犬にアロマ!使っても大丈夫なの?
公開日:2024/11/20 / 最終更新日:2024/11/20
犬のアロマテラピーとは
アロマテラピーとは
「アロマ(芳香)」と
「テラピー(療法)」から成る言葉で
「植物から抽出した芳香成分である精油
(エッセンシャルオイル)を使って、
心身のリラクゼーションやリフレッシュや、
健康・美容に役立てていく自然療法」と
定義されています。
良い香り、
好きな香り、
落ち着く香りと感じ
リラックスすると
副交感神経が優位になり、
副交感神経は
自己治癒力や
免疫力を活性し、
美と健康を促進します。
日本語では
「芳香療法」と訳され
- 「植物(香草、薬草)の花」
- 「葉」
- 「茎」
- 「根」
- 「樹皮」
- 「樹脂」
- 「種子」
- 「全草」
などから抽出された
芳香成分を用いて行う方法が
一般的です。
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アロマテラピーの歴史
アロマテラピーの歴史は
日本ではまだ
新しい感じがしますが、
世界的には
その歴史はとても古く、
紀元前
3000年前から始まったとされ
古代エジプト時代の壁画には、
香油の壺などが描かれています。
人類は長い間、
植物が持つ香り
(芳香成分)を
心身の癒やしや
毎日の暮らし、
生活に役立てようと
重宝してきたことがうかがえます。
アロマテラピーを難しく考えずに
広くとらえてみると、
日常生活では
毎朝のコーヒーの香りで
自然に気持ち良く目覚めたり、
ショウガやニンニクの香りで
食欲が湧いたりすることも
含まれます。
現代アロマの流れ的には、
有効成分(芳香成分)
の摂取による作用、
効果を目的とした
フランス式(メディカルアロマ)もありますが、
今回は一般的な香による
癒やしを中心とした
イギリス式(アロマテラピー)について
話していきます。
アロマテラピーとアロマセラピーの違い
アロマテラピーと
アロマセラピーの違いは
「Aromatherapy」を
フランス語読みしたものが
アロマテラピーで、
英語読みしたものが
アロマセラピーとなっています。
どちらも
「芳香療法」と訳され、
内容に違いはありません。
前述した通り、
読み方の違いではなく
アロマの種類、
使い方の違いから
「イギリス式アロマ」(香りが中心)と
「フランス式アロマ」(成分が中心)
にわかれます。
犬のアロマテラピーの注意点
遮光率が高い瓶の色は茶色
精油の原液は
プラスチックを変形させたり、
長時間になると
溶かしたりする可能性もあるため、
必ず
ガラスの遮光瓶で保管します。
「茶色」や「ブルー」
「グリーン」の遮光瓶がありますが、
遮光率が高いのは
「茶色」です。
立てて保管する
保管時に
ガラス容器は横にせず、
立てて保管します。
この理由を
「精油が漏れるから」と認識し
「しっかり蓋を閉めていれば横にしてもいい」と
思っている方が
意外と多いのですが、
実はそれは間違いです。
精油は
一滴の量が決まっている
ドロッパータイプの
ガラスの遮光瓶に保存されていますが、
ドロッパーの部分が
プラスチックでできています。
瓶を横にすると、
ドロッパーの栓部分に
精油が触れてしまい、
長時間その状態になると
プラスチックの部分が変形したり、
溶けだしたりします。
長時間の保管時は
横にせず、
立てて保管しましょう。
火の近くでは保管しない
精油は
引火性があり
揮発性がありますので、
火の立つ場所の近くでは
保管しないように
注意しましょう。
子どもや動物が
精油を誤飲しない冷暗冷所で、
しっかり蓋をして
保管してください。
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愛犬の皮膚に原液塗布しない
精油の原液塗布は
行ってはいけません。
厳密にいうと、
ごく一部では
原液塗布が可能な
精油もありますが、
きちんと勉強した上での
上級者の使い方です。
皮膚に塗布する場合は、
肌を刺激する
可能性があるため、
必ず
希釈して使用します。
皮膚トラブルの件に
共通することは
「初めて使ったときに大丈夫だったので、
そのまま続けていた」という点です。
1回目から
荒れる場合もありますが、
優しめの精油だったので
初回は出なかったようですが、
原液塗布を続けていると
やはり炎症や
かぶれ等が起こっています。
特に
犬の皮膚は
