犬にアジ(鯵)を与えても大丈夫!
公開日:2021/10/05 / 最終更新日:2023/11/08
犬はアジ(鯵)を食べても大丈夫
アジはタンパク質やカルシウム、
セレン、DHA、EPAなどを含み、
犬が食べても大丈夫な食材です。
特に脂質が少なく
抗酸化作用を持ち
認知症予防の効果が期待される
セレンが多いのが特徴です。
一年を通して出回っていますが、
春から夏にかけて
脂が乗って旬を迎えます。
アジは種類が多く、
加工品を含め
- 「マアジ」
- 「マルアジ」
- 「シマアジ」
- 「ムロアジ」
などがスーパーで売られていますが、
単にアジと言った場合は
「マアジ」を指すことが一般的です。
マアジ
- エネルギー
157kcall - タンパク質
25.9g - 脂質
6.4g - カルシウム
100mg - セレン
78μg - DHA
820mg - EPA
430mg
マサバ
- エネルギー
264kcal - タンパク質
25.2g - 脂質
22.4g - カルシウム
10mg - セレン
21μg - DHA
1500mg - EPA
41mg
マダラ
- エネルギー
103kcal - タンパク質
25.3g - 脂質
0.2g - カルシウム
48mg - セレン
0μg - DHA
61mg - EPA
0mg
クロマグロ
- エネルギー
202kcal - タンパク質
29.0g - 脂質
10.6g - カルシウム
3mg - セレン
94μg - DHA
1300mg - EPA
29mg
※各焼き100g当たり
犬にアジを食べさせるときの注意点
アジを食べさせる際は、
以下の点に注意して
与えましょう。
- アニサキス
- チアミナーゼ
- 骨やゼイゴ
- アレルギー
1、アニサキスに注意
アジはお刺身で食べられることも
少なくありませんが、
寄生虫「アニサキス」がいるため
生食は注意が必要です。
東京都福祉保健局によると、
マアジ59匹中8匹で
アニサキスが検出されています。
アニサキスは加熱調理で
死滅させることできます。
2、チアミン欠乏症に注意
アジに含まれる
チアミナーゼという酵素は
チアミン(ビタミンB1)を分解するため、
長期にわたって摂取すると
チアミン欠乏症につながります。
いわゆる「脚気」(かっけ)で、
心肥大や麻痺が起こり、
治療をしなければ
死に至ります。
チアミナーゼは加熱することで
不活化します。
3、骨やゼイゴに注意
魚の骨が食道や
胃に刺さってしまうと、
外科手術が必要になる場合があります。
アジに限らず、
魚を与える際は
骨が残っていないか
注意するようにしてください。
アジには体の側面、
尾びれ近くに「ゼイゴ」と呼ばれる
トゲ状の鱗(うろこ)があります。
そのまま食べてしまうと
骨と同様に食道や
胃を傷つける危険性がありますので、
必ず取ってから
与えるようにしてください。
4、アレルギーに注意
アジはアレルギー報告の多い
食材ではありませんが、
可能性はゼロではありません。
食後に体を痒がったり、
嘔吐・下痢が見られる場合は
動物病院に行くようにしてください。
なお、アレルギー検査で
陽性が出た食材は
食べられないと考える
飼い主さんが少なくありませんが、
実際にアレルギー症状が出ていなければ
与えても問題ありません。
誤解から愛犬の
食の選択肢を狭めてしまわないように、
してください。
アジの与え方
犬にアジを与える際は、
以下の「調理の仕方」「与える量」
を参考にしてください。
1. 調理の仕方
アジにはアニサキスや
チアミナーゼのリスクがあるため、
加熱して与えると安心です。
味付けはせずに焼いたり
煮たりするといいでしょう。
皮に付いたゼイゴを取るのを忘れずに。
骨も取り残しがないか
よくほぐして確認するようにしてください。
2. 与える量
アジを総合栄養食にトッピングしたり、
おやつとして与えたりする場合は、
1日の最適カロリー量の
10%以内にしてください。
犬はアジの刺身やフライ、干物を食べても大丈夫?
犬にアジを与える際は、
味付けをせず加熱するようにしましょう。
アジの刺身
アジの刺身には
アニサキスのリスクがあります。
鮮度の良いものであれば
可能性は低いものの、
チアミナーゼも含まれますので、
あえて刺身を与える必要はありません。
加熱したものを与えましょう。
アジフライ
衣に使う小麦粉や
卵にアレルギーがない限り、
犬がアジフライを食べることはできますが、
カロリーが多くなってしまいますので
避けましょう。
衣を取り、骨も取って
身だけを与えるのであれば問題ありません。
もちろん、ソースや醤油は
人間用の味付けになっていますのでNGです。
アジの塩焼き
アジにはナトリウムが含まれますので、
塩焼きにすると
塩分過多になってしまいます。
心臓病など制限が必要な子でない限り
塩分過多が
すぐに問題になることはありませんが、
塩を加えるメリットもありません。
味付けはせずに
焼いたものを与えるようにしましょう。
アジの干物
干物は加熱調理して食べますので
アニサキスの心配もなく
犬に与えることができます。
骨の取り残しには注意してください。
干物にしたことで
水分量が減って
栄養の摂取量が増えますので、
過剰にならないよう
必ず1日の最適カロリー量の
10%以内を守って与えるようにしてください。
アジの煮付け
煮付けは人間用の味付けがされていますので、
犬には与えないようにしましょう。
アジに含まれる栄養素
アジを食べることで
どんな効果が期待できるのでしょうか。
含まれる栄養素をそれぞれ解説します。
カルシウム
カルシウムは
骨や歯の材料になるだけでなく、
神経の情報伝達にも
重要な役割を持ちます。
不足すると脳が正常に働かなくなり、
イライラにつながります。
セレン
抗酸化作用を持ち
認知症予防の効果が期待できます。
魚に含まれる水銀の
解毒効果があることもわかっています。
DHA
DHAは中枢神経を保護する働きがあり、
脳卒中や認知症の予防
改善効果が期待できます。
子犬の成長に不可欠で、
神経や脳膜、聴覚の正常な発達、
知能を高め、
しつけやドッグトレーニングの
能力向上にもつながります。
EPA
EPAは抗炎症作用があり、
アレルギー性皮膚炎や
アトピー性皮膚炎、
腹膜炎、大腸炎、歯周病などを
緩和する効果があります。
抗がん作用も期待され、
腎不全など腎臓病の
軽減につながると考えられています。
まとめ
- アジは加熱すれば犬が食べても大丈夫
- 骨やゼイゴの処理をする
- 人間用の味付けはNG
手軽に手に入り
旨味の強いアジは
犬が食べても大丈夫な魚です。
トッピングや
おやつとして食べさせてあげるといいでしょう。
アニサキスの心配もありますので
加熱調理をして、
骨やゼイゴを取り除いて
安全に食べさせてあげてください。
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