犬の腎結石!症状や原因、治療法って?

公開日:2024/12/05 / 最終更新日:2025/03/01
犬の腎結石とは
腎結石(腎盂結石)とは、
腎臓(腎盂)に
石のような塊ができる病気です。
石が
膀胱にできた場合は
「膀胱結石」、
尿管にできた場合は
「尿管結石」、
尿道にできた場合は
「尿道結石」と呼び、
腎臓から尿道まで総称して
「尿路結石」と呼びます。
腎結石になった犬は
細菌感染による
膀胱炎を併発していることが多く、
抗生物質の投与が
行われることもあります。
再発を防ぐためには、
膀胱炎をコントロールすることが
重要になります。
好発犬種として
ダックスフンドやシーズー、ビションフリーゼ、
チワワ、ミニチュアシュナウザー、
ヨークシャーテリア、ラブラドールレトリバー、
ダルメシアン、キャバリアなどに
よく見られますが、
どの犬種でも起こります。

犬の腎結石の種類
犬の腎結石は
結晶化するミネラルによって、
以下のような
種類があります。
- ストルバイト結石
- シュウ酸カルシウム結石
- リン酸カルシウム結石
- シスチン結石
- 尿酸アンモニウム結石
- シリカ結石
このうち犬では
ほとんどが「ストルバイト結石」か
「シュウ酸カルシウム結石」で、
複数の結石が
混ざっている場合もあります。
ストルバイト結石はメスに、
シュウ酸カルシウム結石は
オスに多く見られます。

犬の腎結石の症状
愛犬に
腎臓結石ができただけでは
無症状のことが多く、
検査などで
偶発的に見つかることが
少なくありません。
膀胱炎など
細菌感染を起こしているケースや
尿石症(尿路結石症)を
併発している場合は
以下の症状が
出ることがあります。
- 尿がキラキラする・臭いがする・濁る
- 血尿
- 排尿障害・排尿失敗
- 頻尿
- 陰部を舐める
- 元気がない・食欲不振
- 嘔吐
- 腹痛
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結石が腎臓に長期間滞在し、
腎臓(腎盂)の内壁を傷つけると
血尿が起こります。
症状が悪化すると
腎盂腎炎、急性腎不全、水尿管症、
水腎症といった
腎障害や尿管炎が起こり、
腎臓から結石が流れて
膀胱から尿道に進み、
尿道閉塞が起こると
膀胱破裂や尿毒症によって
死に至る可能性もあります。
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犬の腎結石の原因
犬に
腎臓結石ができる原因は
明確になっていませんが、
基本的には
尿に含まれるミネラルが
高濃度になることで
結晶化し、
徐々に大きくなって
塊になると考えられています。
できるまでには
数週間から数カ月かかり、
成長速度は
食事や細菌感染による
pHの変化に影響を受けます。
ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)
正常な犬の尿は
弱酸性ですが、
尿が濃くなったり
アルカリ性に傾いたりすると
ストルバイトの結晶が
できやすくなります。
尿が
アルカリ性に傾く要因として、
ウレアーゼ産生菌という菌が産生する
ウレアーゼという酵素が
挙げられます。
ウレアーゼは尿に含まれる
尿素を分解して
アンモニアを過剰に生成するため、
そのアンモニアによって
尿が
アルカリ性に傾くのです。
アンモニアは
膀胱の炎症にもつながります。
ストルバイト結石の多くは
細菌感染によるもので、
膀胱炎を併発していることが
少なくありません。
シュウ酸カルシウム結石
シュウ酸カルシウム結石は
食事に起因し、
ストルバイト結石とは逆で
尿のpHが
6.5以下の酸性に傾くことで
発生しやすくなります。
また、
抗生物質の過剰投与などで
腸内のシュウ酸分解菌
オキサロバクター・フォルミゲネスが減少すると
シュウ酸カルシウムの結晶が
できやすくなります。

