犬のごはん!量や回数で大切な事って?
公開日:2021/12/16 / 最終更新日:2023/11/08
犬の食事で大切なこと
犬の食事も
基本的な考え方は
人の食事と変わりません。
大切なのは、
「それぞれの体に合った
バランスの良い新鮮なごはんを、
適切な量だけ食べること」です。
ただ基本は同じでも、
犬には「犬の栄養学」があります。
愛犬が長生きするために
どんな食事をすればいいのか。
押さえてほしいポイントを
知っていきましょう。
体に合った食事
犬には犬種やサイズ、
年齢、性別、性格など
さまざまな違いがありますが、
基本となる食事は
「総合栄養食」のドッグフードです。
総合栄養食の中でも
年齢別に子犬用、成犬用、
シニア犬(老犬)用と
分かれているものもありますし、
全年齢に対応しているものもあります。
中にはトイプー用、
チワワ用のように
犬種ごとに分かれっている
ものもあります。
犬は自分のごはんを選べませんので、
飼い主さんが
「うちの子に合ったごはんは何だろう」と
探してあげることが大切です。
子犬期の食事
子犬期は成長や
豊富な活動量のために
多くのエネルギー、
カロリーが必要です。
無制限に食べさせていいという
わけではありませんが、
子犬期は食べ過ぎよりも
栄養不足に注意してください。
適正なカロリー量は
成長とともに
どんどん変化します。
ペットショップなどで
最初に教えてもらった量を
守っていると
不足する場合がありますので、
2週に1回を目安に
「フード診断」をして
適正カロリーを確認するようにしてください。
なお、食糞は
空腹が原因の場合もありますので
ご注意ください。
成犬期の食事
成犬期になると、
子犬のときのような
食事への執着は少くなっていきます。
選り好みする子も出てきますので、
ドッグフード選びに
苦労する飼い主さんも
多くなるでしょう。
ここで気を付けていただきたいのは、
「飼い主さんが焦らないこと」です。
犬はお腹が空けば
ごはんを食べます。
しかし、ちょっと我慢すれば
もっと美味しいものが
食べられると気付くと、
食べなくなってしまいます。
特に、「何も食べないよりマシ」と
おやつをあげてしまう
飼い主さんは注意が必要です。
おやつばかり食べていれば
栄養不足になりますし、
痩せ過ぎたり、
太り過ぎたりもしてしまうでしょう。
獣医師やドッグトレーナーにも相談して、
何を食べさせるかだけでなく、
どう食べさせるかも含めた
食生活を考えるようにしてください。
シニア(老犬)期の食事
シニア期の初期は、
食欲が変わらないまま
活動量が減ることで
肥満になりがちです。
肥満になったことで
余計に活動量が減る
悪循環も起きますので、
「うちの子はまだまだ元気」と過信せず、
適正な食事量の変化に
注意するようにしてください。
さらに年を重ねると、
今度は食欲が落ちて
体重が減っていきます。
ドライフードが
だんだん食べにくくなり、
水分の摂取量も減っていきます。
食べやすく
水分も一緒に摂れる
ウェットフードを中心にすることを
オススメします。
バランスの良い食事とは
私たちは毎日いろいろな
料理を食べますので、
一食のバランスが悪くても
すぐ栄養不足になることはありません。
しかし、犬の食事は
私たちほど
バリエーションがあるわけではありませんので、
一食ごとの栄養バランスが重要です。
前述の通り、
必ず主食のドッグフードは
「総合栄養食」を
選ぶようにしてください。
国内では「ペットフード公正取引協議会」、
欧米では「AAFCO」や「FEDIAF」といった
団体が定める
栄養基準で作られた
総合栄養食が多く販売されています。
新鮮なごはんとは
私たちは毎日、
出来たての新鮮なごはんを
食べて生活しています。
栄養がバランス良く摂れる
クッキーがあったとして、
みなさんはそれが
一生の食事でいいと思いますか?
ほとんど人は
新鮮なごはんを食べたいと思うはずです。
では、なぜ家族であるはずの愛犬には
ドライフードを
食べさせているのでしょうか?
