犬のクリッカートレーニングって?
公開日:2021/10/15 / 最終更新日:2023/05/30
犬のクリッカーとは
クリッカーとは、
ボタンを押すと「カチッ」と音が鳴る、
片手に収まるほどの道具です。
耳馴染みのない
道具かもしれませんが、
イルカのトレーナーさんが使う
「ホイッスル」と同じ役割をしています。
クリッカーを使うことで、
動物に行動を教えることが
簡単になり、
しつけやトリックなどに
活用していくことができます。
犬にクリッカーがおすすめな理由
犬を褒める場合、
人によって
褒め方は変わってきます。
同じ言葉であっても
「声の高低」や「イントネーション」など、
犬にとって
「たくさんある褒め方」は理解しづらいものです。
クリッカーは、
クリックの音と
ご褒美を関連付けて教えることで、
犬に「正しい」を
伝えることができます。
クリックするタイミングさえわかれば、
子供から大人まで、
性別や言語に関係なく
一定した褒め方で
「正しい」ということを伝えられます。
犬とクリッカートレーニングを始める前に
クリッカーは、
まず犬に「クリック音がしたら良いことがある」
ということを教える必要があります。
教え方は簡単で、
「クリックしたらすぐにフードをあげる」
というのを繰り返します。
これは「チャージング」とも呼ばれ、
クリッカートレーニングを
始める前に行うことが大切です。
犬のクリッカートレーニングの方法
幅広い行動を教えることができる
クリッカーですが
「何を教えたいか」によって
教え方が少し変わります。
また、クリッカーを鳴らすタイミングは
意外と難しいので、
最初のうちは
ドッグトレーナーに教えてもらうことを
おすすめします。
「おすわり」や「伏せ」を教える
しつけとして教えることの多い
「おすわり」や「伏せ」は、
犬が日常的にする
頻度の高い行動です。
自然に出る
行動の場合は犬が
- 「座ってみた」
- 「伏せてみた」
というタイミングで
クリッカーを鳴らします。
クリッカーを鳴らしたら、
フード(おやつ)をあげましょう。
犬も最初は、
なんで急にクリック音がしたのか
分かりません。
理由がわからないまま、
再度座ってみると
また音が鳴る。
ということを繰り返すと、
犬も「座ると音が鳴るのかも」と
考えるようになります。
フードをもらってから
次に座るまでの時間が
短くなってきたら、
犬が座る行動を覚えたことになります。
あとは、「座る」という行動をする時に
「おすわり」や「シット(sit)」などの
コマンドを言うようにして、
最終的には
コマンドでおすわりができるようにします。
頻度の低い行動を教える
犬が日常的にしない行動や
頻度の低い行動を教えたい場合は
「シェイピング」という方法があります。
シェイピングとは、
こちらが望む行動に近い行動を、
犬が行ったときに
クリッカーで強化することで、
徐々にこちらが望む行動に近づけていく
トレーニング方法です。
「シェイピング」の基本
目標の行動に近付けるために、
正解のハードルが低いところから
始めていきます。
どのステップも何度か繰り返し、
犬が覚えたなと思ったら
次のステップに進みましょう。
必ずしも順番通りに
やらなくてはいけないわけではないため、
犬のレベルを見て
ステップ設定してあげましょう。
「ボールをくわえる」ことを教える場合
例えば、クリッカートレーニング
「シェイピング」を使って、
愛犬にボールをくわえることを
教えたい場合は、
以下のようなステップ設定ができます。
- 犬がボールを見たらクリッカーを鳴らす。
- ボールを見るだけでフードがもらえるということを覚えたら、
次は見ただけではクリッカーは鳴らさないようにし、
ボールにちょっとでも近づいたら鳴らす。 - ボールに体の一部が触れたら鳴らす。
- ボールに鼻が触れたら鳴らす。
- ボールを噛んだら鳴らす。
- ボールをくわえたら鳴らす。
シェイピングでは、
いきなり目標行動を教えるのではなく、
その子に合わせたスピードで丁寧に教えましょう。
「シェイピング」で大切なこと
ステップ設定は
飼い主さんが思っているよりも細かく
- 「見ただけ」
- 「体の向きを変えただけ」
- 「歩き出そうと前足を上げただけ」
など、褒められる経験を
たくさんさせてあげましょう。
1日で目標達成できるとは思わず、
1日15分など時間を決めると
お互いに負担なく
トレーニングすることができます。
まとめ
「できると楽しい!」は愛犬も一緒
- クリック音とご褒美を関連付けることで、
正しいしつけを行うことができる - 最初に「クリック音がしたら良いことがある」
と教えることが大切 - 愛犬のレベルに合わせて徐々にステップアップしていく
クリッカーは、
愛犬の行動を観察する
きっかけにもなります。
言葉で意思疎通ができなくても、
愛犬の行動をよく見ていることで、
愛犬の気持ちが徐々に分かってくるでしょう。
しつけやトレーニングの中で
うまくいかないこともあるかと思いますが
- 「どうしたらできるかな」
- 「どうしたら伝わるかな」
とポジティブに、時間をかけて
愛犬と向き合っていきましょう。
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