犬の内耳炎!原因や症状、治療法って?

公開日:2024/12/06 / 最終更新日:2025/03/01
犬の内耳炎とは
犬の内耳炎は、
犬の内耳に
炎症が起こった状態のことです。
内耳炎の多くは
細菌感染による
外耳炎が悪化して中耳炎、内耳炎と
進行することで起こります。
内耳炎の犬は
耳を掻いたり、
異臭がしたりといった
耳の異変が見られ、
斜頸や眼振、旋回といった
「前庭疾患」と呼ばれる
神経症状が見られる
場合もあります。
内耳炎を放置すると
聴力を失ったり、
脳炎などに進行することで
死亡する可能性があるので
注意が必要な病気です。
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犬の内耳とは
犬の耳は
- 「外耳」
- 「中耳」
- 「内耳」
に分けられ、
それぞれが
異なる機能を持っています。
外耳が捉えた音は
鼓膜を振動させ、
中耳は
その振動を増幅して
内耳に送り、
内耳は
振動を神経信号に変換して
脳に送ります。
内耳は半規管、前庭、
蝸牛(かぎゅう)からなり、
聴覚だけでなく
平衡感覚にも関わります。
そのため、
内耳炎が起こると
行動や反応に
異変が見られるようになるのです。

内耳炎になりやすい犬種
内耳炎は
年齢や犬種を問わず
発症する可能性がある
病気です。
原因の多くが
外耳炎・中耳炎であることから、
中耳炎が起こりやすい
レトリーバー種やスパニエル種、
ダックスフンド、マルチーズ、
ミニチュアシュナウザー、キャバリア、
ビーグルなど
垂れ耳の犬は
特に
耳のケアを
心掛けていただくといいでしょう。

犬の内耳炎の症状
内耳炎になると
「痛みによる異変」や
「神経症状による異変」が
(前庭疾患)
見られるようになります。
以下の症状が
見られた場合は、
早急に
獣医に相談することを
お勧めします。
痛みによる異変
- 頭を振る
- 耳を掻く
- 耳が臭い
- 食欲不振
- 元気がない
- 嘔吐
- よだれが出る
- 耳を触られるのを嫌がる(耳の痛み)
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神経症状による異変
- 頭が傾く(斜頸)
- ぐるぐる回る(旋回)
- 眼振(がんしん)
- 直立できない・倒れる
- 食欲不振
- 元気がない
- 嘔吐
- よだれが出る
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犬の内耳炎の原因
犬の内耳炎の多くは
細菌や
真菌の感染による外耳炎、
中耳炎に続いて
起こります。
その他、
以下の原因で
起こる場合もあります。
- 鼓膜の破裂
- 異物混入
- アレルギー
- 腫瘍
- 外傷
- 不適切な耳掃除
- 先天的な構造異常
神経症状が見られる場合、
(前庭疾患)
検査をしても
原因がわからない
特発性であることが
少なくありません。
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犬の内耳炎の検査・治療法
耳の異常が疑われる場合、
耳鏡やビデオオトスコープ(VOS)で
確認しますが、
内耳炎は
鼓膜の奥で起こるため
目視することができません。
X線(レントゲン)などの
画像診断が必要となり、
神経症状が出ている場合は
麻酔を使用したCT、
MRI検査を行う場合もあります。
外耳炎や中耳炎が起きている場合は
その治療を行います。
炎症が起きている原因に応じて
抗生物質や抗真菌薬、
ステロイド(抗炎症薬)などを
使用します。
神経症状が見られる場合、
ビデオオトスコープによって
検査します。
その場合の費用は
約10万円程度です。
重度の場合は、
鼓膜を開けて
直に内耳へアプローチする
外科手術が必要になります。
その手術費用は、
約50万円程度です。
基本的には、
ペット保険の適用となります。
原因がわからない
特発性では、
経過観察になることもあります。
若い年齢であれば
精密な検査をしたり、
原因がわかれば
手術をしたりといった
選択肢も多いのですが、
高齢になるほど
体への負担を天秤にかけて
考える必要があります。
対症療法だけで
自然と良くなるケースもありますし、
日々のサポートで
QOL(生活の質)を保つこともできます。
しかし、
放置したことで
完治する期間が
遅くなるケースもみられます。
どのような治療方針にするかは
かかりつけの先生と
よく相談して
決めるといいでしょう。
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犬の内耳炎の予防法・ケア
犬の内耳炎の多くは
外耳炎から起こるため、
日頃から
耳を清潔にしておくことが
外耳炎・中耳炎、内耳炎の
予防につながります。
ただし、
不適切な耳掃除が原因で
炎症が起こることもあります。
ので、

まとめ
犬の内耳炎は異変に気づいたらすぐに病院へ
- 内耳炎の多くは外耳炎が進行して起こる
- 神経症状が出る場合は特に要注意
- 日頃の耳掃除が予防につながる
- いつもと違う様子があれば病院へ
犬の内耳炎は
多くが外耳炎、中耳炎に続いて
起こります。
内耳は
平衡感覚に関わる
器官でもあるため、
斜頸や眼振、旋回などの
異変が見られる場合は
すぐに
病院へ行くようにしてください。
日頃から
耳掃除をすることが
予防になり、
特に
垂れ耳のワンちゃんは
炎症を起こしやすいため
注意が必要です。

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