犬の食中毒!症状や気をつけたい食べ物って?

公開日:2024/07/31 / 最終更新日:2025/02/05
犬の食中毒とは
食中毒は
「食品に起因する胃腸炎
神経障害などの中毒症の総称」と
定義されています。
食中毒は、
原因となる「病原体」と
「犬にとって毒になる食品」に
気をつけることで
防げる病気です。
ドッグフードだったとしても、
高温多湿の環境に
長時間放置した場合は
品質や安全性が低下している
恐れがあります。
「与えてもいいのかな」と
悩む場合は
与えないほうが無難です。
犬の食中毒の原因
- 病原体に汚染されていた場合
- 自然毒を口にした場合
- 「毒」となるものを口にした場合

病原体に汚染されていた場合
食べ物が
- 「細菌」
- 「カビ」
- 「ウイルス」
- 「寄生虫」
などの
病原体に汚染されていた
場合です。
湿気の多い梅雨から夏場は、
細菌やカビが増えやすく、
食品が傷みやすいといえます。
しかし、
現在は
冬でも室内が暖房で暖かいため、
油断はできません。
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自然毒を口にした場合
- 「フグ」
- 「毒キノコ」
- 「ジャガイモの芽」
など、
食べ物が
もともと持っている毒は
自然毒といわれています。
山菜と
有毒植物を間違えたり、
食用キノコと
毒キノコを間違えたりすることで
発生します。
散歩中に犬が誤って
口にしないよう注意しましょう。
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「毒」となるものを口にした場合
「人が食べられるから犬が食べても大丈夫」
とは言えません。
人と犬では
体内に持っている酵素や
物質の代謝経路が異なるためです。
犬にとって
毒となるものとしては
- 「ネギ類」
- 「チョコレート」
- 「ぶどう」
- 「キシリトール」
などが挙げられます。
そういったものは、
犬が誤飲しないよう
保管に気をつけましょう。
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犬の食中毒の症状
病原体に汚染されていた場合
多くは
- 「下痢」
- 「嘔吐」
- 「食欲不振」
などの症状を
引き起こします。
下痢や嘔吐が
あまりにも激しい場合、
脱水症状などを
引き起こすこともあります。
症状には個体差があり、
食中毒と気がつかないまま、
自然に治る場合もあります。
下痢や嘔吐の原因は、
食中毒ではない
病気の可能性もあるため、
いつもと違う嘔吐や
下痢が見られたら
早めに受診しましょう。
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自然毒を口にした場合
自然毒には
多くの種類があり、
症状もさまざまです。
フグの卵巣などに含まれる
「テトロドトキシンや、
(運動麻痺、呼吸困難、心停止など)」
テングタケに含まれる
「イボテン酸」、
(嘔吐、下痢、めまい、痙攣(けいれん)など)
ジャガイモの芽や
皮の緑色部分に含まれる
「ソラニン」
(嘔吐、下痢、腹痛、重症な場合は痙攣や呼吸困難など)
が代表的です。
犬が吐く!原因や対処法って?
また、
食品ではありませんが、
観葉植物や
散歩中に見かける植物にも
中毒を起こすものが
多くあります。
代表的なものとしては
- 「ユリ」
- 「スイセン」
- 「ヒガンバナ」
- 「スズラン」
- 「アジサイ」
- 「キョウチクトウ」
- 「ポインセチア」
- 「ソテツの実」
などがあります。
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「毒」となるものを口にした場合
代表的なものとしては
以下のものが挙げられます。
- ネギ類
- カフェインやテオブロミンを含む食品
- ぶどう
- キシリトール入りのお菓子
ネギ類
玉ねぎ中毒が有名ですが、
玉ねぎだけではなく
- 「長ネギ」
- 「小ネギ」
- 「にんにく」
- 「ニラ」
- 「らっきょう」
なども同様に
中毒を起こします。
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食べてからすぐに
症状が出ることは少なく、
半日以上たってから
症状が出ることがあります。
主な症状としては
- 「流涎(よだれ)」
- 「下痢」
- 「嘔吐」
- 「発熱」
などが見られ、
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重症だと
- 「黄疸(皮膚や粘膜が黄色っぽくなること)」
- 「貧血」
- 「血尿」
などを引き起こします。
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カフェインやテオブロミンを含む食品
チョコレート、ココアなどに含まれる
テオブロミンや
コーヒーなどに含まれる
カフェインは
「メチルキサンチン誘導体」と
呼ばれています。
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これらは
- 「興奮」
- 「下痢」
- 「嘔吐」
- 「発熱」
- 「不整脈」
- 「痙攣(けいれん)」
などの症状を引き起こします。
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ぶどう
ぶどうは種類に関わらず、
食中毒を起こすことが
知られています。
生の果実だけでなく、
レーズン、ジュースなどの
ぶどうの加工品も要注意です。
原因となる物質は
まだ特定されていませんが、
急性腎不全を
引き起こします。
多くは、
食べてから
5~6時間後に症状が見られます。
- 「嘔吐」
から始まり
- 「元気消失」
- 「多飲多尿」
などが見られます。
症状が進行し
「乏尿・無尿」
(おしっこが少ない・出ない)になると
回復できない可能性が
高くなり、
実際に
死亡例も報告されています。
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キシリトールを含む食品
犬では
キシリトールの摂取によって、
血糖値を下げる働きをする
インスリンというホルモンが
強力に分泌されます。
そのため、
血糖値が急激に減少し
低血糖症状が起こります。
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犬の低血糖!症状や対処法って?
中毒を起こした場合、
多くは
30分以内に症状が見られます。
急激な低血糖により
- 「元気消失」
- 「意識の低下」
- 「嘔吐」
- 「虚脱(ぐったりする)」
- 「痙攣発作」
などが見られます。
多く摂取した場合には、
肝臓障害が
見られることもあります。
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犬の食中毒の治療
現状の症状に対しての
治療(対症療法)を行います。
一般的に、
下痢や嘔吐を起こしている場合は、
脱水症状や
電解質の異常を緩和させる
治療を行います。
もし、
犬が何かを口にして
食中毒の症状が出た場合、
分かる範囲で問題ないので、
口にしたものを
動物病院に持っていきましょう。
できれば
「いつ」「どれくらいの量」を
食べたのかも
伝えてください。
食中毒の原因がわからなければ、
獣医師も
正確な治療ができないためです。

