犬の結膜炎!症状や原因、治療法って?

公開日:2025/01/21 / 最終更新日:2025/01/21
犬の結膜炎とは
結膜炎は
結膜が炎症を起こす病気で、
「ピンクアイ」と
呼ばれることもあります。
結膜とは
白目の部分(強膜)と
上下のまぶたの裏側
(眼瞼結膜)を覆う透明な粘膜で、
涙の成分となる
粘液を分泌することによって
目を保護する
役割をもっています。
結膜には
血管が多いため、
炎症が起こって充血すると
白目の部分が
赤く
腫れているように見えます。
結膜炎の予後は
基本的に良好ですが、
放置すると
傷が残ったり
視力低下につながったりする
場合があります。
症状・原因に合った
適切な治療が必要です。
結膜炎になりやすい犬種
結膜炎は
どんな犬種でも
起こる可能性があります。
ただ、
目が大きく
異物が入りやすい
パグやフレンチブルドッグなどの短頭種、
遺伝性の
「コリー眼異常」(コリーアイ)がある
コリー種は
特に
なりやすい傾向にあります。

犬の結膜炎の症状
結膜炎の症状は
片目から始まって
両目に
広がることもありますが、
アレルギーやウイルス感染の場合は
最初から
両目に現れることもあります。
具体的な症状として、
- 「白目が赤く見える(充血)」
- 「涙が出る」
- 「緑、黄色、白の目ヤニが出る」
などが
挙げられます。
アレルギーの痒みなどで
目をかいた際に
すき間ができ、
水に近い成分が溜まって
白目がブヨブヨと腫れる
「結膜浮腫」になる
場合もあります。
見た目のインパクトが強く
びっくりされるかもしれませんが、
炎症を抑えれば
自然と治ります。
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犬が不快になってする行動
目にわかりやすい
症状が出ていなくても、
不快感による犬のしぐさや
行動によって
結膜炎に
気づける場合もあります。
ちょっとした
変化を見逃さないことで
早期発見・早期治療に
つながりますので、
日頃から
犬のしぐさや行動を
注意深く見てあげてください。
犬は
結膜炎になると
かゆみや不快感から
以下のような行動をとる
場合があります。
- 眼をかく
- 顔を床や壁に擦り付ける
- 過剰にまばたきをする
- 目を細める
放置すると
目を傷つけたり、
細菌が入って
悪化する可能性もありますので、
このような
行動が見られる場合は
動物病院に
行くようにしましょう。
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犬の結膜炎の原因
犬の結膜炎の原因には
感染性と
非感染性の
2つのタイプがあります。
それぞれ予防法や
治療法が変わりますので、
動物病院の診断に従って
適切に対処していくことが
重要です。
感染性結膜炎
感染性の結膜炎は
犬には
まれのケースですが、
細菌、真菌、寄生虫などから
感染することがあります。
ウイルスでは
ジステンパーウイルスなどが
原因になる場合もあります。
感染性の場合、
非常にまれですが
犬から犬、犬から人間へ
うつる可能性があります。
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非感染性結膜炎
犬の結膜炎の
原因として多いのが
非感染性結膜炎です。
非感染性は犬から犬、
犬から人間へは
うつりません。
ただ、
放置してしまうと
目に
生涯消えない傷が残ったり、
失明したりすることが
ありますので、
早急に
適切な治療を受けることを
おすすめします。
非感染性結膜炎では、
主に
以下の原因が挙げられます。
アレルギー
ハウスダストなど
環境性アレルギーが多いですが、
食物性のアレルギーでも
結膜炎になる
可能性があります。
その場合は
居住環境や食事の変更を含め
継続的な治療が
必要になりますので、
動物病院と相談しながら
対処していきましょう。
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目に異物が入る
普段の生活や散歩で
目にゴミや
ホコリが入ってしまったり、
トリミング中に
シャンプーが目に入り
流しきれていなかったり、
異物が目に入ることで
炎症が起こることがあります。
異物に気づいた時は、
流水や
病院で処方された目薬で
取り除くようにしましょう。
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目の傷
小さなかすり傷などでも
炎症を起こし、
結膜炎の原因になる
場合があります。
特に長毛種は
自分の毛が
目にはいってしまうことで
目に傷がついてしまうことも
あります。
日頃からしっかり
ケアをしてあげましょう。
目の腫瘍
上瞼にできる
眼瞼腫瘍によって
結膜炎症状が出る場合も
あります。
腫瘍の場合は
外科的処置が
必要になることもあります。
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基礎疾患
角膜炎、緑内障、ぶどう膜炎などの
基礎疾患をもっている犬は
結膜炎になりやすい
場合があります。
継続的な治療も
必要になりますので、
かかりつけの
動物病院と相談して
定期的に
ケアしていきましょう。
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先天性異常(自己免疫)
涙の量が減少し、
目の表面が
乾きやすくなってしまう
先天性の
自己免疫疾患によって
結膜炎が起こる
場合もあります。
継続的な治療が
必要になる
場合があります。
鼻涙管や涙管の閉塞
鼻涙管や
涙管が閉塞して
狭くなってしまうと
涙が排泄できず、
目に溜まって
炎症が起こりやすくなります。
涙やけや
目の周りの
変色があった場合は
鼻涙管や
涙管の閉塞の可能性がありますので、
動物病院で
診てもらうことを
勧めます。
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涙やけは単なる汚れと思っている
飼い主さんも多いですが
涙やけを放置していると、
涙で濡れた被毛に雑菌が湧いてしまい、
結膜炎や角膜炎などの
目の病気になってしまうこともあるのです。
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犬の結膜炎のケア・治療法
結膜炎の理由は
さまざまですが、
適切な治療をするためにも
原因を突き止めることが
重要です。
その上で、
治療法として
原因ごとに目薬など
外用薬や
飲み薬を使用します。
細菌感染の場合は
抗生物質
非ステロイド系点眼薬を使っての
治療になりますが、
アレルギーの場合は
抗ヒスタミン剤
ステロイド点眼薬が必要になります。
目の異物を除去する場合は
麻酔が必要になることも
あります。
基本的には
腫れと不快感の緩和のために
抗炎症薬を使うことが多く、
犬がかゆみや
違和感で
何度も目をかいてしまう場合は
エリザベスカラーを
使います。
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結膜炎の治療費
治療費は
動物病院によって異なりますが、
身体検査で
1000~2000円、
目の検査
(スリット検査、角膜染色検査、シルマー検査、
眼圧検査など)で3000円~2万円、
治療薬で
2000~5000円が目安になります。
結膜炎の予後
犬の結膜炎の予後は良く、
ほとんどが
適切な治療で治ります。
ただ、
治療が遅れることで
傷が残ったり、
視力が低下してしまったりする
場合がありますので
早期発見・早期治療が
大切です。
原因が
アレルギーや
免疫機能に関係する場合は、
生涯にわたる治療が
必要になることもあります。
結膜炎の
症状が見られた場合は、
必ず
動物病院で診てもらい、
適切な治療を行なうことが
重要です。

