飼い主の約6割が知らない!ペットフード安全法って?

公開日:2022/10/05 / 最終更新日:2023/05/29
ペットフード安全法について
2007年にアメリカで
有害物質(メラミン)が混入した
ペットフードによって犬や猫に
深刻な健康被害が起きたことを受け、
農林水産省と環境省が
共同で法整備を進め、
2009年に施行された法律です。
同様の被害が国内で起きぬよう、
ペットの健康被害を
防止する必要が認められたときに、
対象となるペットフードの
廃棄・回収等の命令を
国が行うことを定めています。
このような場合に備え、
国はあらかじめ
事業者の把握ができるよう、
ペットフードの製造業者と
輸入業者に対し、
届け出の義務を課しています。

成分規格

添加物や農薬に含まれる成分の
含有量を定める量以上の
ペットフードを禁じています。
輸入商品の場合、
日本で禁止されている
農薬が使われている場合もあり、
この規格によって
ペットフードの安全が守られています。
製造方法基準

原材料や加工する際の手順について、
規定が設けられています。
表示基準
ペットフードの名称、
賞味期限、原材料名、原産国名、
事業者名および住所を
パッケージに日本語で
表示しなければならないことが
定められています。
アンケートから見るペットフードの安全
飼い主の約7割が
「安心・安全」を重視

シタシオンジャパンの調査では、
飼い主が
ペットフードを選ぶ際に
最も重視するのは
「安心・安全」(71.1%)で、
2番目に回答が多かった
「値段」(41.6%)を
大きく上回りました。
フードの安心・安全の
重要性は理解しつつも、
ペットフード安全法については
57.8%の飼い主が
まったく知らないと
回答してることから、
安心・安全への意識は高くても、
知識を得る機会がない
ことがわかります。
「安心・安全」の情報源は獣医師

ペットフードの安心・安全を
判断する情報源としては
「獣医師」(44.9%)、
「ペットフードメーカーのホームページ」
(42.4%)という回答が多く、
3番目以降の
「ペットを飼っている友人・知人」(27.0%)、
「口コミサイト・比較サイトなどWebサイト」(25.6%)を
大きく上回りました。
シタシオンジャパンの調査を受け、
東京大学
大学院農学生命科学研究科の
日下部守昭特任教授は
次のようにコメントしています。
日下部守昭特任教授コメント
「ペットにとって毎日の主食となるペットフードは、
ペットの健康に大きな影響を与えます。
したがって、飼い主さんが行う
日常的なペットの健康管理で最も大切なことは、
適切な栄養バランスを持ち、
安全なペットフードを与えることに尽きます。
ペットの安全への意識は高く、
飼い主さんは、
獣医師やペットフードメーカーの
ホームページなどから
信頼できる情報を得て、
フードを購入して
ペットに与えているようです。
結果として、ペットフードメーカーは
安全で良質なフード製品を
法律に基づいて提供することはもちろん、
消費者に対し、
ペットフード原材料の安全検査方法などの
安心・安全に関する情報を
きちんと開示していくことが
引き続き求められるでしょう。
また、ペットフードが多様化する中で、
獣医師は専門家として
ペットの健康を左右する
ペットフードの情報を
飼い主さんに中立の立場で提供することが、
今後ますます求められていくと思います。」
※シタシオンジャパンの調査は、
インターネットで
全国の20代から70代以上の
犬・猫の飼い主を対象に
行われました。

まとめ
- ペットフード安全法は過去の事件をベースに策定された法律
- ペットフード事業者は「成分規格」「製造方法基準」
「表示基準」などを満たす必要がある - 多くの飼い主がフードの安心・安全性を重要視している
- ペットフード安全法を知らない飼い主は約6割と知識不足
- 獣医師などから情報を得て、ペットの食の安全を守りましょう
最新の知見に基づいて、
基準・規格は見直しが行われています。
ペットフード安全法のおかげで、
国内で販売される
ペットフードの安全性は
保たれており、
犬や猫の健康が守られています。

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