犬の白血病!原因、症状、予後って?
公開日:2024/10/02 / 最終更新日:2024/10/02
犬の白血病とは
犬の白血病は、
白血病細胞と呼ばれる
がん細胞が
血液や骨髄の中で増えて
正常な血液が作れなくなり、
免疫力が落ちたり
臓器が正常に機能しなくなったりする
病気です。
「血液のがん」とも呼ばれます。
がん化した細胞の種類によって
急性と慢性、リンパ性と
骨髄性に分けられ、
多く見られるのは
急性リンパ芽球性白血病です。
(急性リンパ性白血病、ALL)
犬の白血病の好発犬種
急性リンパ芽球性白血病は
5~6歳前後の
若~中齢犬でよく見られ、
シニア犬(老犬)になると
慢性リンパ性白血病(CLL)が
見られるようになります。
白血病は
犬のがんの中では
まれな病気です。
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犬の白血病の症状
急性リンパ芽球性白血病は、
リンパ球の元になる未熟な
血液細胞(リンパ芽球)が
遺伝子異常によって
白血病細胞になり、
骨髄で急速に増える病気です。
骨髄で
本来つくられるはずだった
血小板や好中球、
赤血球が減少し、
白血病細胞が全身を循環することで
以下のような症状が
見られます。
- 貧血
- 食欲不振
- 体重減少
- 下痢
- 嘔吐
- 元気がない
- ぐったりしている
- 歯ぐきや舌が青白い
- 発熱
- 多飲多尿
- 呼吸数や心拍数の乱れ
- 出血しやすい
- あざができやすい
- リンパ節、脾臓、肝臓の肥大
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慢性リンパ性白血病
慢性リンパ性白血病は
急性リンパ芽球性白血病と異なり、
成熟したリンパ球が
がん化して白血病細胞になります。
徐々に正常な細胞と入れ替わるため
完全に発症するまで
数カ月から数年かかり、
以下のような症状が
見られます。
- 貧血
- リンパ節、脾臓、肝臓の肥大
- 元気がない
- ぐったりしている
- 出血しやすい
- あざができやすい
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ただし、
実際は飼い主さんが
症状で気づくより
血液検査で
偶然見つかることのほうが
多いでしょう。
検査でわかった時点では
目立った症状が
現れていないケースも
少なくありません。
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犬の白血病の原因
白血病は
遺伝子異常によって
発症しますが、
どの犬種でも
発症する可能性があり、
なぜ異常が起きるのか
明確にはなっていません。
原因がわからないため、
予防法もありません。
ただし、
遺伝子が損傷する要因として
放射線や有毒物質など、
(殺虫剤やタバコの煙)
ウイルス感染などは発症リスクを
高める可能性があります。
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犬の白血病の検査方法
白血病の診断では、
血液検査で
白血球や赤血球、
血小板の数を調べたり、
顕微鏡を使って
細胞の数や
種類を調べたりします。
確定診断を行うためには
骨髄検査(骨髄吸引または骨髄生検)を
行いますが、
全身麻酔が必要になるため
シニア犬(老犬)など
状態によっては
行わない場合もあります。
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他にも
触診でリンパ節が
腫れていないかを確認したり、
脾臓や肝臓などの肥大がないか
超音波検査や
CT検査をしたり、
リンパ球の中に
特定の種類の細胞(T細胞やB細胞など)が
多数を占めていないか
クローナリティー解析と呼ばれる検査で
調べたりします。
犬の白血病の治療法
急性白血病は
進行が非常に早く、
すぐに
治療を始めないと
数日で
末期を迎える可能性があります。
そのため
抗がん剤や
ステロイドを使った
化学療法で
白血病細胞を減らし、
確認できなくなる
寛解を目指します。
貧血がある場合は
輸血を行い、
食事が摂れない場合は
カテーテルを使って
流動食を投与する
経管栄養を行います。
慢性白血病は
進行が遅く、
リンパ球数が増加したり
症状が現れたりして
治療を始めるまで
1年以上かかる場合もあります。
定期的な血液検査で
血球数を測定し、
治療が必要になれば
抗がん剤やプレドニゾンなどの
内服薬を投与します。
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白血病の食事療法
食事やサプリメントで
白血病を
治療することはできません。
治療中は
免疫力が下がり
感染症のリスクが上がりますので、
新鮮なごはんで
しっかりエネルギーを摂ることが
重要です。
細菌が繁殖しやすい
生肉や生野菜は
避けてください。
犬の白血病の予後
急性白血病の予後は
良くありません。
治療をしなければ
余命は
数日から数週間、
抗がん剤がうまく効いたとしても
良くて半年、
長くても
1年以内に最期を
迎えてしまいます。
慢性白血病も
寛解は難しいものの、
急性白血病より
長く生きることはできます。
生存期間は平均して
半年から1年、
2年以上になるケースもあります。
まとめ
- 白血病は血液細胞ががん化する血液の病気
- 急性の場合は予後が悪くすぐに治療が必要
- 慢性の場合は血液検査で偶然わかることが多い
- 原因不明で予防することは難しい
白血病は
人では
よく知られた病気ですが、
犬では
あまり多くありません。
しかし、
発症してしまうと
治る可能性はとても低く、
急性の場合は数日で
命を落としてしまうこともあります。
生存期間を
長くするためには、
早く治療を始めることが
重要です。
定期的な健康診断を欠かさず、
日頃から
愛犬をよく観察して
異変があれば
すぐ
気づけるようにしましょう。
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