犬の結膜炎の予防法
日常的に
目の状態や
しぐさをチェックする習慣を
つくるようにしましょう。
家や散歩中では
ホコリや砂埃、煙など
刺激になるものを避け、
犬が使うおもちゃや
ベッドを清潔にすることが
大切です。
ジステンパーなどの感染症は
予防接種で
防ぐことができます。
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目が汚れている時は
流水や処方された目薬で
綺麗にしてあげましょう。
感染性の結膜炎で
同居犬がいる場合は、
隔離することで
感染防止になります。

おすすめの目薬
基本的に
犬に目薬を使う場合は
病院で処方されたものに
しましょう。
病院で
処方されたものであれば
人間と同じものでも
大丈夫です。
病院の目薬を使う際は
防腐剤が
入っていないものもあるため
使用期間に
注意しましょう。
市販の目薬は
薬が合剤になっていて、
必要のない成分が
含まれることがあるため、
おすすめしません。
市販品でも
「ワンクリーン」などの
添加物の入っていない
人工涙液であれば
使用しても問題ありません。


まとめ
- 結膜炎の原因はさまざま
- 目の状態やしぐさから早く症状に気付くことが重要
- 原因・症状にあった適切な治療をする
- 薬は病院で処方されたものを使用する
- 日頃から予防策を徹底することが大切
結膜炎の原因は
さまざまですが、
原因をきちんと究明して
適切な治療をすることで
治る病気です。
犬の目の状態や
しぐさに違和感を感じた場合は
すぐに
動物病院に相談しましょう。
症状に気づかずに
放置してしまうと、
悪化してしまうことも
あります。
日常でも
目が汚れていたら洗う、
犬の使うものを
清潔に保つなど
予防できることがありますから
獣医師に相談しながら
適切なケアをして
いきましょう。
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