犬の腎結石の治療法
腎結石の多くは
超音波検査(腎エコー)で
確認できます。
尿酸アンモニウム結石や
シスチン結石など
結石によっては
X線に反応しないものもあるため、
造影検査や
CT検査などと併せて
検査を行う場合もあります。
治療方針として
以下3つが挙げられます。
- 経過観察
- 開腹手術による除去
- 食事による溶解
1、経過観察
検査によって
たまたま石が見つかった場合や
無症状で
血尿が出ているだけの場合は
経過観察になります。
水腎症など
尿管へ石が流れてないか
定期検診が必要です。
血尿が出ている場合は、
尿管結石がないかどうか
造影検査を組み合わせながら
定期検診を行います。
2、食事療法による溶解
シュウ酸カルシウム結石は
食事療法で
溶かすことができません。
ストルバイト結石は
石が小さければ
療法食で
溶かすことができると
言われています。
食事療法によって
手術をしないで
治せる可能性はありますが、
溶けるのに時間がかかることや、
療法食という
偏りがあるごはんのため
健康状態を損ねる可能性もあり、
血尿や排尿障害が続いたり、
感染症や
尿道閉塞が起こったりする
リスクが伴います。
なるべく結晶の段階で
ケアすることが重要です。
療法食は
結晶化を防ぐために
- 「尿を弱酸性(pH6.5未満)にする」
- 「石の成分になるタンパク質やリン、
マグネシウムを制限する」
といったことを目的として
配合されていますので、
療法食以外のおやつなどは
一切与えてはいけません。
犬が味を好まず
食べないことも多く、
食べない場合は
別の治療法を検討します。
3、開腹手術による除去
開腹手術は
全身麻酔のリスクがあり、
入院が必要となるものの
迅速に除去できるのが
メリットです。
手術費用は
結石の場所や大きさ、
数によって難易度が変わり、
病院によっても
異なりますが、
検査を含めて
10~40万円ほどが
目安になります。
体への負担がありますので、
他に病気がある場合や
シニア犬(老犬)の場合は
別の方法を検討します。

犬の腎結石の予防・再発防止法
腎結石は
結晶化するミネラルによって
治療法も予防法も変わります。
犬の場合は
ストルバイトかシュウ酸カルシウムが
ほとんどですが、
どちらかで再発防止の
食事内容が変わってきます。
ストルバイト結石
ストルバイト結石になった犬は、
尿路感染症に
注意してください。
血尿や排尿困難などの
症状が見られる場合、
様子見をせず
病院に行きましょう。
再発防止の療法食は
生涯にわたって
行う必要があります。
尿を弱酸性(pH6.5未満)にするため、
タンパク質やリン、
マグネシウムが制限されます。
高脂肪になるため
膵炎に注意が必要です。
シュウ酸カルシウム結石
シュウ酸カルシウム結石になった犬は、
食事や生活習慣に注意しても
高い確率で
再発する可能性があります。
尿中に排泄される
シュウ酸を減らすため、
- ほうれん草
- さつまいも
- レタス
- ブロッコリー
- ナス
- ナッツ類
など
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シュウ酸を多く含む食品は
与えないようにしてください。
カルシウムは
腸内で
シュウ酸と結合すると
便として排泄されるため、
カルシウムを
制限する必要はありません。
逆に
カルシウムを制限すると
尿中に排泄される
シュウ酸が増えてしまい
結石の原因となります。
- シーズー
- ミニチュアシュナウザー
- ビションフリーゼ
は、
尿中のカルシウム濃度が
高いことがわかっています。
※『ガイドラインに基づく尿路結石症の診断と治療』
(動物臨床医学)
療法食の予防効果
ストルバイトでも
シュウ酸カルシウムでも
尿を薄めることは
有効な予防法になりますので、
ドライフードより
冷凍フレッシュフードや
ウェットフードのほうが
おすすめです。
シュウ酸カルシウム結石は
療法食で
溶かすことができませんが、
療法食は
飲水量を増やす効果もありますので
予防には
一定の効果が見込めます。
また、
タンパク質の制限も
必要になりますので
かかりつけ医で相談しましょう。
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まとめ
- 犬はストルバイトかシュウ酸カルシウムが多い
- 尿路閉塞に進行すると死に至る可能性も
- 原因は不明だが細菌感染が要因になる
- 結石の種類によっては食事療法が有効
犬の腎結石は
ストルバイト結石と
シュウ酸カルシウム結石が多く、
尿路閉塞や腎障害など
リスクの高い病気を
併発する可能性もありますので
早急な対処が必要です。
予防は
療法食が推奨されますが、
シュウ酸カルシウムは
再発が多く見られます。
定期的な健康診断を
欠かさないようにしましょう。
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