犬の白内障!原因や症状、治療法って?
公開日:2025/01/09 / 最終更新日:2025/01/09
犬の白内障とは
眼の中にある水晶体は、
本来は
無色透明です。
透明であることで、
入ってきた光は
網膜に到達し、
映像を脳に伝達します。
白内障とは、
この水晶体の中身や
嚢(のう)と言われる
袋状のカプセルが濁る状態です。
水晶体の
タンパク質が変性し、
水晶体が濁ると
光を透すことができなくなるため、
視覚に影響が出てきます。
水晶体の濁りが
一部分であれば
視野は欠けた状態ですが、
水晶体全体が濁った場合は、
全く
見えなくなってしまいます。
犬の白内障の原因
犬の白内障は、
多くが
遺伝的なものです。
そのため、
6歳齢未満で起こります。
- トイプードル
- ミニチュアダックスフンド
- チワワ
- アメリカンコッカースパニエル
- 柴犬
- シーズー
- キャバリア
- フレンチブルドッグ
など、
さまざまな犬種で
報告されています。
また、
糖尿病や
眼の他の病気
(網膜の病気、眼の中の炎症、外傷など)により
二次的に起こることも
あります。
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中高年齢で
白内障と診断される場合は、
若い時からの白内障が
進行しているタイプと、
他の病気からの
二次的な発症のタイプが
考えられます。
犬の白内障の症状
白内障は、
両眼または
片眼だけに起こります。
白内障の程度は
さまざまで、
小さな点状のものから、
水晶体全体が濁っているものまで
いろいろなタイプがあります。
小さなものでは
視覚への影響の小さく、
犬の生活に
支障はありませんが、
水晶体全体が
濁っている場合は、
物にぶつかったり、
歩けなくなったり、
盲目の状態になってしまいます。
小さいままで
進行しないタイプもありますが、
白内障が進行すると、
変性したタンパク質が
水晶体のカプセルの外へ
漏れ出てきます。
漏れた中身は、
眼内に炎症(ぶどう膜炎)を
引き起こします。
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炎症をコントロールできないと、
二次的な緑内障や
網膜剥離を
引き起こす可能性があります。
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また、
タンパク質が漏れ出てしまった
水晶体は形が歪み、
水晶体亜脱臼または
脱臼を起こすことがあります。
かなり進行した状態では、
タンパク質が
漏れ出たことにより、
水晶体は
徐々に透明になり
視覚が戻ることがあります。
しかし、
これは治ったのではなく、
二次的な病気を発症する
リスクがさらに高まります。
核硬化症
人間にも老眼があるように、
犬にも
同じような現象として
6歳齢以上になると
必ず核硬化症が起こります。
眼が青白くなりますが、
白内障とは違い、
病気ではなく
加齢に伴う生理的な
水晶体の変化で、
光や映像を通します。
両眼に同じように起こり、
どんどん進行しても
目が見えなくなることはありません。
老化現象なので、
止めることはできないし、
治療は必要ありません。
人間と同じように、
ピントの調節機能は
低下しますが、
野生動物ではないので、
生活に
不自由が生じることはありません。
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犬の白内障の検査と診断
まずは
一般的な検眼鏡での検査、
眼圧の検査を行います。
そして、
白内障の診断をする際には、
瞳孔を拡げること
(散瞳)が必要です。
水晶体全体を把握するために、
普段の検査では見えない
辺縁部を確認することを
目的としています。
また、
白内障の状態によっては、
網膜全体を
目視することができません。
そのため、
白内障の原因鑑別と
網膜の機能を詳しく調べるために、
眼科超音波検査や
網膜電位検査
(ERG)を実施します。
これらの検査結果をもとに、
白内障の進行状態や
手術の必要性を判断します。
犬の白内障の治療
いくつか
抗白内障の点眼薬や
飲み薬があります。
これらには
白内障を
治す作用はありませんが、
進行を遅らせる
可能性があるということ、
毎日の点眼で
飼い主さんが動物の眼の変化に
気付きやすいという
メリットがあります。
このような
内科的な管理も行われていますが、
現在の獣医療では、
一度濁ってしまった
水晶体の濁りを取り除くための
効果的な治療は、
外科手術しかありません。
手術の方法は
確立されており、
人間の白内障手術と
ほぼ同じように行い、
人工眼内レンズを
入れることもあります。
人間と異なるのは、
全身麻酔や
入院が必要なこと、
費用が高額なこと、
術後もケアや
定期的な通院が必要なことです。
白内障の
手術をしてもしなくても、
二次的な病気の予防として
点眼薬の使用は重要になります。
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犬の白内障ケアをするための点眼の方法
点眼をする際には、
犬の正面からではなく、
背後から抱くような形で行うと
上手くいきます。
片方の手で
犬の顎を持ち、
必ず上を向かせます。
もう片方の手で
点眼薬を持ちながら
上まぶたを引き上げて、
点眼薬の容器の先端が
眼やまぶたに触れないように
気を付けながら、
滴下します。
1回の点眼は
1滴で十分です。
数滴さしても、
眼の中に浸透していく量は
限られているため、
多くは
あふれてしまいます。
点眼が上手にできた後は、
頑張ったことを
よく褒めてあげましょう。
犬の白内障を予防する目のケア
目やにが出ているときは、
こまめに拭き取り
眼の周りを清潔に保ちましょう。
乾燥したタイプの
目やにを取る時には、
濡れたガーゼやコットンなどで
目やにをふやかしてから
優しく拭くと
簡単にきれいに
取ることができます。
ご自宅での
ケアが難しい時には、
動物病院でケアを
お願いしましょう。
また、
眼を洗浄してしまうと、
かえって
目やにが増えたり
眼の病気が
悪化したりすることがあるので、
必ず
獣医師の指示に従ってください。
治療で
点眼薬を使用する際は、
できるだけ
目やにを取った後に
点眼することをお勧めします。
痒みの原因になることがあるので、
点眼後は
余分な液剤が
まぶたに残らないように
拭きとりましょう。
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眼の中に
液剤が入ってしまっても
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使用することができます。
市販品の中には
眼やまぶたの皮膚に
刺激となる成分が
含まれていることがあるので、
使用する際は
お気を付けてください。
まとめ
犬が白内障にならないように若い時からアイチェックを!
人間と異なり、
長期的な紫外線暴露による
老齢性の白内障は
犬では報告されていません。
なぜなら、
犬の寿命は
人間よりもずっと短いからです。
その代わり、
犬では若い年齢での
白内障が多く見られます。
また、
人間は小さな白内障でも
違和感を覚えて、
すぐに病院に行くことができます。
飼い犬の場合は、
進行した状態になって初めて、
飼い主さんが
眼の白さに気付いたり、
物にぶつかるなどの
視覚に影響が出たりしてから
病院を受診します。
進行した白内障は、
二次的な病気を
引き起こします。
飼い犬の
生活の質を保つためには、
若い時から
アイチェック
(眼の検診)をすることをお勧めします。
病気に早期に気付き、
対応できるのは
飼い主さんだけです。
いつもと違う眼の様子が見られたり、
(充血や眼のしょぼつき、目やになど)
目の色や
光り方に変化が見られる場合は、
動物病院を受診しましょう。
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