犬の目が赤い場合に考えられる原因や病気!
公開日:2022/12/19 / 最終更新日:2023/11/08
犬の目が充血している場合に
考えられる原因と病気!
充血とは
炎症などの病気もしくは
興奮などの生理的な反応により
目の血管が拡張することで、
流れる血の量が多くなって
目が赤くなります。
人も寝不足や眼精疲労で
目が充血することがありますが、
犬も興奮した時や眠い時に
血圧が上がり
一時的に充血することがあります。
外部からの強い衝撃などにより
結膜の下の血管が破れたり(結膜下出血)、
眼内腫瘍によって
出血したりすることでも
目は赤くなりますが、
「充血」と「出血」は
別物として考える必要があります。
結膜炎
結膜炎は
結膜が炎症を起こす病気で、
白目の部分が
赤く腫れているように見えることから
「ピンクアイ」と
呼ばれることもあります。
結膜炎の予後は
基本的に良好ですが、
放置すると傷が残ったり
視力低下につながったりする
場合があります。
結膜炎の原因には
感染性と非感染性の
2つのタイプがあり、
感染性では細菌や真菌、寄生虫、
ジステンパーウイルスなどの
ウイルスが原因となります。
非感染性では
- 「アレルギー」
- 「ホコリ、シャンプー剤などの異物が目に入る」
- 「まつ毛の異常で目に傷ができる」
- 「腫瘍」
- 「免疫異常」
などが原因となります。
ぶどう膜炎
ぶどう膜とは
- 「虹彩」
- 「毛様体」
- 「脈絡膜」
という部位で構成され、
瞳孔の開閉を調整したり、
目の中の水(眼房水)を
産生して眼球の形や
硬さを維持したり、
目の奥へ栄養分を供給したりします。
炎症が起きると
白目が充血したり、
強い痛みを伴ったり、
瞳孔が小さくなったりします。
角膜炎
角膜は
黒目の表面を覆った膜で、
眼球を守る役割を持っています。
ドライアイや
細菌やウイルスなどの感染症、
異物が目に入る、
アレルギー、
腫瘍などが原因で
引き起こされます。
目やにや涙が増加し、
痛みを伴う場合もあります。
重度の場合は
角膜に穴が開いて
眼球破裂を引き起こす
可能性もあります。
緑内障
緑内障は、
目に入った情報を
脳に伝える視神経の異常により
視力や視野に
障害が起きる病気です。
目の中の水(眼房水)が
眼球内に溜まることで
眼圧が高くなることが
原因の一つとされ、
眼圧が急激に上昇する
急性緑内障発作で
充血が見られます。
治療が遅れると
数日で失明してしまいます。
緑内障は
別の病気に伴って
起こることもありますが(続発性)、
多くは
原因不明の原発性緑内障です。
原因の一つに
ストレスがあるとも
言われていますので、
愛犬のストレスサインを
見逃さないようにすることが
予防にもつながります。
結膜下出血
充血ではありませんが、
結膜の下の血管が破れて
出血することで
目が充血しているように
赤く見えることがあります。
ウイルス性の結膜炎や外傷、
止血異常などで起こります。
犬の目が充血している場合の応急処置
放置すると
数日で失明する可能性もありますので、
なるべく早く
病院で診てもらうことを
お勧めします。
異物を取り除く
ゴミや毛など
異物が混入している場合は
取り除いてください。
少量の水道水を数滴垂らし、
まぶたを優しく開閉して
コットンなどで
軽く拭き取ります。
目薬は市販品でも
「ワンクリーン」などの
無添加の人工涙液であれば
使用しても問題ありません。
無理に取ろうとすると
逆に目を傷付けてしまう
場合もあります。
難しい場合は
病院で麻酔を使って除去します。
エリザベスカラーをつける
異物が見当たらない場合、
犬が目をこすらないように
エリザベスカラーをつけましょう。
目に違和感や
痛みがある場合、
前足でかいたり
地面にこすりつけたりして
悪化させてしまう場合があります。
犬の目が充血している場合の治療法
結膜炎や
ぶどう膜炎の場合は点眼薬、
緑内障の場合は
点滴や内服薬など、
原因によって治療法は異なります。
食事を見直す
ごはんに
アレルギー物質が
含まれていることが原因で
充血している可能性もあります。
ドイツの研究チームによると、
犬のアレルゲン食品として
最も報告が多いのは牛肉で、
乳製品、鶏肉、
小麦と続いたそうです。
症状が出ている場合は
アレルギー検査をお勧めしますが、
検査で陽性が出たからといって
あれもこれも
食べさせないというのは
食の選択肢を狭めることになりますので
やめましょう。
食材の特定は
「除去食試験」で行われます。
除去食試験は
時間と労力がかかりますので、
症状が軽ければ
疑わしい食材が含まれない
ごはんに変えて
様子を見てみるのもいいでしょう。
市販されている人用の目薬は使っても大丈夫?
人用も犬用も
成分はあまり大差ない
場合が多いのですが、
飼い主さんの判断で
人用の目薬を
使用するのはやめましょう。
獣医師に処方された
目薬を使うようにしてください。
まとめ
- 充血は何かしらの原因で目の血管が拡張すること
- 結膜充血と網膜充血の2種類ある
- 緑内障では数日で失明する可能性も
- 様子見はせずになるべく早く病院へ
- 目薬は獣医師に処方されたものを使う
人間の場合ですと、
目の充血だけでは
病院に行くことは少ないかと思いますが、
犬の場合だと
そこに何が隠れているかわかりません。
目が充血しているだけでなく、
全身的に食欲がなかったり、
元気がない場合
や熱があるような場合は
病気である可能性が高いので、
早急に病院に行きましょう。
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