被毛に被われ守られている分、
皮膚自体は
人間より薄く
弱いです。
精油を使用する際には、
十分に注意してください。
犬のアロマテラピーのやり方
アロマテラピーを
愛犬との暮らしの中で
日常生活に取り入れていただくことは、
「一緒の暮らし」を
より豊かな気持ちにさせてくれます。
ディフューザーの種類
アロマテラピーには
奥深さもありますが、
まずは
気軽に楽しめる
「芳香浴」がおすすめです。
「芳香浴」では
アロマのディフューザーを
用いるのが
一般的ですが、
ディーフューザーは
大きく分けると
以下の4つのタイプに
分かれます。
- 原液加熱式
- 原液ネブライザ式
- 希釈超音波式
- 希釈加熱式
アクティブな犬がいることと
価格帯を考えると、
一般的にも
よく使われている
3の希釈超音波式が
使いやすいでしょう
(4の希釈加熱式は、
蒸気が出るので火傷の恐れがあります)。
希釈超音波タイプは、
水の中に精油を
3~5滴ほどの
(各取扱説明書を確認ください)
少量を入れて使用します。
水に希釈して(薄めて)
超音波の振動で
アロマを水と一緒に
拡散するので、
少しですが効果もあります。
アロマは
水で希釈されているため、
使う時間は
ほとんどのディフューザーに設置されている
タイマー機能に沿った時間で
大丈夫です。
その香が
「濃厚に香る」のではなく
「ほんのり香る」のが
ポイントです。
加湿器で使用する際の注意点
冬になると
よく使用される加湿器に
アロマを使用する場合、
その加湿器専用の
- 「水溶性アロマ」
- 「水溶性エッセンシャルオイル」
などが付属していますが、
精油は
「親油性」しかなく、
精油単体では
水には溶けません。
時間をおくと
分離して上に浮きます。
(一部柑橘系は本当に少しだけは溶けます)
水溶性のアロマ、
水溶性のエッセンシャルオイルとは、
精油に乳化剤を混ぜたものであったり、
(水に乳化させるもの)
ものによっては
精油ではなく
香料で香り付けをした
オイルだったりします。
そのため、
アロマテラピーで使用する精油とは区別して、
(エッセンシャルオイル)
その加湿器のみで
使用するようにしてください。
加熱方法の注意点
電気式の場合は
コンセントをつなぐので、
愛犬が引っかかって倒したり、
コンセントを
かじったりしないように
設置場所に注意してください。
ろうそくを使うタイプのポットは
火を使うため、
目を離したすきの
火傷や火事の可能性があり、
おすすめしません。
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犬にも好みのアロマがある?
犬の嗅覚の特徴
猫は
聴覚の動物といわれているのに対し、
犬は
嗅覚の動物といわれます。
犬は
優れた嗅覚を持ち、
さまざまな分野に生かされ、
私たち人間の
役に立ってくれています。
犬の嗅覚は、
人の1000倍から、
訓練を積むと
1億倍にもなるといわれています。
私たちが感じる匂いを
1000倍強く感じると
思われがちですが、
実は
そうではありません。
例えば
匂いの強さを数字で表すと、
人が
1と感じる匂いを
犬は
1000と感じるのではなく、
人の1は
犬も1で、
人の100は
犬も100です。
犬は
私たち人間が嗅げない
0.001の匂いを嗅げると
考えていただけると
わかりやすいかと思います。
また、
犬の嗅覚の特徴として
「嗅ぎ分ける=匂いの階層化ができる」
ということも挙げられます。
犬は
私たち以上に
香りの分析をしているのかもしれません。
愛犬好みのアロマの選び方
アロマの力を
最大限に発揮するため、
愛犬との大切な
スキンシップとしてもおすすめなのが
「愛犬と香りのテイスティング
(試香)~香り選び~」です。
実は
犬も香りを選びます。
ずっと
同じ香りを選ぶ子もいれば、
毎回変わる子もいます。
季節によって
選ぶ香りの傾向もあります。
例えば
夏場はすっきりと清涼感のある
ペパーミントやグレープフルーツを
選ぶ子が多いです。
飼い主さんが好きな香を
選ぶ犬も多いです。
テイスティングには
いつくかの注意点がありますので、
やり方を紹介します。
テイスティングのやり方
飼い主さん自身は
精油の瓶から
直接でかまいませんが、
犬には
蓋のほうを、
鼻先から
15~20cm離して嗅がせます。
飼い主さんが手に
何かを持っていると、
おやつをもらえると
勘違いする子が多いです。
