犬はマグロを食べても大丈夫なの?

公開日:2021/08/26 / 最終更新日:2025/06/27
マグロの適切な与え方
生より加熱したものを
赤身やトロの刺身など、
生で与えても
成分上問題はありませんが、
一部リスクもあるので、
少し茹でたり、
加熱したりして
与えることをオススメします。
また、加熱したほうが歯ざわりが良くなり、
嗜好性が高くなるともいわれています。
骨に注意
誤飲すると
器官を傷つける恐れのある骨は
取り除きましょう。
一度に与える量
総合栄養食へのトッピングや
おやつとして与える場合は、
1日の最適カロリー量の
10%以内にしてください。

マグロに含まれる主な栄養素
タンパク質が豊富
タンパク質が豊富で
全体の84%を占めます。
次に脂質が4%、
炭水化物が0.3%となります。
関連記事
犬に必要なタンパク質の量って?
DHA・EPA
網膜や神経組織の発達に良いとされる
「DHA(ドコサヘキサエン酸)」
「EPA(エイコサペンタエン酸)」
も豊富です。
また、EPAは血液の流れを良くするため、
腎不全などの腎臓病の軽減につながると
考えられています。
関連記事
犬の腎不全!原因・治療・予後は?
スポンサーリンク

クリルオイルのEPA・DHAは吸収率が良く、
リン脂質結合型オメガ3脂肪酸なので、
血液脳関門を通り抜けられます。
リン脂質は乳化剤(石鹸のような働き)として
オイルの吸収を促すため
体内への吸収率が良いのです。
※一般のEPA・DHAはトリグリセリド
(中性脂肪)という形で存在しています。
犬 猫 は亜麻仁油やエゴマ油など
αリノレン酸の分解酵素がなく
吸収が苦手と考えられていますが
クリルオイルは
ダイレクトにEPA・DHAを補給できるので
短期間で違いを
実感いただけることが多いようです。
<クリルオイル30粒>

犬にマグロを与える際の注意点
生のマグロに注意
- ツナ缶は塩分フリーのものを
- アレルギーに注意
- ヒスタミン食中毒の危険性
- 与え過ぎに注意
1、生のマグロに注意
チアミン(ビタミンB1)を分解する酵素
「チアミナーゼ」を摂ることで
チアミンが不足すると、
「チアミン欠乏症」になってしまいます。
私たち人間では「脚気(かっけ)」
とも呼ばれています。
チアミナーゼを含む食材としては
イカが有名ですが、
マグロにも含まれます。
刺身など生のマグロを食べたからといって
急に問題になることはありませんが、
毎日のように与えていれば
チアミン欠乏症となります。
チアミナーゼは加熱することで
不活性化します。
マグロは生で与えず、
茹でるなど加熱したものを
与えるようにしてください。
2、ツナ缶は塩分フリーのものを
市販されているツナの缶詰は
塩分が含まれていると
腎臓に負担がかかるため、
与える場合は、
塩分フリーで
添加物も含まれていない
ツナ缶にしましょう。
関連記事
犬の腎不全!原因・治療・予後は?
関連記事
犬に塩を与えちゃダメ!
3、アレルギーに注意
初めて与える時は
少しの量にして、
以下の症状がないか様子を観察しましょう。
- 下痢
- 嘔吐
- 皮膚の痒み
- 体の震え
- 元気がない
上記のような症状があれば、
すぐにかかりつけの
獣医師に相談しましょう。
その際に、どの程度の量を
どのような調理法で与えたか、
詳しく説明することが大切です。
関連記事
犬のアレルギー!検査で何がわかるの?
関連記事
犬のアレルギー!症状や原因って?
関連記事
犬が痒がる原因!
関連記事
犬の目が赤い場合に考えられる原因や病気!
関連記事
犬の皮膚が赤い!原因と対処法は?
関連記事
犬が吐く!原因や対処法って?
関連記事
犬が元気がない!原因や病気、対策って?

4、ヒスタミン食中毒の危険性
ヒスタミン食中毒は
「ヒスタミン」という物質を含有している
魚を摂取することによって
発症する中毒です。
マグロがもともと持っている
「ヒスチジン」という物質が、
細菌の持つ脱炭酸酵素の
働きよって体内で「ヒスタミン」を生成します。
常温で放置することによって
細菌が増殖するので、
必然的にヒスタミンの生成される量も
多くなり中毒を起こす確率が高くなります。
ヒスタミンは熱にとても強いため
一度ヒスタミンが生成されると
熱処理によって
分解することは困難です。
予防策として
新鮮な魚を購入することを心掛け、
常温の状態で
放置しないようにしましょう。
ヒスタミン食中毒になると
摂取後~3時間で
以下のような症状が出るといわれています。
- 下痢
- 嘔吐
- 舌や顔の腫れ
- 蕁麻疹
- めまい
食品衛生の窓 舌が「ピリピリ ヒスタミン食中毒」 (東京都保健医療局)
5、与え過ぎに注意
与え過ぎると
黄色脂肪症(別名:イエローファット)や
水銀過剰による
中枢神経障害になる可能性があります。
黄色脂肪症(イエローファット)
黄色脂肪症とは、
主に青魚(マグロ、カツオ、ぶり、サンマ等)に
たくさん含まれている
不飽和脂肪酸を過剰に摂取することで
発症する病気です。
不飽和脂肪は少量なら、
コレステロールを下げて
血液をさらさらにしますが、
与えすぎると脂肪を酸化させ、
以下の症状を発現させます。
- 毛のツヤがなくなる
- お腹の下の方に、脂肪の固いしこりができる
- 突っ立ったような、ぎこちない歩き方をする
- お腹を触られることを極度に嫌う
中枢神経障害
マグロは他の魚よりも
多く水銀(メチル水銀)が
含まれており、
与え過ぎると
中枢神経に障害を与える
可能性があります。

まとめ
- 加熱してから与えるのがオススメ
- 骨やアレルギーに注意
- 与え過ぎは黄色脂肪症や中枢神経障害の原因に
- ツナ缶を与える際は塩分フリーのものを
マグロは犬にとって
非常に栄養素の高い食材です。
しかし、食べ過ぎると
悪影響になる恐れがあります。
そのため、健康な犬には、
基本的に総合栄養食ドッグフードを前提に
マグロを
おやつに与えることをオススメします。
それらを注意して、
素敵な犬との食生活を過ごしてくださいね!
関連記事
犬が食べちゃいけない植物!
関連記事
犬が食べてもいい魚!ダメな魚?
関連記事
犬が食べたら危険な花!大丈夫な花?
関連記事
犬が食べてもいい野菜!ダメな野菜?

スポンサーリンク



「犬にアジ」カテゴリーの関連記事
「犬にさんま」カテゴリーの関連記事
「犬にシシャモ」カテゴリーの関連記事
「犬にマグロ」カテゴリーの関連記事
「犬に寄生虫」カテゴリーの関連記事
「犬に牡蠣」カテゴリーの関連記事
「犬に生イカ」カテゴリーの関連記事
「犬に生タコ」カテゴリーの関連記事
「犬に鮭(サーモン)」カテゴリーの関連記事
「犬に鯛」カテゴリーの関連記事
「犬に鱈(タラ)」カテゴリーの関連記事