犬のアナフィラキシー!症状や原因、対処法って?

公開日:2023/03/08 / 最終更新日:2024/04/02
犬のアナフィラキシーの症状
緊急性が高い場合
(アナフィラキシーショック)
アナフィラキシーショックを起こすと
全身に症状が表れ、
時間の経過と共に重症化します。
- 複数回の嘔吐、下痢、失禁
- 呼吸困難
- 瞳孔散大
- 粘膜蒼白
- チアノーゼ(舌が真っ青になること)
- よだれ
- 意識混濁
- 昏睡状態
- けいれん
軽症の場合
軽度の場合は、
以下のように部分的な症状が
見られることが多いです。
- 痒み
- 顔面の腫れ
- 皮膚炎
- 蕁麻疹
- 鼻炎
- 気管支炎
- 喘息
- 元気がない
- 単発の嘔吐や下痢
他の病気と区別ができる
特徴的な症状がないため、
アナフィラキシーを特定するには、
発症前に
どのようなことがあったか、
飼い主さんからの情報が
とても重要になります。

犬のアナフィラキシーの原因
ワクチンや薬物
投与直後
または数分から数時間後に
症状が現れます。
まれに
翌日に出ることもあります。
そのため、
アナフィラキシーが出ても
対処できるように、
ワクチン接種は
なるべく午前中に行いましょう。
また、
激しい運動や
過度なストレスは
アナフィラキシーを誘発するため
注意してください。

食べ物
人のように
アナフィラキシーを引き起こす可能性がある
食べ物は詳しく分かっていません。
犬種や個体差も
発症要因として考えられます。
新しい
ご飯を与えるときや、
草むらで遊んでいるときに
虫やカエルなど、
普段食べていないものを
食べたときには、
様子をよく見てあげることが
大切です。

蜂やヘビの毒
蜂に刺されたり、
ヘビに噛まれたりすることで
命に関わる
アナフィラキシーショックを発症する
恐れがあります。
症状は急速に表れるため、
蜂に刺された場合は
すぐに動物病院へ
連れて行きましょう。
感染症
寄生虫などが
体内に侵入した場合に、
発病しないようにする抵抗力を
「免疫」といいます。
この免疫が
過剰に反応するとア
ナフィラキシーを発症します。

犬のアナフィラキシーに対する対処法
愛犬に
アナフィラキシーが出たら、
その原因次第では
以下のような対応ができます。
アナフィラキシーショックを起こすと、
一刻を争う緊急事態のため、
飼い主さんで
応急処置をしようとせず、
早急に動物病院で
医療処置を受けましょう。

ワクチン接種後
軽症なものだと、
犬を興奮させずに
落ち着かせることによって、
症状が緩和していくこともあります。
しかし、
重篤となるか、
軽症になるかを
飼い主が見極めるのは困難です。
そのため、
症状が出たらまず
動物病院に連れて行きましょう。
症状が早く出る場合は
重症になる傾向があるため、
接種後
15分~30分は病院内で待機してもらうのは
このためです。
食べ物によるもの
食べ物が口に入っている場合は
窒息する危険性があるため、
噛まれないように注意しながら
口から出してあげてください。

蜂やヘビの毒によるもの
まず刺された箇所を確認し、
針が残っているようなら
針を抜きます。
ヘラ状の物や固い紙などで
はじき飛ばすようにすると
良いとされています。
その後は
毒を絞り出すように
患部を流水で洗い流し、
腫れや痛みを和らげるために
患部をよく冷やします。
この処置は
あくまで犬が大人しい場合のみで、
無理強いはしないでください。

犬のアナフィラキシーの治療・薬
急性アナフィラキシーの場合
犬の状態を判断しながら
早急に治療を行います。
はじめに
ショックを緩和させる薬
(エピネフリン)を投与します。
エピネフリンは
アナフィラキシーショックの治療に使われる
最も重要な薬物です。
筋肉内に投与されると
すぐに吸収され、
ショック状態を
素早く改善させることができます。
次に気道を確保して
酸素吸入を行い、
点滴をしながら
血圧が安定するまで
薬の投与を繰り返します。
この時に
心臓が停止していれば
同時に心臓マッサージも行います。
症状が出始めてから
処置までの時間が長いほど
命の危険性は高まります。
軽症の場合
抗ヒスタミン剤や
ステロイド剤の薬を投与して
症状がひどくならないかを
観察します。
基本的には
薬の効果が出てくる
数時間後には症状は軽減されますが、
症状によっては
動物病院で
1日経過観察する場合もあります。

犬のアナフィラキシーの予後
症状が出始めてから
処置を始めるまでの時間が
長いほど命の危険性は高まり、
最悪の場合は
手遅れになります。
また
心臓が止まっている時間が長ければ、
蘇生しても
脳の機能障害が残る可能性があります。
症状が改善された後も
数日間は再発の可能性があるため、
3日間程度は
十分な経過観察が必要です。
アナフィラキシーを起こした場合、
原因物質を特定して
今後はそれを摂取しないように
しなくてはいけません。
また
以前にワクチン接種で
反応が出た犬に対しては、
接種前に
予防薬を投与してから
ワクチンを接種する場合もあるため、
獣医師と相談しましょう。

まとめ
- アナフィラキシーとはアレルギー反応のひとつです
- 軽度な場合は部分的、重篤な場合は
全身に症状が出ます - アナフィラキシーショックを起こすと、
生死に関わります - アナフィラキシーショックの原因は
日常にも潜んでいます - 愛犬がアナフィラキシーショックを起こしたら
早急に動物病院へ
アナフィラキシーは、
日常生活の
些細な変化で起こる病気のため、
飼い主が注意深く観察し、
可能性のある原因を取り除くことが
最も効果的な予防となります。
少しでも
いつもと違うと感じたら、
動物病院に連れて行き、
早期発見・早期治療を
心がけましょう。

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