犬のドライアイ!症状や原因、治療法って?

公開日:2025/02/27 / 最終更新日:2025/03/10
犬のドライアイとは
犬のドライアイ(乾性角結膜炎)は
何らかの理由で
涙腺が十分な量の涙を
生成できない状態、
または
涙の成分バランスが
崩れた状態を指します。
涙が不足すると、
眼球の表面をおおう
角膜と結膜が乾燥し、
それが体の防御反応として
(炎症性サイトカイン反応)
炎症を引き起こす
可能性があります。
涙は
眼球の表面を
うるおすだけでなく、
細菌やウイルスから
眼を守る
重要な防御機能も果たします。
そのため
涙が十分に生成されないと
目の防御機能が低下し、
感染症のリスクが
増加します。
この状態が長期間続くと、
角膜の損傷や
視力の低下、
さらには
失明につながる
可能性があります。
涙の役割
涙を生成できないと
なぜ問題が起こるのかを
知っていただくため、
まずは涙の
主な役割を解説します。
1、目の保護
涙は角膜と結膜を
うるおすことで
眼球とまぶたがこすれるのを防ぎ、
目の表面を
清潔に保ちます。
涙は水分だけでなく
油と粘液成分も含み、
それらが蒸発を防いだり
眼球の表面に留まるのを
助けたりしてくれます。
2、清潔保持
涙は目の表面に付着した
ゴミを洗い流し、
ゴミが目を刺激したり、
感染を引き起こしたりするのを
防ぎます。
3、感染防止
涙に含まれる
リゾチームという酵素には
殺菌作用があり、
目の感染を防ぐ
役割を果たします。
4、栄養供給
涙には目を健康に保つために
必要な
さまざまなビタミンや
ミネラルが含まれています。
5、治癒の促進
涙に含まれる成分が
細胞の修復を促進し、
角膜についた
傷の治癒を早めます。
このように、
涙は犬の目の健康を維持するために
不可欠な機能を持ちます。
それが十分に作れないと
さまざまな
問題が起こります。
ドライアイの
症状が見られた場合は、
できるだけ早く
獣医師に相談することが
重要です。

涙やけの原因がドライアイの可能性も
白い被毛の犬でよく見られる
目元の変色は
「涙やけ」と呼ばれ、
涙が何らかの原因で
出続けてしまう
「流涙症」で起こります。
流涙症が起こる原因は
さまざまありますが、
その一つに
ドライアイが挙げられます。
「ドライなのに涙が出続ける」というのは
矛盾しているように
感じるかもしれませんが、
これには
涙の種類が関係しています。
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常に目の表面に出ている涙は
「基礎分泌の涙」と呼び、
何らかの刺激を受けて出る涙は
「反射性分泌の涙」と呼びます。
私たちも玉ねぎを切っている時や
目にゴミが入った時に
涙が出てくると思いますが、
それが反射性分泌の涙です。
この涙は
目の表面を
保護する機能が弱い一方で、
粘性が高く
目の障害を修復する
機能を持つのが特徴です。
そのため
ドライアイになると
乾燥や炎症などの刺激によって
粘性の高い涙が
異常に出続け、
涙やけの原因になることが
あります。
ただし、
涙やけは
涙管の詰まりやアレルギー、
酸化した油の摂取など
さまざまな原因が
考えられるため、
何が原因で起きているかは
きちんと検査をしないと
わかりません。
ドライアイになりやすい犬種
ドライアイは
どんな犬でも起こる
可能性がありますが、
シニア犬(老犬)や
遺伝的な素因を持つ
シーズーやブルドッグ、ボストンテリア、
ウェスティ(ウエストハイランドホワイトテリア)、
キャバリア、パグ、ヨークシャーテリア、
ミニチュアシュナウザーなどの犬種は
ドライアイのリスクが
高いとされています。