何かはわからず舐めにくるので
注意してください。
精油の瓶を持っていると、
注ぎ口に
精油が多く残っている場合に
それを舐めてしまいます。
蓋には精油は残っていないので
蓋のほうが安全です。
愛犬は
蓋でテイスティングしましょう。
鼻先には近づけ過ぎず、
必ず
15~20cm離してください。
<良い反応>
興味を示します。
蓋を開ける前から
匂いをキャッチしようとします。
近づいてきたり、
鼻をひくつかせて
匂いをしっかり
キャッチししたりしようとします。
中には
舐めようとする子もいますので、
近づいてきたら
離してください。
<苦手、嫌いそうな反応>
2~3回鼻を引くつかせた後に
すぐそっぽを向いたり、
顔を背けて避けたり、
香から
離れようとしたりします。
その香が嫌いだったり
その日は
苦手だったりするのかもしれません。
飼い主さんと愛犬と、
言葉は通じなくても
アロマのテイスティングを通して、
愛犬をよく見て、
サインをキャッチして、
一緒にアロマの香りを楽しんで
「五感で楽しむ愛犬との交流」として
リラックス&スキンシップ
していただければと思います。
嫌いそうな反応が見られたら
嗅覚からの刺激は
感情や本能に伝わるため、
「香が不快=ストレス」→「体がストレス反応」
となります。
アロマを使用して、
愛犬が急に
ソワソワしだしたり、
香りを遠ざけるために
その部屋を
出たがったりした場合には、
すぐに
使用をやめ、
窓を開けるなどして
部屋の換気をして
空気中のアロマの香りを
薄めてください。
芳香浴は
部屋にアロマを
香らせているだけなので、
中毒が起こったりはしません。
換気をするだけで
大丈夫です。
犬のアロマスプレーを手作りする方法
愛犬とのお出掛けが増える季節に
重宝いただける、
「アロマ虫よけスプレー」の作り方を
お伝えします。
準備する物
- 100ccスプレー容器
- 精油
ユーカリレモン5滴(シトロネラでもOK) - 乳化剤(※)
いろいろな乳化剤がありますが、
できる限り植物系よりでソフトな乳化剤を
選択してください。
※乳化(乳化剤)とは
油と水は本来は混ざり合わず、
時間を置くと上に油が浮いて分離します。
それを混ぜてくれる役割のものを
乳化剤といいます。
水と油が混ざると乳白色になるので
そう呼ばれています。
アロマのアイテム作成では
無水エタノールが一般的ですが、
アルコール系なので
アロマの香りが少し変わりますので
ご注意ください。
アロマ虫よけスプレーの作り方
- スプレー容器に乳化剤を入れる
(乳化剤ごとの容量をお守りください) - 虫の嫌がる精油「ユーカリレモン」を5滴入れる
(シトロネラの場合は5~8滴) - 水を100cc入れて軽く振って混ぜて乳化させれば完成
使用する乳化剤の
注意事項を確認いただいて
問題なければ、
ワンちゃんはもちろん、
人や子どもさんなど
ご家族みんなで使えます。
虫除けスプレーのより効果的な使い方
香りが薄くなってきた場合は
塗り直してください。
目安としては、
1時間に1回ぐらいかと思います。
体への塗布以外に、
カートや洋服、
立ちどまったときには
その周りに振ってもいいです。
お家の場合は、
網戸などに塗布すれば
よい香りがして、
虫除けにもなります。
愛犬とのお散歩&お出掛けに
お役立てくださいね。
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シーン別の活用方法とオススメのアロマ
ヒーリング(リラックスさせたいとき)
ラベンダーや
ローズウッドがおすすめです。
ヒーリング(興奮を抑えたいとき)
マージョラム(マジョラム)や
ユズがおすすめです。
咳止め
ユーカリ・ラディアタがおすすめです。
まとめ
- アロマテラピーとは精油を用いて行う自然療法
- 自己治癒力や免疫力を活性し、美と健康を促進する
- 精油の原液塗布は皮膚トラブルを起こす可能性があるのでNG
- テイスティングで愛犬好みの香りを見つけましょう
自然の恵み「植物の力」を
豊かな暮らしに取り入れる
アロマテラピーは、
愛犬と飼い主さんの心と生活を
豊かにするだけでなく、
心身のバランスを取り戻す
ホリスティックケアーとなります。
まずは気軽に
「香り=芳香療法」から
取り入れていただけたらと思います。
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