犬の肝炎!症状や原因、治療法って?

公開日:2024/10/30 / 最終更新日:2025/02/18
犬の肝炎とは
肝炎は、
肝臓に炎症が起こった状態を
指します。
肝臓の機能は
「解毒」や「タンパクの合成」
「エネルギーの貯蔵」
「消化の補助として胆汁を作り出す」など
多岐にわたるため、
正常に機能しなくなると
愛犬の体全体に
悪影響が出てしまいます。
肝炎はその経過によって
「急性肝炎」と「慢性肝炎」の
2つに大別することができます。
急性肝炎
一般的に
ウイルス感染や
特定の薬物の使用が引き金となり、
急激に進行します。
放置すると
肝硬変や肝不全といった
緊急性の高い合併症を
引き起こすこともあるため、
急性肝炎の疑いがある場合は
すぐに
動物病院へ
行かなければいけません。
慢性肝炎
多くの場合は
原因不明の特発性です。
何年にもわたって
進行することがあり、
初期は症状が軽微、
もしくは
全くないこともあります。
肝臓は
「沈黙の臓器」と
言われることもあり、
黄疸などの症状が現れた時は
かなり進行した状態です。
肝炎を起こしやすい犬種
肝炎はどの犬種でも
発症する可能性がありますが、
ベドリントンテリアや
ウエストハイランドホワイトテリア、
ドーベルマン、コッカースパニエル、
ラブラドールレトリーバーなどは
肝臓に
銅が蓄積しやすく(銅蓄積症)、
慢性肝炎を発症しやすい
傾向があります。

犬の肝炎の症状
肝炎が起こると
以下のような症状が
見られる可能性があります。
- 食欲不振
- 元気がない・動こうとしない
- 多飲多尿
- 嘔吐
- 下痢
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
- 体重減少
- 腹部の膨張
- うんちの色の変化
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一般的に
うんちの色が茶色なのは、
うんちに含まれる
「ビリルビン」という物質が
空気と反応して
酸化するためです。
肝臓に問題があると
胆汁の生成や分泌が妨げられ、
うんちの色が茶色から
淡い灰色に変化することがあります。
この変化は
肝炎に限らず
胆石症や肝硬変などの病気で
起こる可能性もあります。
他にも、肝臓は
さまざまな機能を担っているため
肝炎が進行すると
腹水が起きたり、
血液の凝固因子が不足して
鼻や歯肉からの出血が見られたり、
解毒できなかった毒素
(アンモニアなど)が脳に流れて
神経障害(肝性脳症)が
起きたりします。
いずれも緊急性が高い
状態です。
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犬の肝炎の原因
犬の肝炎は
ウイルスや細菌、
寄生虫による感染症、
薬や化学物質による中毒(肝毒性)、
自己免疫疾患、脂肪肝、
遺伝(体内に銅を蓄積しやすい犬種)など、
さまざまな要因が絡み合って
発症します。
感染症
肝炎を起こす感染症として、
犬伝染性肝炎(犬アデノウイルス1型)や
レプトスピラ症が一般的です。
これらの病原体が
犬の体内に侵入し、
肝臓に炎症を引き起こします。
誤飲・誤食
犬が誤って
特定の薬物や
毒性のある物質を摂取した場合、
それらが
肝臓にダメージを与え、
肝炎を引き起こすことがあります。
人間用の鎮静剤に含まれる
アセトアミノフェンや抗てんかん薬、
洗剤、農薬、殺虫剤、キシリトール、
ソテツの実などがあります。
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犬の肝炎の治療法
犬の肝炎は
血液検査や尿検査、超音波検査、
そしてレントゲン(X線)検査などから
診断します。
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肝臓の組織を
微小な針で採取し
顕微鏡で詳細に調べる
「肝生検」を行うこともあります。
治療は
原因やダメージの程度によります。
例えば
肝臓内に膿がたまった状態
「肝膿瘍」(かんのうよう)の場合、
外科手術による切除が
必要となることがあります。
抗生物質や
抗ウイルス薬の投与が
必要な場合もあれば、
肝機能をサポートするための
サプリメントが必要になることもあります。
重症の場合は
入院治療が必要になります。
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肝炎の食事療法
肝炎の犬は
肝臓に負担をかけない
食事を摂ることが
重要です。
具体的には
良質なタンパク質を適度に摂取し、
食物繊維が多く
ビタミン、ミネラルを
バランス良く含む
食事が望ましいでしょう。
脳の症状が出ている場合は、
低タンパクの食事にする
必要があります。
また、
肝臓の負担をかけないためにも
食事の回数を
1日3回以上にすることも
お勧めします。
手作りごはんは
栄養バランスを保つことが難しく、
推奨できません。
ただし
療法食は犬にとって
食欲をそそらないことも多く、
何も食べないよりは
嗜好性の高いごはんを
食べたほうがいいでしょう。
いずれにしても
獣医師と相談しながら
適切な食事療法を決めることが重要です。
肝炎の予防法
定期的に
健康診断を受けて
ワクチン接種をするのが
最も重要な予防策です。
レプトスピラ症は
地域によって
リスクが異なるため、
5種混合のワクチンにするか
7種混合にするかは
かかりつけの獣医師と
相談してください。
薬物や有毒な物質への接触を
避けることも大切です。
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まとめ
- 肝炎は、肝臓に炎症が起こった状態
- 「沈黙の臓器」の異変は緊急度が高い
- 早期発見・早期治療が大切
- 定期検診・ワクチン接種で予防する
犬の肝炎は、
適切な診断と
治療が行われれば
管理可能な病気です。
飼い主さんは
愛犬の健康状態を常に観察し、
異常があれば
早期に
獣医師に相談してください。
健康的な生活環境と食事、
定期的な健康チェックと
予防接種によって
肝炎のリスクを減らすことが
可能です。

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