犬の肛門腺絞り(こうもんせん絞り)のやり方!
公開日:2025/01/07 / 最終更新日:2025/01/07
犬の肛門腺絞り(こうもんせん絞り)をする理由
「校門絞り」と間違えがちですが、
犬の肛門腺(こうもんせん)とは
肛門付近にある腺で、
マーキングに使われる
強い匂いの分泌物が出る場所です。
愛犬が自力で
肛門腺にたまっている
分泌物を排泄できない場合、
分泌液が
肛門嚢に溜まり、
細菌の繁殖で炎症を起こし
「肛門嚢炎(こうもんのうえん)」などの
病気になる恐れがあります。
犬の肛門腺絞りをしないと、
分泌液が溜まりすぎ、
肛門嚢が
破裂することもあるので、
人の手で
絞り出してあげる必要があり、
この行為を
「肛門腺絞り(こうもんせん絞り)」
といいます。
肛門嚢炎の症状
肛門腺に分泌液が溜まり、
肛門嚢炎になると
以下の症状が見られます。
- 肛門付近が赤く腫れる
- 排便する時に痛がる
- お尻を舐める
- お尻を擦り歩きする
犬の肛門腺絞り(こうもんせん絞り)の基本知識
犬の肛門腺絞りの頻度
犬の肛門腺絞りは、
目安として
2週間~1カ月に一度は
絞ってあげましょう。
犬の
肛門腺の溜まりやすさには
個体差があります。
お尻の
擦り歩きなどをしていたら
溜まっているサインの1つです。
絞ることが難しい場合は、
トリミングやシャンプーを
ペットサロンでお願いする時に
一緒に頼むのが良いでしょう。
小型犬と大型犬での肛門腺絞りの違い
基本的に
肛門腺の絞り方は、
小型犬でも
中型犬・大型犬でも同じですが、
大型犬のほうが
出しづらく、
力を入れて
絞る必要があります。
また、
大型犬は排便の時に、
一緒に肛門腺から
分泌液を出せる場合があります。
小型犬に比べると、
大型犬の方が
肛門腺を絞る頻度は
少なくても
大丈夫な傾向にあります。
(※個体によって異なります)
犬の肛門腺の分泌液の色や量
犬の肛門腺の分泌液は
個体によって、
液体の形状や色が違います。
ドロッとした
茶色の場合もあれば、
黄緑色で
サラサラしている場合もあります。
絞ったときの出方も
ゆっくりと出てきたり、
勢いよく出たりさまざまです。
溜まっている量も
個体差があります。
動画を見てチャレンジ!
YouTube 動画
用意するもの
- ティッシュ・トイレットペーパー
- 消臭液かシャンプー
ティッシュ
トイレットペーパーは使用しますが、
シャンプーまたは消臭液は、
匂いが消えない場合に
使用することをおすすめします。
※お風呂場や洗面所で
シャンプーする場合は
ティッシュを使用せずに、
絞った肛門液を洗い流し、
お尻を洗ってください。
- 保定し、しっぽを持ち上げる
- 指で肛門腺を軽くつまむ
- 肛門に向かって少しずつ押して絞る
- 絞り残しがないかもう1度絞る
- 肛門の周りを清潔にする
1、保定し、しっぽを持ち上げる
二人で肛門腺絞りをする場合、
一人は
愛犬が後ろを向かないよう
顔を抑えてあげてください。
一人の場合は
愛犬の顔を背にして、
人の脇の間に
愛犬の体を挟みます。
絞らない手で
愛犬が座らないように
尻尾を上げます。
Point!
しっぽを高く、
顔側に少し倒してあげると
肛門がよく見え、
肛門腺も分かりやすくなり
絞りやすくなります。
2、指で肛門腺を軽くつまむ
肛門腺は
肛門を中心にして
左右に二つあります。
しっぽを時計の12時とすると、
4時と8時の部分が
肛門腺の位置です。
3、肛門に向かって少しずつ押して絞る
強く押し過ぎると
皮膚や肛門が赤くなり、
逆に痛くなってしまいます。
力ずくで出そうとせず、
ゆっくり
絞るようにしてください。
Point!
犬の肛門腺は
臭いがかなりキツイため、
周りに飛び散ったり
洋服に付いたりしないよう
ティッシュを肛門に覆うようにして
絞ることをおすすめします。
お風呂場で絞り、
絞った後は
そのまま
肛門を洗ってあげると
良いでしょう。
4、絞り残しがないかもう1度絞る
力を入れすぎず、
絞り残しがないか、
もう1度絞り、
分泌液が出てこなくなるまで
繰り返します。
5、肛門の周りを清潔にする
分泌液が
肛門の周りに残らないように、
肛門腺を絞ったあとは
洗い流すか、
シャンプーをしてあげてください。
まとめ
愛犬の肛門腺絞り(こうもんせん絞り)は
サロンに任せてもOK!
- 肛門腺を絞らないと「肛門嚢炎」などの病気になる可能性も
- 2週間~1カ月に一度は肛門腺絞りをしましょう
- お尻歩きは肛門腺を絞るタイミングのサイン
- 分泌物の臭いはきついので、絞る際はティッシュで覆って
- できれば終了後は、そのままシャンプーを
- 肛門腺は定期的に絞ることをオススメします。
ご家庭でやる場合、
うまくできるようになるまでには
コツが必要です。
何度も繰り返しやると
コツがつかめるようになります。
ご家庭で
出すのが難しい場合は、
トリミングサロンや動物病院で
必ず
出すようにしてもらってください。
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