犬のパンティング!注意点や、対処法は?
公開日:2024/06/10 / 最終更新日:2024/06/10
犬の正常な呼吸とは
私たち人間は鼻だけでなく
口を使った呼吸もできますが、
実は
人間以外の哺乳類は
口呼吸があまりできません。
犬もハァハァと浅く速い口呼吸
「パンティング」を
することはありますが、
ほとんどの空気は
肺に達していません。
パンティングは
「熱性多呼吸」と呼び、
汗をほとんどかかない犬が
体温調節のために行う
行動です。
特に
パグやフレブルのように
マズルが短い犬種(短頭種)は
鼻をフガフガ鳴らしながら
パンティングする様子が
よく見られますが、
それは体温調節だけでなく
鼻呼吸がうまくできない苦しさも
一因になっています。
短頭種は
先天的に外鼻孔狭窄
(がいびこうきょうさく)などの
呼吸不全(短頭種気道症候群)を
抱えていることが
少なくありません。
なぜ犬は口呼吸があまりできないの?
人間は
言葉を発する進化の過程で
口呼吸もできるようになったと
考えられています。
実際、
生まれたばかりの赤ちゃんは
口呼吸ができず、
言葉を発するのと同じタイミングで
口呼吸もできるようになるそうです。
しかし
口呼吸では
鼻の浄化機能を通さずに
空気を取り込むわけですから、
感染症や
呼吸器疾患のリスクを高めます。
犬を含む
人間以外の動物は
口呼吸が「できない」のではなく、
「口は食事」「鼻は呼吸」と
機能を分けたほうが
合理的だから
「していない」のです。
ですから、
犬が体温調節のために
一時的な
パンティングをしているのは
問題ありませんが、
しなくていいはずの
口呼吸をしている時は
注意が必要です。
呼吸は
飼い主さんが
愛犬の異変を知る
バロメーターになりますので、
普段から
どんな呼吸をしているか
観察しておきましょう。
呼吸数の計測方法
呼吸数は
1分間を基準にしますが、
1分間ずっと数えるのは
大変ですので
15秒あたりの呼吸数を数えて
4倍します。
胸の動きを見ると
数えやすいでしょう。
安静時もしくは
睡眠時に数えておくことで、
「呼吸が早い」と思ったとき
客観的に確かめる目安になります。
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犬が口呼吸をしている時に考えられる理由
犬が口呼吸をしている時に
考えられる理由を
以下にまとめました。
1、体温調節のための口呼吸
犬は人間のように
全身で汗をかいて
体温調節をすることができませんので、
パンティングで
体温調節をします。
運動した後や
気温・室温が上がった際にする
パンティングは
正常な行動ですが、
気温や室温が上がりすぎれば
パンティングでは
体温上昇が抑えられなくなり、
人間と同じように
熱中症になってしまいます。
熱中症は
室内で起こるほうが多く、
死亡事故につながることも
少なくありません。
梅雨の時期でも起こりますし、
飼い主さんが
涼しくしているつもりでも
直射日光に当たって
体温が上がりすぎることもあります。
人の感覚ではなく、
犬にとって
暑くないかで判断するように
しましょう。
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2、リラックスのための口呼吸
私たちは
「喜怒哀楽など感情の変化」や
「痛み、吐き気、発熱など体調の悪化」によって
呼吸が速くなったり
荒くなったりするように、
犬も
パンティングをして
自分をリラックスさせようとします。
同時に
- 「吠える」
- 「活発に動く」
- 「震える」
- 「あくびをする」
といった行動も
見られるかもしれません。
犬にとって
原因が嬉しいこと、
楽しいことなら問題ありませんが、
原因が嫌なこと、
不安・恐怖、体の不調によるものなら
飼い主さんが
対処してあげなければいけません。
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3、呼吸のための口呼吸
鼻づまりによる口呼吸は
短頭種でよく見られ、
寝ている時に
いびきをかいたり
口が半開きになったりします。
短頭種以外でも
感染症による鼻水や腫瘍、
異物混入などの理由で
鼻づまりを起こすことがあり、
完全に鼻が詰まって
口呼吸をしている場合は、
緊急性が高いと言えます。
シニア犬(老犬)では
老化による鼻づまりも見られます。
呼吸器や循環器の病気になると
酸素が不足して
呼吸が荒くなります。
貧血や発熱など
体の状態が悪くなり、
鼻呼吸で十分な酸素を
得ることができない場合も
苦しさから
口呼吸が見られるようになります。
しかし、
犬は口呼吸をしても
十分な酸素を得ることはできませんので、
早急に
酸素室に入れて
血液中の酸素濃度を
(血中酸素飽和度)
高めなければいけません。
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犬が口呼吸をしている場合の対処法
運動した後、
一時的に
体温調節のための
パンティングをしている場合は
問題ありませんが、
気温や室温の上昇で
パンティングをしている場合は
熱中症に注意が必要です。
すぐ涼しい場所に移動して
冷たい水を飲ませるようにしてください。
犬が酸素を取り入れるために
口呼吸をするのは
正常ではありませんので、
以下のような
変化が見られる場合は
緊急性が高いと考えられます。
できるだけ早く
動物病院へ行くようにしてください。
- 完全に鼻がつまっている
- ぐったりして動かない
- よだれを垂らしている
- 鼻血が出ている
- 呼吸数が多い
- 嘔吐する
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まとめ
- 犬は基本的に口呼吸ができない
- 体温調節のパンティングは正常
- ストレスで口呼吸をする場合もある
- 緊急性が高い病気もあるため注意
- 正常な呼吸数を知っておくことが大切
口呼吸ができるのは
人間だけで、
犬は基本的に
口呼吸をしません。
体温調節の
一時的なパンティングであれば
問題ありませんが、
本来しないはずの
口呼吸をしている場合は
注意が必要です。
緊急性を判断するためにも、
正常な状態で
愛犬の呼吸数を知っておくことが
大切です。
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