犬にかさぶた!できる原因って?病院に行くべき症状は?
公開日:2024/12/09 / 最終更新日:2024/12/09
犬のかさぶたとは
かさぶたは漢字で
「瘡蓋」と書くように、
何らかの原因でできた
出血部を止血するためにできる
蓋のようなもの分です。
医学的には「痂皮」
(かひ)とも呼ばれます。
犬に
かさぶたができる理由として、
主に以下の
4点が考えられます。
- 皮膚炎
- 痒くて引っかいたり、噛んだりして傷ができ出血した。
- 虫に刺されて傷ができた。
- 何らかの原因で怪我をして出血した。
痒みが起きる皮膚病には、
- 「膿皮症」
- 「疥癬」
- 「細菌感染を伴う真菌症」
- 「アレルギー・アトピー」
- 「マラセチア性皮膚炎」
- 「自己免疫性疾患」
などが考えられます。
関連記事
犬が痒がる原因!
関連記事
犬が掻く理由!掻く場所別に考えられる原因は?
関連記事
犬のマラセチア皮膚炎!治療法や予防法って?
関連記事
犬のアレルギー!症状や原因って?
関連記事
犬のアトピー性皮膚炎!症状や原因って?
関連記事
犬の皮膚が赤い!原因と対処法は?
犬のかさぶたの原因として考えられる病気
犬のかさぶたができる原因について、
特徴別に解説します。
- 黒いかさぶた
- フケのようなかさぶた
- ブツブツしたかさぶた
- 分厚くゴワゴワしたかさぶた
- 脱毛を伴うかさぶた
1、黒いかさぶた
黒いかさぶたは、
- 「痒みがある部位を掻いた・かんだ」
- 「怪我をした」
などで起きた
出血を止めるためにできたものです。
原因になりやすい病気として、
以下のような
痒みの強い皮膚病が考えられます。
- 膿皮症
- アレルギー・アトピー
- 疥癬(センコウヒゼンダニ)
関連記事
犬のヒゼンダニ(疥癬虫)症!症状や治療方法って?
1-1、膿皮症
膿皮症は
ブドウ球菌や
連鎖球菌の感染症で、
初期は赤い発疹ができ、
次第に発疹の中心部に膿を持って
白っぽくなります。
この膿が破裂し、
周囲に感染を広げていきます。
破裂した後は
中心部が黒っぽい
かさぶたになり、
その周辺が
少し皮膚がめくれたような
状態になります。
このような状態を
表皮小環(ひょうひしょうかん)といって、
最終的に
黒く小さなシミができてしまいます。
膿皮症は
再発したり、
一箇所が治っても
また別の場所にできたりすることが多く、
頭を悩ませることが多い
皮膚疾患です。
痒みを伴いますので、
掻くことで
さらに感染を広げる結果になります。
関連記事
犬の膿皮症!症状・原因って?
1-2、アレルギー、アトピー
アレルギーもアトピーも
痒みが激しく、
「掻く」「噛む」「こすりつける」ことで
出血が起こり、
黒いかさぶたができることがあります。
アレルギーやアトピーは
アレルゲンに対して反応し、
皮膚の痒みや
下痢など消化器症状が
起こることもあります。
関連記事
犬のアレルギー!検査で何がわかるの?
1-3、疥癬(センコウヒゼンダニ)
疥癬は
ダニの一種で、
皮膚にトンネルを掘って
生活します。
トンネル内で産卵し、
それが
トンネル内で孵化します。
痒みが非常に強く、
噛んだり
引っかいたりすることで出血し、
黒いかさぶたができます。
治療に時間がかかり、
感染力が非常に強く
人にもうつることもあります。
赤い発疹が出て、
痒みが強烈な場合は
この病気の可能性があります。
関連記事
犬のヒゼンダニ(疥癬虫)症!症状や治療方法って?
2、フケのようなかさぶた
フケのようなかさぶたは、
脱落した皮膚が
固まったようになったり
被毛の間を埋めるようにして
広い範囲を覆うように
できたりします。
以下のような原因が
考えられます。
- シャンプーやトリミング・ブラッシングによるもの
- ツメダニ感染症
- 真菌症
- 膿皮症の過程
2-1、シャンプーやブラッシングによるもの
シャンプーが合わない場合や
ブラッシングで
抜け毛の箇所に
かさぶたができる場合があります。
トリマーに相談して
シャンプーの変更を検討しましょう。
関連記事
犬のシャンプーの頻度!自宅でのやり方って?
