犬のぶどう膜炎!症状や原因、治療法って?
公開日:2024/12/11 / 最終更新日:2024/12/11
犬のぶどう膜炎とは
ぶどう膜とは
- 「虹彩(こうさい)」
- 「毛様体(もうようたい)」
- 「脈絡膜(みゃくらくまく)」
という
目の3つの組織をまとめて呼ぶ
総称で、
何らかの理由で
それらに起きた炎症を
「ぶどう膜炎」と呼びます。
それぞれの
主な役割は以下の通りです。
- 虹彩
瞳孔の大きさを変化させ、目に入る光の量を調節する - 毛様体
房水(ぼうすい)の産生と排出に関わり眼圧を調整する - 脈絡膜
光を感じる網膜に栄養を届ける
ぶどう膜炎は、
炎症が虹彩と毛様体で起きると
「前部ぶどう膜」、
脈絡膜で起きると
「後部ぶどう膜」、
すべての組織で起きると
「汎ぶどう膜炎」に分かれます。
ちなみに
「ぶどう」という名称は
果物のぶどうと
色が似ていることから
付けられたそうです。
ぶどう膜炎は
病気ではなく、
「体のどこかで起きた問題が
ぶどう膜に炎症を引き起こした」という
状態を指します。
ぶどう膜には
血管が多くあることから、
他の組織から影響を受けて
炎症を起こしやすいのです。
炎症が起こる原因は
全身でさまざま考えられ、
ぶどう膜炎が原因になって
他の目の病気が起こる
場合もあります。
特に
脈絡膜で起きた
後部ぶどう膜炎は
適切に治療をしないと
網膜剥離を起こして
視力低下や失明につながる
可能性があります。
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ぶどう膜炎になりやすい犬種
ぶどう膜炎は
どの年齢、犬種でも
起こる可能性があります。
遺伝性では
ゴールデンレトリバーやグレートデーンが
「色素性ぶどう膜炎」、
秋田犬、サモエド、シベリアンハスキー、
シェルティ(シェットランドシープドッグ)が
「ぶどう膜皮膚症候群」を
起こしやすいとされています。
犬のぶどう膜炎の症状
ぶどう膜炎は
片目でも両目でも起こり、
以下のような症状が
見られます。
- 瞳が小さくなる(縮瞳)
- 目の濁り
- 白目が赤くなる(充血)
- 目の痛み
- まぶたの痙攣
- 目をしょぼしょぼさせている
- 目を細める、まぶしがる
- 涙、目やにの増加
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また、
原因となる全身の病気によって
- 食欲不振
- 発熱
- 多飲多尿
- 体重減少
- 神経症状
などが
見られる場合もあります。
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ぶどう膜炎を放置してしまうと
- 「白内障」
- 「緑内障」
- 「網膜剥離」
などの病気を
併発してしまう可能性があるため、
異変を感じたら
早めに
動物病院へ行くようにしてください。
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犬のぶどう膜炎の原因
ぶどう膜炎は
全身の影響を受けて起こるため、
- 免疫性
- 感染性
- 代謝性
- 腫瘍性
- 外傷性
など
考えられる原因は
多岐にわたります。
しかし、
全身を調べても
原因がわからないことが多く、
半数以上は特発性
もしくは
免疫性と診断されます。
感染性では
- 細菌
(レプトスピラ、ブルセラなど) - 真菌
(カビ、クリプトコッカスなど)、 - ウイルス
(アデノウイルス、ジステンパーウイルスなど)、 - 寄生虫
(ハエ幼虫、住血線虫、フィラリア、鉤虫、回虫など)
などが挙げられます。
レプトスピラ症は
犬から人にうつる
人獣共通感染症で、
人のぶどう膜炎の原因にも
なります。
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代謝性では
- 糖尿病
- 高脂血症
が挙げられ、
高脂血症は
ミニチュアシュナウザーや
トイプードルに多いとされます。
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腫瘍性は
メラノーマ(黒色腫)などの
眼内腫瘍のほか、
- リンパ腫
- 血管腫
- 骨肉腫
などの
転移性が挙げられます。
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犬のぶどう膜炎の治療法
目の炎症は
- 「白内障」
- 「緑内障」
- 「角膜炎」
でも起こるため、
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涙やけは単なる汚れと思っている
飼い主さんも多いですが
涙やけを放置していると、
涙で濡れた被毛に雑菌が湧いてしまい、
結膜炎や角膜炎などの
目の病気になってしまうこともあるのです。
そんな涙やけをキレイにすることができ
次からの涙やけになりにくくするよう
保護することができるのが
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涙やけクリアは、
・今ある涙やけ汚れをキレイにする
・被毛のターンオーバーを健康にする
・被毛の着色の原因を防ぎ、涙やけになりにくくなる
・涙やけの悪臭を抑える
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などなど、
涙やけの汚れをキレイにするだけでなく
次からの涙やけを防ぎ、
目の周りの健康を保つことができます。
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6、抗菌化作用で目の中の雑菌の増殖を抑え、更に腎臓・肝機能の向上に効果的なメグスリノキを配合
ぶどう膜炎であることを確かめるため
- 「スリットランプ(細隙灯顕微鏡)検査」
- 「眼圧検査」
- 「眼底検査」
- 「眼超音波検査」
などを行います。
例えば
緑内障では
眼圧が上がりますが、
ぶどう膜炎では
下がります。
ぶどう膜炎と
診断された場合、
原因となる病気が隠れていないか
全身を検査するため、
- 血液検査
- 尿検査
- X線(レントゲン)検査
などを行います。
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ただ、
多くは原因不明です。
ぶどう膜炎を治療する際は
以下の
3つに分けて考えます。
- 原因になっている病気の治療
- 炎症の抑制
- 合併症の治療
炎症を抑える薬や抗生剤、
(ステロイド・非ステロイド)
免疫抑制剤を
点眼薬、内服薬として使用します。
原因によっては
外科手術が
必要になる場合もあります。
ぶどう膜炎は
放置すると
視力低下につながるため、
早期治療が重要です。
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まとめ
- ぶどう膜炎はぶどう膜で起きた炎症の総称
- 原因は自己免疫疾患や感染症などさまざま
- 放置すると視力低下・失明につながる可能性
ぶどう膜炎は
虹彩や毛様体、
脈絡膜に起きた炎症の総称で、
原因は
自己免疫疾患や感染症など
多岐にわたります。
放置すると
白内障や緑内障を併発して
視力低下・失明につながる
恐れがありますので、
早期発見・早期治療が
大切です。
異変を感じたら
早めに
動物病院へ行くようにしてください。
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