犬の乳腺炎!かかりやすい犬種や症状、治療法って?
公開日:2024/08/06 / 最終更新日:2024/08/06
犬の乳腺炎とは
女の子の犬は、
発情が来たときに「偽妊娠」といって、
体が妊娠していると
錯覚する状態に陥りやすいため、
乳腺が発達することが多いです。
乳腺炎は、
この乳腺部分に
炎症が起こり、
熱感や疼痛を引き起こす
疾患です。
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乳腺炎の症状
乳腺の
「異常なまでのハリ」「発赤」
「触って熱っぽい」などが
乳腺炎の主な症状です。
時間の経過と共に、
腫れていた部分が
硬結(こうけつ(固くなること)と呼ばれる
現象が起こり、
悪化すると
「膿瘍」という膿の塊が、
乳腺の中にできることがあります。
膿の塊になると
表面上は
気づきづらいですが、
乳頭を絞ると、
膿や血の混じった乳汁が
出てくることもあります。
犬の乳腺炎のかかりやすい好発犬種・年齢
若齢期でも老齢期でも、
犬種関係なく
罹患する可能性があります。
※罹患(りかん)とは、病気になること。
何らかの病名がついた診断を、
医師から受けることです。
特に
産後の授乳期には
程度が悪化する可能性は
高いといえるでしょう。
授乳期だけではなく、
妊娠期間や産後などの
ホルモン推移が正常ではない場合は
高齢の犬でも
乳腺炎は起こす
可能性があるといえます。
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男の子でもなり得る?
圧倒的に
女の子のほうが
乳腺炎になりやすいですが、
まれに
男の子でもなることが
報告されています。
乳腺炎の母犬の母乳はNG
万が一、
授乳中の母犬が
乳腺炎になった場合は、
乳汁には
細菌が含まれる可能性が高く、
子犬にその母乳を飲ませることは
あまり望ましくありません。
犬の乳腺炎と乳腺腫瘍の違い
乳腺が目立つと、
乳腺腫瘍と勘違いしやすいですが、
熱感や発赤などは
乳腺炎の特徴とも
いえるかもしれません。
ただし、
硬結など伴う場合、
判断が難しくなり、
精密な検査が必要な場合があります。
その際は早めに
受診するよう心がけましょう。
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犬の乳腺炎の原因
主に
乳腺が発達している時期の
細菌感染が原因です。
また、
授乳時に
子犬のとがった歯が、
母犬の乳頭を傷つけ、
その小さな傷から
細菌感染が起こって
乳腺炎へと
進行することがあります。
そのため、
新生仔がいる授乳中の女の子の
乳腺部分に異常がみられる場合、
飼い主さんは
乳頭部分に傷がないか、
まずチェックをしてみることも
大切です。
犬の乳腺炎の治療法
病院での処置
細菌感染が考えられる場合、
抗生剤での治療が
メインとなります。
授乳中の子犬がいる場合、
使用できる抗生剤の種類は
限られてしまうので
注意が必要です。
悪化して膿瘍になったり、
壊死すると
外科的切除や
膿を出す処置が必要となります。
この場合、
麻酔をかけた状態での
処置になるため、
費用も通常よりもかかる
可能性が高くなるでしょう。
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自宅でのケア
まず、
犬の痛みや
熱感による負担を
軽減してあげるために、
炎症を起こしている乳腺の部分を
冷やすことは
効果的といえるでしょう。
ただし、
傷口からの感染による乳腺炎の場合、
保冷剤やその周りをくるむ
タオルなどは
しっかりと
きれいなものを使用することが
大切です。
犬の乳腺炎の予防方法
一度乳腺炎になった犬は、
その後の妊娠や発情時にも
繰り返す可能性が高いため、
一番の予防方法は
避妊手術を行うことだと
いえるでしょう。
そのほか、
自宅での
腹部の定期的なチェックや、
動物病院での
定期的な健康診断を受けると
安心です。
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まとめ
- 乳腺炎は発情期などのホルモン推移が
正常でない時期に起こりやすい - 主に女の子の病気ですが、男の子でもなり得ます
- 母犬が乳腺炎に罹患したら、
子犬に母乳を飲ませることは危険が伴います - 避妊・去勢手術を行うことで、罹患可能性を下げられます
乳腺炎は一見、
命に危険が及ぶ可能性の
低そうな病気に感じますが、
罹患すると
痛みや熱っぽさなど
犬への負担も大きく、
もし
授乳している犬であれば、
その病気のせいで
子犬たちが命を落としてしまう
危険が潜んでいます。
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