ドライフードのメリット・デメリット
ドライフードのメリットとして、
保存性の高さや
持ち運びのしやすさ、
そして何より
準備の楽さが挙げられます。
どれも飼い主さんのメリットで、
犬にとってのメリットではありません。
強いて挙げるなら、
災害時の非常食になることでしょうか。
デメリットとして、
高温加熱により
栄養素が失われること、
成形や保存のために
余計な添加物が必要になること、
どんな食材が使われているか
わかりにくことが挙げられます。
どれも犬のためにならない話です。
犬は自分で
食べ物を選べませんから、
飼い主さんが
正しい選択をしなければいけません。
愛犬のごはんが本当に
ドライフードで良いのかどうか。
メリット・デメリットを考えた上で
選ぶようにしてください。
ごはんの適切な量とは
その子に合った
栄養バランスの良い
新鮮なフードを食べていたとしても、
量が少なければ
栄養失調になってしまいますし、
多ければ肥満になってしまいます。
それは見た目や
体重の変化だけでなく
健康状態、
そして寿命に直結していきます。
犬の食事の適切な回数
私たちは朝・昼・晩と
1日3回の食事が
基本になっていますが、
犬は消化に8~10時間ほどかかるため
食事は12時間ごと、
つまり1日2回が基本です。
犬は1回の量よりも
回数に満足感を得やすいと
されています。
肥満が気になる子は
食事の回数を
多くしてあげるといいでしょう。
実際、食事の回数が多い犬ほど
肥満が少なかったという
調査結果もあります。
子犬は食欲旺盛ですので、
食べすぎないように
回数を増やして
1回の量を少くします。
これは肥満を心配してというより、
体に負担がかかって
嘔吐や下痢にならないようにという
配慮です。
シニア犬(老犬)は逆に
食べる量が少なくなります。
食べ残しをそのままにしておくと
悪くなってしまいますし、
最終的に1日の食べるべき量に
満たないことがあります。
回数を増やして、
新鮮なごはんを少しずつ
食べられるようにしてあげてください。
手作りごはんのメリット・デメリット
愛犬に新鮮で美味しいごはんを
食べさせてあげたいと、
手作りごはんに挑戦されている方は
少くないと思います。
犬も新鮮なほうが
美味しいと思いますし、
飼い主さんの愛情が込められた
ごはんに満足度も高いでしょう。
健康面でも、
市販されている
カリカリのようなドッグフードより
手作りごはんを食べている
犬のほうが3年長生きしたという
研究もあります。
ただし、毎日のごはんを
手作りにすることはオススメしていません。
犬の栄養をしっかり学んだ人でないと、
偏った栄養のごはんを食べさせて
不健康になる恐れがあるからです。
実際、手作りごはんを食べさせている
犬の具合が悪くなり
病院に行ったところ、
手作りごはんが原因だったという
事例も報告されています。
毎日でなければ、
特別な日のごはんや
いつものごはんへのトッピング、
おやつとして
手作りを食べさせるのは問題ありません。
犬が食べていいもの・食べてはいけないもの
毎日でなければ
手作りごはんは問題ありませんが、
犬が食べてはいけないものに
注意が必要です。
人が食べて大丈夫でも
犬には問題がある食材もありますので、
おやつ程度だとしても
必ず食べさせて大丈夫な食材か
確かめてからにするようにしてください。
犬の食事でよくある質問
食事の時間は決めたほうがいい?
朝・昼・晩のように大雑把に
時間を決めるのはいいのですが、
毎朝7時、毎晩18時のように
ピッタリ時間を決めてしまうのは
オススメしません。
犬は賢く、
時間を決めてしまうと
「この時間になればごはんがもらえる」と
学習するようになります。
常に決められた時間に
ごはんを出せればいいのですが、
もらえるはずの時間に
もらえなければ
犬にとってストレスになりますし、
「要求吠え」や「空腹による嘔吐」に
つながる場合もあります。
ごはんは「時間になれば食べられる」
「自分が要求すれば食べられる」
と覚えさせてしまうのではなく、
「ごはんは飼い主さんが
適切なタイミングで用意する」
と覚えさせることが大切です。
食事台を使ったほうがいい?
お皿を床に置くと
犬は下を向いて
ごはんを食べることになりますから、
あまり食べやすい姿勢とは言えません。
大型犬やシニア犬(老犬)は
特に食べにくく、
体への負担が大きい可能性があります。
高さを作るために、
専用の食事台を
購入するのもいいですし、
台の上に
普段のお皿を置くだけでも
かまいません。
お皿の高さが、
犬の胸元のあたりになるよう
調節してあげてください。
食事を食べないときはどうすればいい?
犬の食欲不振は、
口内の異常から腎不全、
がんなど全身の病気、
誤飲やストレスまで
さまざまな理由が考えられます。
急に食べなくなった場合は、
体に問題が起きている場合もありますので
病院に行くようにしてください。
一方、単純に
「わがまま」で食べない場合もあります。
ごはんを変えることで
解決する場合もありますし、
トレーニングが必要な場合もあります。
獣医やドッグトレーナーに相談しながら、
適切に対処することが大切です。
まとめ
- 犬種や年齢だけではなく「愛犬に合った食事」が大事
- バランスの良い新鮮なごはんを、適切な量与える
- 本当にドライフードが適切なごはんか考える
- 手作りごはんは栄養バランスに要注意
食事は愛犬の健康に
直結するものですから大切ですし、
飼い主さんも
気になることだと思います。
しかし、体は1食1食ではなく
「日々の食事」を通して
作られていくものです。
焦らず長期的な視点で、
どんなごはんが愛犬に最適なのか、
考えるようにしてみてください。
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