犬に拾い食いをやめさせるしつけって?
公開日:2021/12/15 / 最終更新日:2023/05/29
犬が拾い食いをする理由
一度の「いい経験」が
癖になっている可能性があります。
リビングやキッチンの床に落ちている
「何か」を口にしてみて
「おいしい経験」をすると、
常に何かを探すようになり
「見つけたら食べる」という
拾い食いをするようになります。
犬は優れた嗅覚と
動体視力を持っていますが、
動かない物や小さいものを
認識することは苦手です。
また感触を舌で確かめるので、
おいしそうな匂いでなくても
犬が何かを口にする機会は
多いといえます。
大切なポイントは
「しつけをして誤飲を防ぐ」ことと
「危険なものを犬が届くところに置かない」ことです。
犬の拾い食いで誤飲しやすいもの
誤飲の中でも件数が多く、
危険なものの一例を紹介します。
- 焼き鳥のくし
- たばこの吸い殻
- 吐き捨てられたガム
- 鳥の骨
- チョコレート
- 人の薬
- 炭(BBQの時期に多い)
- トイレシーツ
- 石
これらは人が口にしているものが多く、
同時にポイ捨てされやすい
ものでもあります。
もし誤飲した場合は
飼い主さんが吐かせようとせずに、
すぐに獣医師に相談しましょう。
犬の拾い食いの危険性
拾い食いをすることで、
下痢をはじめとした体調不良、
肥満などを引き起こす恐れがあります。
どこで何を食べたかが分かると
獣医師さんも
その後の処置の判断をしやすくなりますが、
飼い主さんの知らないうちに
拾い食いをした場合は
「いつ・何を・どれだけ食べてしまったのか」がわからず、
最悪の場合、
死亡してしまうこともあります。
犬の拾い食いは放置せず、
早めに「いけないこと」
であることを教えましょう。
犬の拾い食いをさせないしつけ
子犬の頃から教える
犬は子犬の頃から
いろいろなものを口に入れて、
味や質感などを理解していきます。
子犬にとっては大切な
行動の一つです。
以下のように、
口に入れさせない環境を
つくることが重要です。
- 飲み込める大きさのおもちゃは与えない
- 壊れやすいものは与えない
- 犬が食べてしまっては困るものを、
犬が届くところに置かない
※うっかり口に入った時は
以下のことに気をつけましょう。
大声を出したり、慌てたりしない
急いで取り上げようとすることで
「取られてしまう」と思い、
飲み込んでしまう可能性があります。
おやつで釣らない
出して欲しいからと、
おやつを見せておやつを与えてしまうと、
逆におやつが欲しくて
物を口に入れるようになってしまう
恐れがあります。
取り上げる時は、
慌てずゆっくりと口を開け
取り出してあげましょう。
コマンドを教える
犬がおもちゃをくわえている時に使う
「出せ」「ちょうだい」など、
口に入れたものを出させる
コマンドを教えることも効果的です。
犬がおもちゃをくわえている時にも
使いますが、
何かをうっかり口に入れてしまった
場合にも使えます。
リーダーウォーク
散歩中であれば、
リーダーウォークも
予防として効果的です。
リーダーウォークは
散歩のときに、
飼い主さんの横を歩き、
リードは少したるんでいる状態で
できるようにするものです。
犬は飼い主さんを意識した
行動ができるようになるため、
拾い食いの予防につながり、
安全に散歩ができます。
アイコンタクト
アイコンタクトは、
視線を合わせる
コミュニケーションの一つで、
リーダーウォークと
組み合わせることができます。
例えば、
信号待ちで犬はおすわりした状態で、
歩き出す時には、
名前を呼び視線を合わせてから
歩き始めます。
行動が変わる前には、
飼い主さんに目で確認することを
習慣化させることで、
マーキングや拾い食いの
予防につながります。
既に犬の拾い食いで困っている場合
既に拾い食いが
癖になっている場合は、
以下の対策を取りましょう。
- 家の中では犬が届くところに物を置かない
- キッチンには入れないようにする
- おやつを与える時は、手からあげるか、
いつも使っているフードボールにいれる(床に落とさない) - 散歩中はリード短めに持つ
- 収縮リードなど長いリードは使用しない
事前に拾い食いが予想できる場合は、
名前を呼んだり、おもちゃやおやつを使ったりして
飼い主さんのほうに気を向かせる
その場その場の対処をするだけでなく、
拾い食いをしないためのしつけも
一緒にしていきましょう。
どうしても上手くいかない時は、
専門のドッグトレーナーに相談しましょう。
犬が散歩中に葉っぱや石を食べる理由
散歩中に葉っぱや
石に強い関心を示す場合も
いくつか理由が考えられます。
- 胃がムカムカしていて調子が良くない
- 吐き出したいモノがある
- 美味しそうな匂いがする
- 異食症(異嗜)
- 飼い主の関心を求める行動(注目獲得)
過剰に食べ物ではないものを
食べたがる場合は、
獣医師に相談しましょう。
まとめ
- 過去の「おいしい経験」が、拾い食いの癖になります
- 拾い食いしたものによっては
命に関わることもあるので注意が必要です - 拾い食いをしないよう、きちんとしつけを行いましょう
拾い食いの行動は
犬にとって本能に近い行動です。
しかし、人との暮らしをする中では
犬にとって命に関わることもあります。
犬にとっても飼い主さんにとっても、
安心して暮らせるように
拾い食いをさせない環境づくりや、
家でのルール、しつけが大切です。
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