犬のドライアイの症状
ドライアイの症状は
多岐にわたりますが、
以下のようなものが
一般的です。
- まばたきの回数が増える
- 目を何度も掻く
- 目が赤くなる(充血)
- 目やにが増える
- 光をまぶしそうにする
- 目がしょぼしょぼする
- 涙の増加・涙やけ
まばたきの頻度が増えるのは、
犬が目の乾燥感を
緩和しようとする
自然な反応によるものです。
炎症が起きると
目が赤くなったり
目やにが増えたりします。
犬は
目の不快感や痛みを
言葉で伝えることができないため、
飼い主さんが
異変に気づいてあげることが
大切です。
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犬のドライアイの原因
ドライアイは
複数の要因により
引き起こされます。
主な原因としては、
免疫系の異常があります。
これは
体が誤って涙腺を攻撃し、
その結果、
涙の生成が
妨げられるというものです。
特定の薬物、
特に硫酸アトロピンや
(緑内障の治療に用いられる薬物で瞳孔を広げる働きがある)
抗ヒスタミン薬などが、
(アレルギー症状を緩和するために使用される)
涙腺の機能を低下させる
副作用を持つこともあります。
加齢に伴い
涙腺の自然な機能が低下することも
ドライアイの一因となります。
そのため高齢の犬は
ドライアイのリスクが
増加します。

犬のドライアイの治療法
ドライアイの診断は
瞬膜の状態、涙の質、
角膜の状態など、
目のさまざまな特徴を評価する
眼科検査により
行われます。
例えば
「シルマーティアテスト」という検査は
涙の産生量を
測定するためのもので、
ドライアイの診断に
役立ちます。
治療法は
原因と症状の重症度にもよりますが、
典型的なアプローチとしては
人工涙液を用いて
目をうるおし、
抗生物質を使用して
細菌感染を防ぎます。
免疫抑制剤が
使われることもあり、
免疫系の
過剰反応を抑制することで
体が涙腺を攻撃するのを
防ぎ
涙腺の機能を改善します。
最も極端なケースでは
涙腺や涙道の
外科手術が
必要になることもあります。
これらの手術は
一般的に
最後の手段で、
他の治療法が
効果を示さない場合に
選択されます。
食事療法
食事療法だけで
ドライアイを完全に治すことは
難しいですが、
新鮮な食事から
適切な栄養素を摂取することは
体の自然治癒力を
高めることにつながり、
ドライアイの治療を
良好なものにしてくれます。
オメガ3脂肪酸(特にEPA)は、
体の炎症反応を抑制する
効果があり、
ドライアイによる炎症を
緩和する可能性もあります。
また、
ビタミンAは
視覚の健康を維持するだけでなく、
目の表面を保護する
粘液膜の健康にも
重要な栄養素です。
ビタミンAの不足は
乾燥や炎症を引き起こす
可能性があります。
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犬のドライアイの予防法
ドライアイは
症状が進行してしまうと
視力に影響を及ぼす
可能性があるため、
早期発見・早期治療が重要です。
そのためには
定期的な健康診断を
欠かさないとともに、
日常の生活習慣や
食事にも
注意を払う必要があります。
健康的な食事は
体全体の健康維持はもちろん、
目の健康を維持するためにも
重要です。
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オメガ3脂肪酸やビタミンAは
目の健康に直接関与する
栄養素であるため、
それらを含む食事を
心掛けると良いでしょう。
また、
愛犬の目の周りを
清潔に保つことや、
適度な湿度を維持することも
ドライアイの予防に役立ちます。

まとめ
- ドライアイになると涙不足で角膜が乾燥する
- 涙腺の機能不全がドライアイの主要な原因
- ドライアイは慢性化しやすく視力低下のリスクも
- 定期的な健康診断でドライアイの早期発見が可能
ドライアイは放置すると
視力の低下や
角膜に穴が開いてしまう
(角膜潰瘍)といった
深刻な状態を引き起こす
可能性があります。
ドライアイによるダメージは
早期に発見し
適切な治療を行うことで、
最小限に
抑えることができます。
愛犬の目の健康を保つためにも、
健康的な生活習慣や
栄養バランスの良い食事を
心掛けてください。

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