犬の種類で子供の喘息リスクが異なるの!?

公開日:2025/03/18 / 最終更新日:2025/03/18
そもそも喘息とは
気管支喘息は、
ハウスダストやペットのフケ、
カビなどのアレルギーによって
空気の通り道である気道で
炎症が続き、
発作的に気道が狭くなることを
繰り返す病気です。
日本では
子供の8~14%が
罹患しているといわれています。
原因物質が
特定できないこともあります。
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雌犬の方が喘息を起こしにくい?
スウェーデン・ウプサラ大学の
トーブ・フォール(Tove Fall)准教授ら
研究チームは、
子ども時代に
どのような特徴の犬を飼うと
喘息の罹患リスクが下がるのか
調査しました。
その結果、
雌犬を飼っている
家庭の子どもの方が
雄犬を飼っている
家庭の子どもよりも
喘息の罹患率が低いことが
明らかになったのです(オッズ比0.84)。
その理由として
研究チームは、
雄犬の前立腺組織で
主要な犬アレルゲンの一つである
「Can f 5」が分泌され、
尿中に排泄されるためではないかと
考察しています。
なお、
スウェーデンでは
去勢されている犬が
少ないらしく、
去勢犬での比較は
できなかったとのことです。
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それでは
雄犬を飼っていると
喘息になりやすいのでしょうか?
研究チームによると
雄犬を飼っている家庭と
全く犬を飼っていない家庭での
喘息の発生率に
統計的な差はなく、
雄犬を飼っても飼わなくても
喘息の発生率は
変わらないと述べています。
調査は
スウェーデン国内において
2001年1月1日から
2004年12月31日までの間に
出生登録された子どもうち、
生後1年の間に
犬を飼っていた家庭の
3585人が対象になりました。
犬の品種や体格、
性別に分け、
子どもたちが6歳の時までに
喘息を発症した発生率が
関連したかどうかについて
解析が行われました。

多頭飼いの方が喘息罹患率を下げるかも!
研究チームは、
犬を1匹だけ飼っている家庭と
2匹以上飼っている家庭での
喘息発生率も比較しています。
その結果、
犬を2匹以上飼っている
家庭の子どもは
1匹飼っている家庭の子どもに比べて
21%も
喘息の罹患リスクを下げること
が明らかになりました。
また、
犬種別で関連を調べたところ
オールドイングリッシュシープドッグなどの
牧羊犬種や牧牛犬種に分類される
(キャトルドッグ)犬種が
喘息罹患率を低下させました。
また、
レトリーバーや
フラッシングドッグなどの犬種
(イングリッシュスプリンガースパニエル、
ラブラドールレトリーバー、ゴールデンレトリーバーなど)と
トイ・コンパニオン犬種
(プードル、マルチーズ、チワワなど)を
比較すると、
トイ・コンパニオン犬種の方が
29%喘息リスクが
増加することが示されました。
ただ、単純に
トイ・コンパニオン犬種は
喘息リスクが高い
ということではなさそうです。
研究チームは
その理由について、
シープドッグなどは
屋外で過ごす時間が長く、
トイ・コンパニオン犬種は
もともと喘息のアレルゲンの多い
都市部の家庭で
飼われることが多いのも
理由の一つではないかと
考察しています。

まとめ
犬も含めた家族が快適に暮らせるように
今回の研究では、
「犬を飼うことが喘息のリスクを下げる」
ということから
さらに深掘りして、
「どのような特徴の犬がより喘息のリスクを下げるのか」
という調査により、
「雄犬より雌犬」「1匹より多頭飼い」ということが
確認されました。
品種に関しては
犬種によって飼われる場所が
都市部や郊外、
屋内で過ごす時間なども
大幅に変わりますので、
今後さらなる検討が
必要かと考えます。
ただ、
性別によって
アレルゲンの産生量に差があり、
喘息のリスクも
変わるというのには驚きました。
今後
動物を迎えることを検討している皆さんは、
どのような特徴の犬を
お迎えするかの参考になれば
幸いです。

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