犬が食欲旺盛!病気のリスクや注意点は?

公開日:2024/10/29 / 最終更新日:2025/02/17
犬が食欲旺盛な場合に
考えられる病気・原因
食べることが大好きで
食欲旺盛なワンちゃんは
多いと思いますが、
それが
食べ過ぎになってしまうと
肥満につながります。
肥満は
免疫力を下げ、
膵炎や心臓病、
関節の負担や皮膚病
さらには糖尿病など
寿命を縮める
さまざまな病気の
原因となります。
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普段から
食欲旺盛な場合は、
適正な体重を維持できるよう
飼い主さんが
体重や体型の変化に
注意してください。
運動や食事の管理も大切です。
急に食欲が増えた場合は、
病気や環境、体調の変化が
原因と考えられます。
考えられる原因について、
それぞれ解説します。
病気が原因の異常な食欲増加
食欲増加の原因として
- クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
- 消化器疾患(膵臓の疾患で主に糖尿病など)
- 認知症
- 脳腫瘍
など
病気の可能性があります。
食欲の増加以外に
嘔吐や下痢、
元気がなく寝てばかりいるなど、
気になる変化がある場合は
すぐ病院に行きましょう。
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クッシング症候群
クッシング症候群は
副腎の
ホルモン分泌過剰によって起こり、
症状として
食欲増進や多飲多尿がみられます。
そのほか
左右対称に被毛が薄くなったり、
筋肉量が
減少したりといった
症状もみられます。
さらには、
皮膚が薄くなり、
肝臓腫大も起こり
お腹が膨らんでいるようにも
見えます。
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消化器疾患
多くの消化器疾患は
食欲が低下しますが、
一部の消化管疾患
(糖尿病や膵外分泌不全など)で
栄養の吸収不良によって
食欲が増進する場合があります。
消化不良によって
うんちの様子が変わったり、
食欲増進にもかかわらず
体重が減少したりします。
認知症
犬も年を取ると
認知症になる可能性が
高まります。
ごはんを食べたのに
食べたことを忘れてしまったり、
実際に
空腹を感じたりして
ごはんを要求します。
認知症は
犬ごとの進行状況に応じた
ケアが必要になります。
脳腫瘍
食欲は
脳の視床下部にある
摂食中枢と満腹中枢によって
コントロールされています。
摂食中枢は
視床下部の外側にあるため、
腫瘍が視床下部を圧迫すると
摂食中枢に障害が起こり、
過食につながる
場合があります。

環境や体調の変化による食欲増加
病気以外にも
飼育環境や
犬自身の体調の変化によって
食欲が増加する
場合があります。
- 食事内容や時間の変更
- 消費カロリーの増加
- ストレス
- 薬
- 好き嫌い
- ヒート
など
原因が何かを探り、
適切な対処をするようにしてください。
難しい場合は抱え込まず、
獣医師や
ドッグトレーナーに
相談してください。
食事内容や消費カロリーの変化
ドッグフードの変更や
消費カロリーの増加によって
摂取カロリーが足りていない
場合があります。
ドッグランに行ったり、
散歩コースを長くしたりなどの
変化はないでしょうか。
子犬期の体重変化を
把握しているでしょうか。
食事量が適切か
確認してみましょう。
食事時間や回数の変化
食事の時間は
空きすぎると
空腹が強くなってしまいます。
犬は消化に
8~10時間ほどかかるため、
食事は
12時間ごとの
1日2回が基本です。
1日の食事量は変えなくても、
回数を増やすことで
満足感が
得られる場合もあります。
食事回数を増やすことは、
ヒート(生理)の際にも
有効です。
繁殖の予定がない場合は、
病気のリスク低下にも
つながりますので
不妊手術をおすすめします。
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ストレスや好き嫌いが原因
ストレスや
好き嫌いで
食欲が増している場合は、
飼育環境や
飼育方法に
改善点があるかもしれません。
おやつしか食べない子は、
飼い主さんの
甘やかしが原因というケースも
少なくありません。
客観的に見直すためにも、
ドッグトレーナーや
行動診療科の獣医師など
専門家に
相談するといいでしょう。

犬が食欲旺盛なのに痩せる場合に
考えられる病気や原因
先ほど、
クッシング症候群では
食欲の増進に伴って
体重増加がみられる一方、
消化器疾患では
消化不良によって
食欲旺盛でも
体重減少がみられると説明しました。
急な食欲増進があった場合は、
体重の増減を
確認することが大切です。
普段から
食欲旺盛で
急に体重が減って
痩せてきた場合は、
糖尿病の可能性があります。
糖尿病は
インスリンの分泌が
正常に行われなくなる病気で、
糖を
エネルギーに変換できないため
体重が減ってしまうのです。

