犬の嗅覚!人間の何倍?追跡できる距離は?

公開日:2025/01/23 / 最終更新日:2025/01/23
犬の嗅覚は人間の何倍?
犬の嗅覚は
人間の
10万倍以上鋭いと言う
専門家もいれば、
数百万倍と言う
専門家もいます。
これは、
人間が感じる匂いを
100万~1億倍で
感じているというわけではなく、
人間が嗅ぎ取れる匂い分子が
100万分の1の大きさになったとしても
嗅ぎ取れることを
表しています。
つまり、
それだけ多くの匂いを
嗅ぎ分けられることになります。
それにより
犬は追跡能力が
とても高いといえるのです。

犬の嗅覚の仕組み
犬の鼻が濡れているのは
においをキャッチしやすくするため
犬は
鼻から息を吸い込むと、
鼻甲介と呼ばれる、
(びこうかい)
粘膜に覆われた
複雑な骨構造の中を
空気が通っていきます。
鼻粘膜は
人間の
30倍ほどと言われます。
鼻の粘膜は、
においに含まれる
さまざまな化合物をキャッチする
受容体で覆われています。
これは、
鼻の嗅上皮にある嗅細胞の受容体で、
(きゅうじょうひ
鼻腔の上部にある皮膚のこと)
匂い分子を
キャッチしています。
受容体が
匂い分子をキャッチすると、
電気信号が
脳へと送られる
仕組みになっているのです。
犬の鼻が
基本的に濡れているのは、
におい分子を
よりキャッチしやすくするためです。
犬の鼻の神経は人間の100倍で20kmの距離まで嗅ぎ分ける
この受容体の数は
コーギーやボーダーコリーの
牧畜犬で2億個、
ビーグル犬で
3億個に達すると
言われています。
人間は
600万個に過ぎません。
また、
犬の受容体は
2億2000万本から
20億本の神経によって
脳とつながっていて、
人間の鼻に存在する神経の
100倍と言われています。
また、
膨大な臭気情報を処理するため、
平均的な犬の嗅覚皮質は
(においを処理するための脳の部位)
人間の
40倍も大きいです。
そして、
犬は状況によって、
においを嗅ぐ鼻の穴を
使い分けることさえできます。
馴染みのない
においであれば
右の鼻孔を使って調べ、
慣れ親しんだ
においであれば
左の鼻孔を使って嗅ぎます。
左右で異なる
神経経路を活用しています。
そのため、
犬は
20kmの距離まで
においを嗅ぎ分けることが
可能だと言われています。
犬の鼻は空気の制御も
左右の鼻孔にある
翼状の弁は、
においを嗅ぐときは開き、
息を吐くときは閉じることで
空気の流れを
制御しています。
これにより
空気を脇に押しやり、
次に
息を吸ったときに入ってくる
別の
においと混ざるのを
防いでいます。
また、
ブラッドハウンドの垂れ耳は、
地面に引きずって
においを舞い立たせることで、
少しでも鼻に
届きやすくしていると言います。
犬の鼻は嗅ぎ分けるプロ
犬は知っている人間の
においを嗅ぎ分けたり、
恐怖やストレスが発生させる
化学物質を
嗅ぎ当てたりすることが
できます。
ある研究では、
3週間前に
ガラスのスライドにつけた指紋さえ、
犬は
においで識別できたと言います。
このスライドを屋根の上で
さらに1週間放置し、
雨風や
日光にさらした後でも、
においを検知できたほどです。
犬はにおいで時間管理をしている
犬は
時の経過による
においの変化を通して、
時間感覚と
結びつけていると言います。
においが薄れていく過程は、
時計の針の動きのように
規則的で予測可能なためです。
クンクン嗅ぐのは社会的な交流
犬が
誰彼かまわず
人のにおいを嗅いだり、
散歩中にずっと地面や草花の
においを嗅ぐことも
多いですよね。
しかし、これは
においを通して
社会的な
交流を図っているからに過ぎません。
においが私たちで言う
言葉を表現しているのです。
犬は
においで他の犬を
識別するだけでなく、
互いの口を嗅ぐことで
相手が何を食べたかを
理解しています。
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嗅覚の鋭い犬種ランキング
犬の嗅覚能力は
マズル(鼻先)の長さが長いほど、
優れていると
いわれています。
犬は
マズルの長い順に
以下の三つのグループに
分けられます。
- 長頭種
コリー、シェパードなど - 中頭種
ゴールデンレトリーバー、ビーグルなど - 短頭種
パグ、フレンチブルドッグなど
中でも
セントハウンドの
グループに属する犬種は
嗅覚が鋭く、
追跡能力が優れています。

犬の嗅覚は衰える?
犬も老化をしてくると
各器官が衰えてきます。
嗅覚も衰えてくると
言われていますが、
視覚などに比べて
衰える割合は少ないです。

まとめ
犬はにおいを嗅いで幸せを感じています
- 最も発達している犬の感覚器官は嗅覚
- 犬の嗅覚は人間の100万~1億倍
- 犬は嗅覚で情報収集している
- マズルが長い犬ほど嗅覚が長けている
- 優れた嗅覚で働く犬が世界中で活躍しています
米国のコロンビア大学
バーナード・カレッジの心理学者で
『犬であるとはどういうことか(白楊社)』
の著者である
アレクサンドラ・ホロウィッツによれば、
犬は単に
においを嗅ぐのが
得意なだけではなく、
その行為自体も
楽しんでいると言います。
犬を
二つのグループに分け、
一方には
体を動かすエクササイズを、
他方には
においを頼りに
問題を解決する研究を
1週間しました。
結果、
食べ物が
入っているかもしれない皿を
両者の前に置いたところ、
後者の犬は
食べ物で一杯の可能性がある皿に
近づきました。
この行動は
幸福感で結びついていると
分かります。
このように、
犬の嗅覚を理解することで、
犬の素晴らしさに触れ、
さらに
愛犬への愛情が
深まると思います。
楽しいペットライフを
お過ごしください!
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