犬パルボウイルス感染症!症状や原因、予防法って?

公開日:2024/12/05 / 最終更新日:2024/12/05
犬パルボウイルスとは
犬パルボウイルスは、
抵抗力の強いウイルスです。
自然界で
室温でも数カ月間、
感染する能力を維持できる
非常に恐ろしい
伝染病ウイルスです。
そのため、
動物病院やペットショップ、
猫カフェなどが
ウイルスで汚染した場合には、
床、壁、トイレや
ケージなどの念入りな清掃と
消毒が必要です。
消毒には
アルコールや
洗剤では効果がなく、
ヒトのノロウイルスの対策と同様に
ブリーチやハイターなどの
塩素系消毒剤を希釈し、
使用する方法が
推奨されています。
宿主は
イヌ科動物で、
猫からも
検出されることがあります。
実験感染では、
猫や、フェレット
ミンクなどに
感染することがわかっています。
潜伏期は
4~7日間です。
その間、
犬パルボウイルスは
リンパ節や血液中で
活動しています。
7日目を過ぎたころに
中和抗体が出現し始め、
ウイルスは
減少していきます。

犬パルボウイルス感染症にかかりやすい犬種・年齢
全年齢で感染しますが、
1歳以下の犬での
発病が多いです。
幼若な子犬が発症し、
二次感染が加わると、
死亡する可能性があります。
- 「母親からの移行抗体がなくなった」
- 「ワクチン注射をしていない」
- 「ストレス環境にいる」
- 「腸内細菌が整っていない」
- 「腸内寄生虫が存在している」
といった犬は
発症しやすいので、
子犬が感染した可能性があれば、
早急に
動物病院の獣医師と
治療の相談をしましょう。

犬パルボウイルス感染症の原因・感染経路
感染した犬の糞便や
嘔吐物の中のウイルスや、
それに汚染された食器や
ケージなどが経口、
経鼻から体内に侵入し、
感染が成立します。
感染犬がいる可能性があれば、
念入りに
「清掃」「消毒」を行いましょう。

犬パルボウイルス感染症の症状
感染後、
食欲不振や元気消失します。
その後、
嘔吐や出血性下痢がみられます。
その後、
白血球の減少が認められます。
発熱や
脱水が認められ、
二次感染が起きたとき、
治療が間に合わなければ、
死亡します。
死亡してしまうのは
ほとんど、
幼若齢の子犬です。
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犬パルボウイルス感染症の診断
診断方法は2通りあり、
感染初期かどうかで
診断方法が異なります。
まず
ワクチンの接種歴を確認し、
感染初期であれば
「抗原検査」を行い、
感染後時間が経過したときは
「血液検査」を用いることもあります。
抗原検査(感染初期)
抗原検査では
動物病院内で検査できる
抗原検出キットを用いて、
糞便検査をします。
糞便検査は
病気の後期では、
反応しにくくなるので
注意が必要です。
血液検査(感染後期)
血液検査は
抗体の検出をします。
発症しはじめた時期に
抗体が産生され始めるので、
発症直後は抗体が少なく、
検出できない可能性があります。
そのため、
感染初期では
有効な診断方法とはいえません。
その時期を過ぎれば、
1年以上血液中に残る
抗体が産生されます。
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犬パルボウイルス感染症の治療法
ウイルスへの
特効薬はありません。
したがって、
感染を疑うのであれば、
早めに入院し、
現在、発現している症状である
- 「下痢」
- 「嘔吐」
- 「脱水」
- 「低血糖」
などに対する
対症療法を行います。
(輸液療法、制吐薬、栄養剤)
二次感染がある場合、
治療中に回復できず、
死亡することもあります。
また、
白血球の減少や
貧血があれば、
他の犬の血液を
輸血することもあります。
さらに、
インターフェロン、
広域に効く抗生物質を
投与することもあります。
発病後
1週間以内に
血液中に免疫ができるので、
その時まで
治療を行うことができれば、
ほとんど急速に
回復に向います。
感染を疑うのであれば、
なるべく早めに
動物病院へ連れて行き、
感染初期に
治療を開始してもらいましょう。
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犬パルボウイルス感染症によいご飯・ワクチン
回復期には高栄養食、
消化の良い
冷凍フレッシュフードなどで
少量のご飯から開始し、
徐々に
ご飯をいつも通りのものに
戻していくと良いでしょう。
犬パルボウイルス感染症の予防
有効性に優れた
予防ワクチンが開発され、
国内で販売されています。
このワクチンを
適切に用いていれば、
病気の予防はできます。
動物病院で
獣医師と
予防接種の方法を相談し、
予防しましょう。
関連記事
犬にワクチン接種!毎年必要?副作用は?

まとめ
犬パルボウイルスは子犬に危険な感染症です
犬パルボウイルス感染症は、
特効薬が無く、
子犬が発症し、
二次感染が重なれば、
死亡する可能性のある
伝染病です。
また、
伝染力が強く、
完全室内飼いの犬でも
感染する可能性のあるので、
1頭飼いでも
注意が必要です。
この病気だけでなく、
他の病気も含めて、
病気を
理解しておきましょう。
この病気の
有効性に優れた
予防ワクチンが開発され、
国内で販売されています。
適切なワクチン接種を
毎年行い、
愛犬が免疫力を
維持できるようにしてあげましょう。

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