犬種や年齢の違いによる食欲の違い
犬種や年齢によっても
食欲は異なります。
太りやすい犬種
- ダックスフンド
- ポメラニアン
- ゴールデンレトリーバー
- ラブラドールレトリーバー
- ビーグル
- パグ
などは
食欲旺盛で
太りやすい犬種です。
飼い主さんは
気を付けて
食事管理するようにしてください。
犬のダイエットに効果的な食事って?
子犬の食欲旺盛
子犬期は
成長期ですので、
基本的に
どの子も食欲旺盛です。
運動量も多いため、
肥満以上に
栄養不足に注意が必要です。
健康的な体を作るためにも、
最適なカロリー量のごはんを
食べさせているか
確認するようにしてください。
ドッグフードのパッケージには
年齢や体重に応じて
与える量が書かれていますが、
正確な量は
犬ごとに異なります。
少なくとも
2週間に1回は
体重を計るようにして、
飼い主さんが
1日の最適カロリー量を
把握しておくといいでしょう。
疾患がある場合など、
カロリー数が
異なることもあるため、
その場合は
獣医師に相談しましょう。
シニア犬(老犬)の食欲旺盛
犬は
年を取るにつれて
食が細くなっていきます。
ただ
シニア期に入ったばかりの
7~9歳頃は
食欲が変わらない一方、
運動量だけが落ちていくため
肥満に注意が必要です。
1日の最適なカロリー量や
体重の変化に
注意を払うようにしてください。
急に食欲が増えたり、
体重が減ったりする場合は
病気の可能性があります。
高齢になれば
病気も増えていきます。
あまり様子見をせず
動物病院へ
行くようにしてください。
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犬の食欲が増えたときの対処法
食欲増加の原因は、
病気から
環境や体調の変化まで
さまざま考えられます。
飲水量や体重の変化、
他に症状が出ていないか、
元気があるかなど、
愛犬の様子に変化がないか
よく見てあげましょう。
病気が原因の場合は
その病気を治すことが
対処法になります。
普段から
定期に健康診断をするのはもちろん、
気になることがあれば
獣医師に相談してください。
食欲増加が
病気によるものでなくても、
食べ過ぎが進めば
肥満になり、
それが病気につながります。
犬が健康的な生活を
送れるかどうかは
飼い主さんにかかっています。
日々の生活を見直して、
愛犬を長生きさせてあげてください。
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食事内容を見直す
食欲旺盛なのは
摂取カロリー不足が
原因かもしれません。
年齢によって
カロリー摂取量は
変化していきますので、
フードの摂取カロリーや
愛犬の体重を確認したりして
最適な
食事量を与えるようにしましょう。
生活環境や習慣を見直す
運動量の増加で
消費カロリーが増えれば
食欲も増えます。
ストレスで
食欲が増えている
場合もあります。
「うちの子はごはんが好き」
「食欲があるのはいいこと」で済まさず、
生活環境に
見直す点がないかを
確認するようにしてください。
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体重を計る
ご家庭で
体重測定できる環境を
作りましょう。
毎日でなくても週に一度、
測定すれば十分です。
食欲増進に伴い
好きなだけごはんをあげていると
肥満につながります。
糖尿病や膵炎、
関節疾患などは
肥満がリスク因子となります。


偏食の犬が食欲旺盛になるおすすめごはん
犬の食べ物は
「エサ」と呼ばれていた時代から、
家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ
変わりました。
私たちと同じように、
犬も栄養バランスの良いごはんを
食べることで
健康を維持することができます。
ごはん選びをする際は、
以下の2点を気を付けていただくと
いいでしょう。
1、総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は
人間と同じではありません。
そこで生まれたのが
「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。
おやつなど
「一般食」や
「副食」と呼ばれるごはんだけ
食べていると
体を壊してしまいますので、
「総合栄養食」のごはんを
選ぶようにしましょう。
総合栄養食を食べていても
与える量が少なければ
痩せてしまいますし、
多ければ
太ってしまいます。
パッケージに書かれた食事量は
目安ですので、
「理想体型」を維持できる量を
与えるようにしてください。
2、添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて
「カリカリ」と呼ばれる
茶色い豆粒を想像される方も
多いと思いますが、
正しくは
「ドライフード」と呼ばれる
加工食品です。
保存しやすく
食いつきも良いことから
犬のごはんとして
一般的になりましたが、
高温加熱によって
食材本来の栄養が失われ、
添加物も多く含まれることから
見直しが進んでいます。
新鮮な野菜を
犬や猫に与え続けることで、
様々ながんに罹るリスクを
軽減することが
研究で判明していたり、
市販のドライフードを製造する
工程の1つである
高温加熱処理が、
タンパク質の品質劣化を招き、
熱に弱いビタミンを破壊し、
さらには
発がん性物質を生成してしまうことが、
研究により
判明しています。
そこで生まれたのが
素材本来の旨味や
香りが楽しめ、
余計な添加物も入っていない
「フレッシュフード」と呼ばれる
新鮮なごはんです。
実際に従来の
ドライタイプのドッグフードよりも、
水分がより多く含まれた
手作り品質の
ごはんを食べている犬の方が
寿命が3年も長くなることが
研究により
明らかになっています。
新鮮で美味しく、
健康なごはんを選ぶことが
長生きできる秘訣です。
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まとめ
- 食欲増進の原因は病気や環境・体調の変化が考えられる
- ストレスや好き嫌いはドッグトレーナーに相談する
- 食欲旺盛なのに痩せる場合は
糖尿病や膵外分泌不全などの可能性 - 犬種や年齢の違いで対処法は異なる
- 食事や生活環境の見直し、定期的な体重測定が大事
犬の食事の悩みとして、
食欲旺盛より偏食で
食が細いことに悩む飼い主さんのほうが
多いと思います。
しかし、
急に食欲が増えたり、
食べているのに痩せる場合は
病気の可能性が考えられます。
単にごはんが好きで
いっぱい食べてしまう子も、
そのままにしていれば
肥満になって
寿命を縮めてしまうでしょう。
飼い主さんが
きちんと
食事管理をして、
愛犬がいつまでも元気で
長生きできるように
してあげてください。

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