関連記事
犬のブラッシング頻度!コツって?
2-2、ツメダニ感染症
ツメダニは
皮膚の表面を
移動して生活しているダニで、
「フケダニ」とも呼ばれるほど
フケがたくさん出ます。
軽い痒みがあり、
掻いたり噛んだりすることで
全身の
あちこちに広がります。
人にも感染しますので、
フケが異常に多い場合は
早めに
病院へ行きましょう。
その際、
フケが付いたまま
受診していただくと
診断しやすくなります。
関連記事
犬のツメダニ症!症状や治療法って?
関連記事
犬にフケが出る!原因や対処法は?
2-3、真菌症
真菌症は
円状に広い範囲の毛が
抜けてしまうのが特徴です。
脱毛した部分には
カサカサしたフケが
積みあがったような
かさぶたができます。
このかさぶたの周囲は
赤くなっていることが多いのも
真菌症の特徴です。
真菌症の原因になる真菌は
複数ありますが、
中には人にうつるものもあります。
関連記事
犬のマラセチア皮膚炎!治療法や予防法って?
3、ブツブツしたかさぶた
ブツブツした
かさぶたの原因には、
「粟粒性皮膚炎」や「膿皮症」
などが考えられます。
3-1、粟粒性皮膚炎
ノミアレルギーに伴い
粟粒大の発疹が
背中や
腰のあたりを中心にできます。
ノミの唾液に対して起こる
アレルギー症状で、
激しいかゆみを伴います。
治療の際には
ノミの予防を
同時に行う必要があり、
これを怠ると
発症を繰り返します。
スポンサーリンク
プラク-ティックRの特長
「よく効く! 長く効く!」
有効成分のピリプロールは、
1ヵ月以上ノミ・マダニをブロック!
また、駆除の難しい多剤耐性ノミにも
有効です。
シャンプー・水浴びに強い!
投与後にシャンプーや水浴びをしても、
効果は1ヵ月持続※します。
シャンプーは投与から1日後、
水浴びは8時間後から可能です。
※投与後にシャンプーを1回した場合、
あるいは水浴びを1週間毎に4回した場合の
ノミ・マダニ駆除効果を測定した結果、
効果が1ヵ月持続することが確認されました。
早く乾く!
投与部位への刺激が少なく、
早く乾きます。
被毛のベタツキを気にせず
飼主さんと快適に過ごせます。
プラク-ティックR
3-2、膿皮症
前述した通り、
膿皮症は
皮膚の常在菌である
ブドウ球菌や
連鎖球菌の感染症です。
表皮に感染が起こる
「表在性膿皮症」と
真皮層にまで感染が及ぶ
「深在性膿皮症」が代表的です。
非常によく見かける皮膚病で、
症状が
どんどん変わっていきます。
最初は
小さな赤い発疹ですが、
やがて
ニキビのように見える
中心に膿を持った発疹に変わります。
この膿がはじけると
皮膚がめくれたような状態になり
色素沈着が起こり
黒ずんだように見えます(表皮小環)。
一見治っていないように見えますが
この状態を経過したのちに
良化していきます。
関連記事
犬の膿皮症!症状・原因って?
4、分厚くゴワゴワしたかさぶた
分厚く
ゴワゴワしたかさぶたの原因には、
「急性湿疹」や「天疱瘡(てんぽうそう)」
などが考えられます。
4-1、急性湿疹
急性湿疹は、
まず赤く腫れた部分に
ブツブツとした丘疹ができ、
水ぶくれになったりします。
その部分が化膿したり、
かさぶたができたりした状態を
急性湿疹といいます。
ピリピリとした痛みを伴います。
関連記事
犬の湿疹!考えられる原因って?
4-2、天疱瘡
天疱瘡は
自己免疫性疾患です。
自己免疫性疾患とは、
自分の体を
自分が異物ととらえて
攻撃してしまう病気のことです。
天疱瘡の場合は、
皮膚表層の角化細胞にある
細胞間の接着している部分を
攻撃するので、
皮膚に水泡や
膿疱、びらん(ただれ)が起こります。
硬く、
ごわごわした
かさぶたができます。
関連記事
犬の免疫力を高める!低下する理由って?
