犬が大きな音で吠える!原因は関節や骨の痛みかも!

公開日:2025/01/22 / 最終更新日:2025/03/07
大きな音に驚く犬はどこか痛いかも?
犬が
雷や花火の音に
反応してしまうのは
珍しいことではありませんが、
中には
過敏に反応して
精神安定剤の服用が
必要になる子もいます。
これまで
そういった反応は
精神的なものが原因と
考えられていましたが、
ブラジルの
ベロ・オリゾンテ大学の
Anna Luisa Fagundesらの研究チームが
「筋骨格に問題があって
体のどこかに痛みの有る犬」と
「痛みの無い犬」とで
騒音に対する
反応を調べたところ、
痛みの有る犬は、
無い犬よりも
騒音に過剰な反応をすることが
わかりました。
実は
人の場合では、
騒音を単に「うるさい」と
思うだけでなく、
さまざまな
身体症状を表すことが
知られています。
この騒音に対して
体に不利益な状態が
生じやすいかどうかを
騒音感受性といいます。
これは
今まで人間でのみ
言われていたことですが、
犬においても騒音によって
聴覚に関係する以外の
身体症状が出ることが
今回の研究報告で
わかったのです。

筋肉と骨の痛みの有無で騒音に対する反応が違う?
研究チームは
20匹の犬を対象に
飼い主さんから
犬種、性別、性格などの情報を聞き、
犬種や
雌雄に偏りのない構成で
調査を行いました。
20匹の内訳は
以下の通りです。
1、筋肉と骨に疾患を持つ犬10匹(平均年齢5.7歳)
- 股関節異形成の犬5匹
- 変形性骨関節症の犬4匹
- 腰椎の脊椎症を持つ犬1匹
2、明らかな痛みを起こす
疾患を持たない犬10匹(平均年齢4.7歳)
この二つのグループにおいて、
飼い主さんに
日常生活で遭遇する騒音に対する
(それぞれの飼い主が騒音と判断した音)
愛犬の「恐怖・不安を示す行動」を
評価してもらいました。
騒音に対する恐怖や不安は、
痛みの無いグループで
10匹中6匹にみられたのに対し、
痛みのある群では
全ての犬でみられました。
恐怖や
不安の症状として
よくみられたのは
震えと物陰に隠れる行動で、
花火に対して
恐怖や不安を示したのは
どちらの群れでも
7匹ずつでした。
そのほか
痛みのある犬が
不安や恐怖の症状を表した音として、
銃声や飛行機、
車、バイク、人混み、子ども、
風の音が挙げられました。
関連記事
犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)症状・治療法・かかりやすい犬種って?
騒音に対する不安行動は鎮痛薬で改善する?
痛みのあるグループの
全ての犬には
鎮痛薬の投与が勧められ、
痛みのあるグループ8匹と
痛みの無いグループの全ての犬に
精神薬の投与が
勧められました。
鎮痛薬の投与が行われた
犬の全てには
騒音に対する恐怖や
不安の症状は改善しましたが、
1匹だけ
股関節形成不全の犬は
飼い主さんが
鎮痛薬の投与を拒否したため
改善がみられませんでした。
このことからも、
体の痛みは
騒音に対する
恐怖や不安の反応を
大きくすることが
考えられます。

まとめ
大きな音に不安な反応をする子は疾患の疑いも
音に対して
過剰に怯えたり
隠れたりする行動をとるからといって、
その原因が
痛みにあるとは限りません。
しかし
可能性として
痛みが原因の場合も
考えられますので、
急に
吠えるようになった場合は、
「うちの子、吠え癖が付いちゃったみたい」
で済まさず、
一度病院で
骨や関節をみてもらうと
良いかもしれませんね。

スポンサーリンク



「犬が仰向けになる」カテゴリーの関連記事
「犬が夜寝ない」カテゴリーの関連記事
「犬が大きな音で吠える」カテゴリーの関連記事
「犬が嫌いな音」カテゴリーの関連記事
「犬が掻く」カテゴリーの関連記事
「犬が病院を嫌がる」カテゴリーの関連記事
「犬が痒がる原因」カテゴリーの関連記事
「犬が突然噛む」カテゴリーの関連記事
「犬が自分を噛む」カテゴリーの関連記事
「犬が舌を出す」カテゴリーの関連記事
「犬が震える」カテゴリーの関連記事