犬のアナプラズマ症!日本初の感染報告!

公開日:2025/01/20 / 最終更新日:2025/03/06
犬のアナプラズマ症の感染発覚の経緯
「「日本獣医師会雑誌」」によると、
症例となった犬は
当時3歳のシーズーで、
公園で散歩した後に
マダニが顔に付いていたのを
飼い主が見つけ
取り除いたものの、
数日後から
震えや
食欲の低下といった症状が
見られたことから
動物病院での診察を受け、
感染が発覚しました。
発熱や食欲低下は
薬の経口投与によって
数日で改善しましたが、
血小板が正常値に戻るまでは
1カ月ほど掛かりました。
その後の検査で
症状の再発は見られていません。
感染予防として
媒介となる
マダニの予防がありますが、
感染したシーズーは
スポット剤(フィプロニル)による
マダニ予防を
月1回実施していました。
フィプロニルは
咬まれてから24時間以内に
マダニを死滅するとされていますが、
アナプラズマ症は
吸血後
数時間で感染するという報告もあり、
今回の症例では
フィプロニルの効果が
表れる前に
感染した可能性があると
考えられています。
また
感染したシーズーは
アトピー性皮膚炎の病歴があり、
通常より
多い回数のシャンプーによる
シャンプー療法を行っていました。
これが
薬の効果を弱くし、
効果の持続期間を短くした
影響もあるのではないかと
考えられています。
感染したシーズーは
その後、
フィプロニルの塗布を
月2回にし、
マダニ予防を
強化しているそうです。

まとめ
犬のアナプラズマ症はこれからの診療体制づくり
今回の感染報告は
日本の犬として
初となりましたが、
アナプラズマ症の認知度は低く、
これまで
感染が見逃されていた
可能性もあります。
マダニを媒介とした感染症は
近年注目されており、
2013年には
人の感染として
日本で初となる
重症熱性血小板減少症候群が
報告され、
現在までに
50人近くの死亡例も出ています。
ペットだけでなく
飼い主も含め、
マダニの防除対策や
感染後の早期発見につながる
診療体制づくりが
必要となっています。

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