犬は虫歯にならないの?理由や原因・予防法って?
公開日:2023/02/14 / 最終更新日:2023/11/08
犬が虫歯になりづらい理由
犬は虫歯菌が繁殖しづらい口内環境
人の唾液は弱酸性
(pH約6.5)であるのに対し、
犬の唾液はアルカリ性
(pH約8.5)であるため、
犬の口の中は
虫歯菌が繁殖しづらい環境です。
犬は歯垢が溜まりにくい
人の歯は平らで
歯と歯の隙間が空いていないので、
歯垢がたまりやすいのに対し、
犬は歯と歯の隙間が広く
歯がとがっているため、
歯垢が溜まりにくい
作りになっています。
犬には虫歯菌のエサがない
虫歯菌は糖質をエサとし、
粘り気のある
グルカンを生成して
歯にごびりつきます。
人は唾液に「アミラーゼ」という
消化酵素を含み、
口腔内で炭水化物を分解して
虫歯菌のエサにもなる
糖分を作ります。
それに対し、
犬は唾液に
アミラーゼを含まないため、
口腔内で糖分が作られることはありません。
犬の虫歯の原因
本来虫歯になりづらい
犬の口腔環境ですが、
体質や、
慢性的に人の食べ物を与えていたり、
糖分の多いおやつを与えたりして
虫歯になることもあります。
そのほか、
飼い主さんとの
過度のスキンシップによって、
発症には至らずとも
人の虫歯菌が
犬に感染している
可能性は大いにあり得ます。
犬の口腔内で虫歯菌は
繁殖しづらいため、
犬から人に
虫歯菌がうつる可能性は
低いと考えられます。
ただ、
犬の口腔内には
虫歯菌以外にも
さまざまな雑菌が
存在しますので、
過度なスキンシップは
おすすめできません。
犬の虫歯の症状
人の虫歯と同じように、
酸で歯が溶け、
小さなくぼみができます。
そこに色素沈着が起きて
黒く見える場合もあります。
犬は虫歯になると、
固いドライフードを
嫌がるようになったり、
逆にウェットフードや
冷たい水がしみているような
素振りをしたりします。
犬の虫歯の治療法
初期の場合
初期に見つかった場合は
人間と同じように
患部を削り詰め物をします。
末期の場合
<抜歯>
発見は末期になってからが多く、
全身麻酔をかけての
抜歯が行われます。
<歯髄治療>
抜歯のほか、
歯髄治療(神経を抜く処置)を
行うこともできます。
しかし、
歯髄がなくなって
死んだ状態の歯はもろくなります。
ただでさえ
噛む力の強い犬が
遠慮なく固いものを噛むせいで、
せっかく治療した歯が
かけて折れたり、
詰め物が取れたりと、
再び麻酔をかけて
処置をしなければならなくなることも
少なくありません。
「歯を残してあげたい」
という思いも良く分かりますので、
歯髄治療という選択を
否定しているわけではありません。
獣医師と相談しながら、
メリット、デメリットを把握し、
愛犬に最適な処置を選択しましょう。
犬の虫歯の予防法
犬にとって虫歯は
通常ならならないものですので、
過度に人の食べ物をや
おやつを与えないことが
一番の予防といえます。
ただ、それは
虫歯予防に限ったことではなく、
愛犬の健康のために
していただきたいことです。
歯磨きや
デンタルガムを与えることも、
虫歯の予防、
歯の健康のために
有効といえるでしょう。
まとめ
犬は虫歯になりにくい動物だけど注意が必要!
- 犬は虫歯になりにくい動物です
- まれに体質や人間の食べ物の与え過ぎで
虫歯になることがあります - こまめな歯磨きやデンタルガムを与えることで
予防につながります
前述の通り、
犬の虫歯は本当にまれです。
虫歯だけに限っていえば、
基本的には
あまり気にしなくて問題ありません。
しかし、犬で3歳以下の子の8割は
歯周病を患っているという
データがあります。
虫歯以外の
歯のトラブルは多いので、
愛犬の口腔環境は
清潔に保つよう、
日頃から歯磨きをしてあげることは
重要です。
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