犬の口内炎!原因や症状、治療法って?

公開日:2024/10/31 / 最終更新日:2025/02/18
犬の口内炎とは
口内炎の定義は、
歯科医学大辞典によると
「口腔粘膜の2カ所以上の部位に
炎症がみられた場合」をいいます。
口唇や舌粘膜に
単独に炎症がある場合は
「口唇炎」や「舌炎」と呼び、
口内炎とはいいません。
例えば、
歯肉と舌、
頬粘膜と口蓋粘膜などに生じた
炎症性病変を
口内炎といいます。
軽度の場合は、
口腔粘膜が
赤く見える程度ですが、
進行すると
肉芽腫のようになったり、
腐ってきたりすることもあります。

犬の口内炎の原因
感染症
犬の口内炎では、
多くの微生物により
(細菌、ウイルス、真菌など)
引き起こされることがあります。
感染症の場合、
口腔粘膜に
- 「炎症」
- 「びらん」
- 「潰瘍」
などが見られることが多く、
肉芽形成
(粘膜が腫瘤状になる)を
認めることもあります。
外傷
飼い主さんの意識次第で、
予防できるものもありますので、
特に気をつけましょう。
化学物質
「パイン油」「石油」
「漂白剤」に触れることによって
粘膜が炎症します。
熱傷
電気コードを噛んだり、
熱湯を
口に含んだりすることによって、
熱傷を口腔内に負い、
患部が
炎症を引き起こします。
ガムチュア病変
自ら何度も
舌や頬を噛むことによって
粘膜が腫れ、
肉芽腫ができることを
「ガムチュア病変」といいます。
その他の異物
「針」「魚の骨」
「プラスチックのおもちゃ」などの
異物による損傷は
少なくありません。

全身性疾患
「腎不全」や「糖尿病」が
口腔内を刺激し、
炎症を引き起こす
きっかけになります。
そのため、
腎不全や糖尿病を患っている場合は
口腔内を
定期的にチェックすることが
望ましいです。
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免疫介在性障害
免疫介在性障害は
何かしらのきっかけによって、
犬の免疫機能に
異常が起こり、
自分の組織を
攻撃することによる
障害のことを指します。
腫瘍性障害
口腔内に腫瘍ができると、
その表面の粘膜は
炎症を引き起こします。

犬の口内炎の症状
犬の口内炎では、
口腔内の
粘膜の赤みや出血、
腫れなどのほか、
下記の症状などを
示すことが多いです。
- 口腔から出血や流涎(りゅうぜん:よだれを垂らすこと)
- 口臭
- 口を床や地面に擦り付ける
- 食事中に奇声をあげる
- 前肢に血液や唾液の痕がある
- 口を開くことをしない
- 硬いものを食べなくなり、軟らかいもののみ食べる
- 食べたものをこぼすようになった
- 片側の歯だけで物を咬んでいる
- 口をくちゃくちゃする
- 食後に食物を吐出す(嘔吐ではない)
- 口の周りの被毛が濡れている
- 前肢で口の周囲を気にする
- 食欲が低下してきている
- 体重減少

犬の口内炎の治療
口腔にみられる病変は
多岐にわたるために、
まず診断して、
その原因に対する
治療を行うことが必要です。



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まとめ
犬の口内炎は自然治癒が困難!
- 口腔粘膜の2カ所以上の部位に
炎症がみられた場合を口内炎といいます - 口内炎の原因はさまざま考えられます
- 口内炎は口腔内の粘膜の赤みや出血、
腫れなどを引き起こします - 口内炎は自然治癒が困難です
口腔内は
わざわざ見ないと
変化が分からないので、
定期的に
口腔内チェックをし、
早めに気づけると良いでしょう。
口内を
しきりに気にするようであれば
様子を見ることなく
早めに
動物病院へ
連れて行ってあげてください。
早期発見・早期治療が
愛犬のためになります。

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