犬の想像妊娠!偽妊娠の特徴やリスクって?

公開日:2024/06/04 / 最終更新日:2025/01/29
犬の想像妊娠(偽妊娠)とは
まずは
想像妊娠をすると
どのようになるのか、
どのような状態を示すのかを
お話ししていきたいと思います。
想像妊娠というと
精神的に
妊娠をしているという
思い込みによって
なってしまうものと思いがちですが、
実際は違います。
想像妊娠というよりも
「偽妊娠」
という呼び方のほうが
正式なものになり、
妊娠していないのに、
乳腺の腫大や
乳汁分泌、
妊娠時に行われる
巣を作ろうとする行動などが見られる、
偽の妊娠状態になります。
避妊手術をしていない女の子は、
発情出血が起こり、
排卵が起こった後に、
ホルモンの変化により、
乳腺が発達し、
中には
乳汁分泌をするようになる子が
多くいます。
これも偽妊娠の1つです。
このような
軽度の変化の場合、
生理的偽妊娠といわれており、
自然現象の1つで、
病的なものとは
少し意味が異なります。
では、
先に軽く触れましたが、
偽妊娠になると
どのような兆候が
見られるのでしょうか?
また、
その際に
私たち飼い主は
どうしたらよいのでしょう?
勉強していきましょう。

犬の偽妊娠の特徴・症状
では偽妊娠になると
どのような特徴が
見られるのでしょうか?
主に
以下のような
「体の変化」「行動の変化」が
見られます。
体の変化
- 乳腺の発達
- 乳汁分泌
- 食欲不振
行動の変化
- 攻撃的になる
- 営巣行動(巣作り)
- おもちゃやぬいぐるみを子供に見立てた
子育てのような行動
前述しましたが、
体内の
排卵等のホルモン変化によって
起こるのが
偽妊娠のため、
乳腺の発達・分泌や、
妊娠するにあたり
消化器の運動も緩やかになるため
食欲不振などの
体の変化も
見られるようになるのです。
しかし、
実際に胎子が
いるわけではないので、
ホルモンが元に戻ると
これらの体や
行動の変化は
自然と消失します。
これらの行動に気づいた場合、
偽妊娠の可能性は高まります。
通常は
自然と消失しますが、
多頭で飼っている場合や、
他の男の子と
接触する機会のある犬の場合は
実際に妊娠している
可能性もあるので、
獣医さんに
見てもらったほうが
良いかもしれません。

犬の偽妊娠の見分け方
前述のような
体や行動の変化が見られると妊娠、
もしくは
偽妊娠が
考えられるようになります。
全く他の犬と
接触がない場合、
交配をした可能性が
全くない場合、
「偽妊娠」であると
言い切れるでしょう。
しかし、
少しでも
他の男の子との
接触の可能性があった場合、
交配をしていた可能性もあると
実際妊娠をしている
可能性は否定できません。
そうなった場合、
動物病院での
超音波検査が必要になります。
妊娠のような兆候が見られ、
交配の有無がわからない場合、
動物病院を受診することを
おすすめします。

犬の偽妊娠の原因
そもそも偽妊娠は
どのようなメカニズムで
起こるのでしょうか。
犬は
発情して排卵した後に
黄体と呼ばれる
器官が機能します。
この黄体がホルモンを
分泌することにより
妊娠しているのと類似したような
状態を作り出します。
これは
特定の犬だけが
起こるのではなく、
子宮や卵巣がある犬ならば
どの女の子でも
起こる現象です。
なぜこのようなメカニズムかは
諸説ありますが、
太古に群れをなして
生活していた際に、
他の雌犬から産まれた子犬を
群れの中の
雌犬が育てられるようにするためだった
という説もあります。

犬の偽妊娠のリスク
では、
偽妊娠になると
体には
どのような
リスクがあるのでしょうか?
偽妊娠になると、
乳腺が発達し、
乳汁分泌が起こります。
そのため、
過剰に発達してしまうと
乳腺炎を起こし、
熱感や疼痛を伴う場合もあります。
また、
体の変化だけでなく、
行動の変化により
攻撃性や
より神経質になってしまい、
問題行動へ
つながってしまったり、
飼い主さんとの生活に
問題が生じる場合もあるでしょう。

犬の偽妊娠の予防
基本的には
偽妊娠は
病気ではなく
自然現象の1つであるため、
数週間で
変化が自然に
消失することが多いです。
しかし、
前述のように、
そこから乳腺炎などの
体の異常や、
攻撃性の増加、
より神経質になることからの
問題行動や、
飼い主さんとの
関係性への問題が
出てしまうようであれば、
薬を用いての
治療が行われることもあります。
ただし、
この治療も
副作用などもあるため、
よほどの問題がなければ
治療対象にはならないことが
多いといえるでしょう。
偽妊娠は
自然な現象の1つかつ、
生殖器系の
ホルモンの変化によって
起こります。
そのため
一番の予防法は
避妊手術を
行うことだといえます。
特に
偽妊娠を
繰り返してしまう犬の場合、
体の負担や
行動から起こる問題によって
その個体に
大きな負担がかかってしまう
可能性が考えられるため、
強く
避妊手術をお勧めします。

まとめ
犬の偽妊娠は体の変化
偽妊娠というと、
一見自分の家の犬と
関係の無いものに思えますが、
実は
どんな女の子にも起こり得る、
とても身近な
体の変化です。
お家に
女の子の犬を迎えた場合、
まずは
避妊手術を行うか否かを
考えることが、
飼い主さんのお仕事になります。
もちろん
子犬を産んでもらうというのも
1つの選択肢ですが、
今後起こり得る
病気の負担や、
いくら病気でなくても
偽妊娠という
体の変化によって起こる
負担などを考えたときに、
どうすることが
愛犬にとって最良なのか
ご家族で
話し合うことはとても大切です。

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