5、脱毛を伴うかさぶた
脱毛を伴う
かさぶたの原因として、
「皮膚糸状菌症」や
「腫瘍性皮膚疾患(皮膚リンパ腫)」が
考えられます。
5-1、皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌症は、
皮膚糸状菌という
真菌の一種が
感染することで起こる皮膚病です。
真菌の種類は
非常に多いのですが、
犬に脱毛を引き起こす
皮膚糸状菌の中には、
人間に感染するものもあります。
犬が
皮膚糸状菌が感染すると、
- 「円形に脱毛する」
- 「フケが出る」
- 「脱毛の中心部にかさぶたができる」
- 「痒みがほぼない
(細菌が二次感染するとかゆみを伴う)」
などの症状が見られます。
脱毛は
徐々に抜けるというよりも、
広い範囲の被毛が
まとめて抜けるのが
特徴です。
関連記事
犬の皮膚糸状菌症!感染経路や症状、治療法って?
関連記事
犬の毛が抜ける!治療法は!脱毛の原因って?
5-2、腫瘍性皮膚疾患(皮膚リンパ腫)
皮膚リンパ腫では
赤みや
脱毛を伴うかさぶたになりますが、
かさぶたの種類としては
- 「黒いかさぶた」
- 「フケのようなかさぶた」
- 「ブツブツしたかさぶた」
- 「分厚くゴワゴワしたかさぶた」
など、
どれもなり得る
可能性があります。
犬にかさぶたができているときのケア・対処法
ワセリンを塗る場合は獣医師の指示で
肉球や鼻の上が乾燥している場合の
保湿として
ワセリンを塗るのは
有効ですが、
かさぶたは
それ自体が保湿のために
存在していますので
重ねてワセリンを塗る必要は
ありません。
動物病院で
殺菌成分を含む
ワセリンが処方されることは
ありますので、
その場合は
獣医師の指示に従って
塗るようにしてください。
かさぶたは取る?取らない?
犬は
痒みが我慢できずに
かさぶたを
取ろうとするかもしれません。
頭のかさぶたは
掻いたり、
体や足を舐めたり噛んだりすると
皮膚症状が
悪化してしまいますので
エリザベスカラーを
つけるようにしましょう。
最近は
エリザベスウェアという
着るタイプも
市販されています。
また、
靴下を履かせて
爪を隠すと
皮膚を掻く勢いが弱まります。
ただし、
かさぶたから
悪臭がしている時は
かさぶたの下が
雑菌の温床になっている
かもしれません。
かえって
剥がしたほうが
治りが早い場合もありますが
飼い主さんの判断で
取ることはせず、
まずは
獣医師に相談してください。
かさぶたが剥がれても毛が生えない?
かさぶたによって
毛が生えなくなることは
ありませんが、
かさぶたができる
原因になった傷ができた際に
毛根まで
破壊されてしまった場合は、
傷が治って
かさぶたが剥がれても
毛は生えてきません。
まとめ
- かさぶたは皮膚炎や外傷で起こる
- 掻く・舐める場合はカラーをつける
- 原因を調べて適切な治療を行う
- 早期発見・早期治療が大切
かさぶたと一口にいっても
サイズ、症状、色など
さまざまです。
しかし、
その原因になる
皮膚病の種類によって
かさぶたに特徴があります。
かさぶたの原因を調べ、
それに適した治療を行わないと
なかなか症状が治まりません。
症状が軽いうちに
動物病院で診察を受け、
適切な治療を行いましょう。
PR
「犬が元気ない」カテゴリーの関連記事
「犬が夜寝ない」カテゴリーの関連記事
「犬にかさぶた」カテゴリーの関連記事
「犬に必要な食事量」カテゴリーの関連記事
「犬に暖房」カテゴリーの関連記事
「犬のアトピー性皮膚炎」カテゴリーの関連記事
「犬のマラセチア皮膚炎」カテゴリーの関連記事
「犬の皮膚が赤い」カテゴリーの関連記事
「犬の皮膚病」カテゴリーの関連記事
「犬の皮膚糸状菌症」カテゴリーの関連記事
「皮膚病」カテゴリーの関連記事