犬の食中毒の対策・予防
フードの保管と保存
細菌やカビを増やさないために、
フードの衛生を保つことは
重要です。
ドライフード、ウェットフード
(缶詰やレトルト)ともに、
直射日光が当たらない
温度変化の少ない場所で
保存し、
賞味期限内に
使い切ることを
心がけましょう。
フード開封後は、
封をしっかりして、
なるべく早く
使い切るようにします。
小袋をこまめに買う方が
新鮮なフードを
愛犬に与えることができます。
食べ残しについて
ウェットフードや
手作りフードは、
フードボウルに出した後の
- 「酸化」
- 「腐敗」
- 「細菌の増殖」
などが、
ドライフードに比べて早いため、
食べ残しは
早めに片づけましょう。
ドライフードも
犬がいったん口をつけたものは
唾液などがついているため、
食べ残しを
長時間放置することは
やめましょう。
手作りフードについて
手作りフードを与える場合、
食材をしっかりと加熱し、
犬の食べてはいけない
食品が入らないよう注意します。
また、
調理器具や
手指の衛生にも気をつけます。
- 「犬は生肉が好き」
- 「生肉を与える方が体に良い」
などの
情報もありますが、
人でも、
生肉や加熱不十分な肉を食べると
食中毒を起こす
可能性が高まります。
食中毒予防の観点から見ると
肉の生食は
避けるべきでしょう。
自然毒による食中毒について
自然毒に関しては、
普段の生活の中で
フグや毒キノコを見ることは
あまりないかもしれませんが、
愛犬と一緒に
山や海に
レジャーへ出かけたときは
要注意です。
普段と違う環境に興奮して、
いつもと違う
行動をとる犬も
いるかもしれません。
周囲に
危険な動植物がないか
気をつけましょう。
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人の食べ物による食中毒について
人の食べ物を
与えないに限ります。
可愛いおねだりの仕草や、
あげた時の
喜びようを見ると、
つい
「少しだけなら」と
与えてしまいそうに
なるかもしれませんが、
食中毒だけでなく
肥満や
塩分の摂りすぎにも
繋がるため、
ぐっと堪えることが
愛犬のためになります。
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まとめ
犬の食中毒ケアは飼い主次第
- 犬も食中毒になります
- 品質が低下したフードや毒を含む食品を口にさせない
- 人の食べ物は犬に与えないようにしましょう
- 食べてはいけないものを誤飲した場合は、早急に動物病院へ
- 受診する際は「いつ」「何を」「どのくらいの量」口にしたかを正確に
愛犬を守れるのは
飼い主さんだけです。
愛犬が何か口にしたことで、
気になる症状が出た場合には、
なるべく早く
動物病院へ
連れて行きましょう。
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