犬のチェリーアイ!なりやすい犬種や原因って?

公開日:2025/03/19 / 最終更新日:2025/03/19
犬のチェリーアイとは
チェリーアイは、
「第三眼瞼腺逸脱」
(だいさんがんけんせんいつだつ)
もしくは
「第三眼瞼腺脱出」とも呼び、
瞬膜(第三眼瞼)が飛び出して
赤く腫れた状態を指します。
さくらんぼ(チェリー)のように
見えることから、
一般的に
「チェリーアイ」と呼ばれます。
瞬膜は
目頭から出てくる
膜のことで、
瞬間的に出てくることから
「瞬膜」と呼ばれます。
鳥や爬虫類は
瞬膜でまばたきをしたり
ゴーグルのように覆ったりして
目を保護しますが、
犬は
目を開けている時に
出ることがないため
3つ目のまぶたという意味で
「第三眼瞼」とも
呼ばれます(※)。
※ヒトを含む多くの哺乳類は
瞬膜が退化して痕跡器官になっています。
瞬膜(瞬膜線)は
涙の産生に関わっていることから、
チェリーアイを放置すると
ドライアイになります。
炎症が悪化すると
結膜炎や角膜炎にもつながるため、
早期治療が
大切です。
チェリーアイになりやすい犬種
チェリーアイは
どの犬種でも起こる
可能性がありますが、
年齢では
1歳以下の子犬で見られることが
ほとんどです。
- アメリカンコッカースパニエル
- ビーグル
- ボストンテリア
- シーズー
- フレンチブルドッグ、
- ペキニーズ
などで多いことから、
遺伝が関係していると
考えられています。

犬のチェリーアイの症状
チェリーアイは
目頭に
特徴的な赤い腫れが
見られるため、
見てすぐに分かります。
初期では
脱出した瞬膜が
自然に戻ることもありますが、
次第に戻らなくなって
炎症も悪化していきます。
犬は
腫れを気にして
掻いてしまうことで
腫れが大きくなったり、
炎症を起こして涙や
目やにが出るようになります。
そのまま進行すると
ドライアイや結膜炎、
角膜炎になる場合もあります。
両目で起こる可能性が高く、
最初は片目だけでも、
数週間から数カ月で
反対側でも起こります。
ほとんどは
子犬で起こりますので、
シニア犬(老犬)で起こった場合は
腫瘍など
別の問題である
可能性が高くなります。
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犬のチェリーアイの原因
チェリーアイが起こる原因は
明確になっていませんが、
先天的に瞬膜を留める
靭帯が存在していないか、
伸びたり切れたりして、
飛び出したりひっくり返ったりすると
考えられています。
他にも
眼球の大きさや軟骨の変形、
腫瘍、老化、外傷、
感染症などが原因になる
可能性があります。

犬のチェリーアイの治療法
チェリーアイは基本的に
自然治癒しませんので、
動物病院で
処置が必要です。
軽症であれば
ピンセットや綿棒で
一時的に戻し、
ステロイドなど
炎症を抑える点眼薬
もしくは内服薬で
元に戻すことが可能です。
ただ、
チェリーアイの原因は
瞬膜を留める
力の弱さにありますので、
一時的に戻せても
再発してしまうことが
少なくありません。
進行するとより
深刻な問題に発展してしまうため、
基本的には
外科的な処置が推奨されます。
以前は
飛び出した
瞬膜を除去する手術が
一般的でしたが、
涙を作る機能が失われることで
ドライアイの原因になるため
行われなくなりました。
現在は
飛び出した瞬膜が入る
スペースを作って
埋没させるポケット法や、
瞬膜を周りの組織に縫い付けて
固定する
アンカー法が選択されます。

まとめ
- チェリーアイは瞬膜が飛び出して赤く腫れる病気
- 自然治癒しないため動物病院で処置が必要
- 悪化すると結膜炎や角膜炎になる可能性も
チェリーアイは
瞬膜が飛び出して
赤く腫れる病気です。
基本的
に自然治癒しないため
動物病院での処置が必要となり、
放置すると
結膜炎や角膜炎になって
重症化する
可能性があります。
異変に気付いた際は、
早めに
獣医師に診てもらうように
してください。
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