犬の腸閉塞!症状や原因、治療法って?
公開日:2024/04/08 / 最終更新日:2024/04/08
犬の腸閉塞とは
腸閉塞は、
さまざまな原因によって
腸が部分的または完全に
詰まってしまった状態のことで、
犬では原因のほとんどが
異物の誤飲・誤食です。
閉塞は小腸から大腸まで
消化管のどこでも起きる可能性があり、
食べ物や水が流れなくなることで
さまざまな合併症を引き起こします。
緊急度が高く、
放置すると
数日で死に至る可能性があります。
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犬の腸閉塞の症状
腸閉塞の犬では
以下のような症状が
見られる可能性がありますが、
誤飲・誤食が
目撃されている場合でない限り、
ご家庭で以下の症状から
腸閉塞を疑うことは難しいでしょう。
いずれにしても、
以下のような異変が見られる場合は
動物病院へ
相談されることをお勧めします。
- 嘔吐・げっぷ
- 下痢
- 食欲不振
- うんちの姿勢はするが出ない
- 腹部を触ると痛がる・攻撃的になる
- 何度も鳴く
- お腹が張る・おならが出る
- 水をよく飲む
- 落ち着きがない
- ぐったりしている
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犬の腸閉塞の原因
犬が誤飲・誤食してしまう異物は
多岐にわたり、
飼い主さんが
考えもしなかったものを
飲み込むこともあります。
タバコや人間の薬など、
それ自体が
中毒物質の場合もありますので
誤飲・誤食には
十分に注意してください。
誤飲・誤食は子犬に多く、
好奇心や食欲が強い
若い犬ほど
起きやすい傾向にあります。
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日用品
靴下、ひも、リボン、スプーン、
爪楊枝、輪ゴム、トイレシート、
歯みがきシート、マスク、手袋、
ボタン、ネジ、釘、ビニール袋、
ペットボトルのキャップ、
パチンコ玉、ジョイントマット、
ヘアゴム、アイスの棒、電池、
乾燥剤、保冷剤、コイン、紙幣、
ティッシュなど
おもちゃ
ボール、ロープ、ぬいぐるみなど
食べ物
骨、種(梅干しや桃など)、
トウモロコシの芯など
誤飲・誤食の他にも
腸がねじれる「腸捻転」や
腸が折り重なってしまう「腸重積」、
筋膜が薄くなっている部分から
腸が飛び出てしまう「鼠径ヘルニア」、
手術後の癒着、寄生虫のまん延、
アニサキス症、重度の便秘、
重度の腸炎などによって
腸閉塞が起こる場合もあります。
腸にできた腫瘍で
閉塞するケースは
シニア犬(老犬)で
よく見られます。
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犬の腸閉塞の治療法
腸閉塞の原因は
さまざまあるため、
誤飲・誤食があったか問診したり、
お腹が張っていないか、
触るのを嫌がらないか触診したり、
血液検査や
必要に応じてX線(レントゲン)検査、
超音波検査、内視鏡検査、
CT検査などを行って
原因を特定します。
確定診断が難しく
緊急性が高い場合は、
実際にお腹を開いて確認する
「試験開腹」を行うこともあります。
異物の誤飲・誤食が原因の場合、
大きさや形状によっては
自然に便として
排出されるのを待つ場合もありますが、
完全に詰まって
動かない場合は
すぐに治療を行わないと
腸の細胞が壊死したり、
腸が破裂したり
穴が空いたり(穿孔)して
急速に状態が悪化します。
腸の炎症(腹膜炎)が
敗血症に進行して
細菌の毒素が全身に回ってしまうと
ショック状態、
多臓器不全になって死に至ります。
薬の投与などによって
異物を出すことはできませんので、
できるだけ早く
手術で取り出さなければいけません。
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外科手術による異物の摘出
異物を摘出する場合、
大きさや形状、
詰まっている場所
(食道から胃まで)によって
体を傷つけずに
内視鏡で摘出できる場合もあります。
腸閉塞が起きている場合は
緊急性が高く、
開腹手術で
「腸切開」もしくは
「腸切除・吻合」を行います。
腸切開は
腸を開いて異物を摘出する手術で、
腸切除は腸ごと摘出する手術です。
腸は細胞組織が壊死してしまうと
回復することがないため、
壊死している箇所を切除して
問題のない部分をつなぎあわせる
吻合手術を行います。
当然、切除のほうが
犬にとっての負担が大きくなります。
切開で済ますためにも
早期発見・早期治療が重要です。
腸閉塞はマッサージで治る?
マッサージは
便秘による
腸閉塞を予防する方法としては有効ですが、
腸閉塞になってからは
状態を悪化させる
危険がありますので
ご家庭で
行わないようにしてください。
特に自然には流れない
大きさや尖った形状の異物を
無理に流そうとすると
腸管を傷つけてしまう可能性があります。
病院で検査した後、
腸閉塞の原因が
異物であることがわかり、
自然に流れそうな大きさ・形状の
異物であれば
排出を促すために
獣医師が状況を確認しながら
マッサージを行う場合はあります。
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犬の腸閉塞の予防法
愛犬の誤飲・誤食は
普段から注意されているとは思いますが、
犬は予想もしないものを
飲み込んでしまうことが
少なくありません。
飲み込んでしまいそうな
おもちゃや、おやつを避け、
口にしそうなものを
放置しないようにして、
怪しい行動をしていないか
普段から
愛犬をよく見るようにしてください。
子犬は好奇心や食欲が強く
特に注意が必要です。
家の中だけでなく、
散歩中も注意が必要です。
地面に落ちているものを
飲み込んでしまうこともあるため、
拾い食いをさせないようにしてください。
「待て」や「離せ」などの指示は
最低限できるようにしておきましょう。
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まとめ
- 犬の腸閉塞で多いのは異物の誤飲・誤食
- 犬は想定外のモノを食べることがある
- 便と一緒に出せない場合は手術が必須
犬の腸閉塞は
さまざまな原因で起こりますが、
ほとんどは異物の誤飲・誤食で、
飼い主さんが
「まさか」と思うようなものを
食べてしまうことが
少なくありません。
手術後に
また同じものを
食べてしまうケースもありますので、
飼い主さんの管理が重要です。
便として一緒に出せない場合は
危険な状態で、
時間がたつほど悪化します。
誤飲・誤食を目撃したり、
いつもと違う様子が見られらたら
すぐに
動物病院へ行くようにしてください。
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