犬の不妊(避妊)去勢!必要性や時期、手術の流れは?

公開日:2024/04/08 / 最終更新日:2025/01/24
犬の去勢・避妊について
みなさんご存じの通り、
犬の去勢・避妊手術は
生殖能力を無くす手術です。
男の子は精巣を、
女の子は卵巣と子宮
(もしくは卵巣のみ)を摘出します。
犬の去勢・避妊の時期
生後5カ月から
遅くても1歳までに
行うことをオススメしています。
初回発情の前に行うことで、
将来起こりうる
「乳腺腫瘍」や「子宮蓄膿症」
「会陰ヘルニア」といった病気を
予防できる可能性が高まるためです。
お迎えした時点で
1歳以上の場合は、
なるべく早く
手術を行うことを推奨しますが、
その子の年齢によっては
推奨されない場合もあるので、
動物病院にてご相談ください。
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犬の去勢・避妊のメリット
性行動がなくなる
100%予防効果があるとはいえませんが、
早い時期に行えば
マーキングやマウンティングなどの
問題行動がなくなることを
期待できます。
処置が遅くなるほど、
それらの行動が
「楽しいこと」と学習してしまう
可能性があるので、
効果は期待しづらくなります。
また女の子は、
偽妊娠による
ストレスや体調不良を
回避することができます。
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将来起こりうる生殖器系疾患の予防
女の子の場合
避妊手術をしなかった子の25%
(4匹に1匹)は
乳腺腫瘍ができるという統計があります。
犬ではそのうち半分が悪性です。
1回目の発情が起こる前
(6カ月齢程度)に避妊手術をしておけば、
ほとんどの子に
乳腺腫瘍ができません。
また、2回目まで
(1歳程度)でも8割以上が大丈夫という
データがあります。
また、子宮に膿が溜まる
子宮蓄膿症という病気になることも
珍しくありません。
大抵の場合、
愛犬がぐったりしてから
気づくので、状態が悪く、
しかも高齢の子に麻酔をかけて
メスを入れなければなりません。
費用も普通に避妊手術をするよりも
高くなってしまいますし、
夜間救急だった場合なおさらです。
そして何よりも
ちゃんと知識を持っていれば
回避できた病気にさせてしまったという
後悔が残ります。

男の子の場合
性行動の予防の要素が強いですが、
やはり高齢になった際に
「睾丸の腫瘍」や「前立腺のトラブル」
「会陰ヘルニア」など
難しい手術が必要になるケースも
少なくはありません。
犬の平均年齢が上がってきた結果、
人間と同じように腫瘍、
いわゆるガンができる子が
増えてきました。
その結果、
一昔前よりも
避妊・去勢の有効性が上がっています。
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犬の去勢・避妊のデメリット
子供を作ることができなくなる
生殖能力が無くなることが挙げられます。
子供を作る予定がなければ
問題はないかと思います。
太りやすくなる
性行動が減ることで
運動量が減ったり、
代謝に変化が起こることに起因します。
飼い主さんが
フードの量をちゃんと管理することで
防げます。

犬の去勢・避妊手術の流れ
※病院によって
避妊・去勢手術の方針は異なり、
手術を受ける犬が
子犬か成犬かでも変わることがあります。
手術前日
一般的には、
手術の前日夜から
食事も水も摂らないようにして
絶食していただきます。
子犬の場合は
絶食時間を短くする傾向にありますが、
病院の指示に従ってください。
手術当日
午前中にお預かりし、
血液検査等
手術することに問題がなければ
昼の休診時間に手術を行って
1泊入院としています。
手術時間は、
去勢(男の子)で10分程度、
避妊(女の子)でも
30分もあれば終わります。
準備や麻酔からの
覚醒の時間を入れても1時間程度です。
日帰りも可能ですが、
当日は麻酔をかけたこともあり、
いつもと様子が違う場合が多いです。
その様子を初めて見る
飼い主さんが不安になり、
夜間救急に電話することもあるようなので、
念のため
1泊病院で
様子を診ることにしましょう。
手術翌日
血液検査、心電図、血圧、
レントゲンを診て、
手術に問題がなかったを確認します。
病院によって糸が外に出ない
「皮内縫合」という
手法をとっていますので、
ほとんどの場合
エリザベスカラーを必要としません。
したがって、
退院当日から
それまでと同じ生活をしていただけます。
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去勢・避妊の術後
エリザべスカラーを
付けない場合もありますが、
傷口を舐めてしまうのを防ぐため、
一般的に術後1週間ほど
エリザベスカラーを付けます。
また、手術当日から数日間、
抗生剤を1日1~2回ほど飲みます。
1週間後に抜糸をして、
通常通り暮らしていただけます。
抜糸をしない場合もありますが、
抜糸をするまでは
傷口に触れない
触れさせないようにしましょう。

犬の去勢・避妊のよくある質問
マーキングをしなくなる?
男の子の場合、
去勢をすることで
マーキング行動の防止に
期待される飼い主さんは多くいますが
「その子による」としか言えません。
もともとマーキングが多い子であれば、
去勢手術後でも引き続き、
その行動をする可能性が高いですが、
減少する子もいます。
性格に変化が出る?
「避妊・去勢手術をすることで、
おとなしくなるなどの性格の変化があるか?」
とよく聞かれます。
しかし、
手術した場合と
しなかった場合を
比べることはできないので、
正直何とも言えません。
これまで多くの
避妊・去勢手術をした犬を見てきましたが、
性格はそれほど変わらない
というのが個人的な印象です。

まとめ
犬の去勢・避妊は遅くても1歳までに!
- 避妊・去勢手術は生殖系疾患の予防につながります
- 手術は生後5カ月から遅くても1歳までに行うことが理想です
- 術後の体重管理は飼い主さん次第です
「手術はかわいそう」
「自然のままがいい」という気持ちから、
つい
「やらなくてもいい」「やらない方がいい」
という情報を信じてしまいたくなります。
飛び交う情報に踊らされず、
まずは専門家に
相談していただければと思います。

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