犬がレタスを食べても大丈夫?
公開日:2022/08/04 / 最終更新日:2023/05/29
犬はレタスを食べて大丈夫
レタスは
カリウムやカルシウム、βカロテン、
葉酸、ビタミンCなどを
多く含み、
犬が食べても大丈夫な野菜です。
レタスは種類が多く、
日本では「玉レタス」や
「サニーレタス」が一般的ですが、
近年は焼き肉をはさむために使われる
「サンチュ」の消費も伸びています。
レタスに含まれる栄養素
※各100g当たり
栄養素 特徴
カリウム
過剰な塩分を排出して
ナトリウムとのバランスを保ち、
血圧を安定させる効果があります。
腎臓が弱っている場合は
過剰になり
心臓にダメージを与えてしまいます。
摂取量に注意が必要です。
カルシウム
カルシウムは
骨や歯の材料になるだけでなく、
神経の情報伝達にも
重要な役割を持ちます。
カルシウムは
不足したときだけでなく、
過剰摂取でも
整形外科疾患のリスクを高めます。
βカロテン
犬はβカロテンを
体内でビタミンAに
合成することができます。
ビタミンAは
健康な被毛を保ち、
視力維持にも役立ちます。
不足することで
免疫力の低下や
骨の形成不全につながります。
葉酸
体の細胞の生まれ変わりや
成長をサポートするという
大切な役割を持ち、
「造血のビタミン」と呼ばれます。
不足すると
貧血や免疫力の低下につながります。
ビタミンC
強い抗酸化作用を持ち、
がん予防や
アンチエイジングの効果が
期待されます。
生体内の異物を解毒する作用や、
免疫機能を向上させる
作用もあります。
犬は体内で
合成することが可能です。
ラクチュコピクリン
レタス(Lettuce)は
ラテン語で
牛乳を意味する
「Lac」が語源とされ、
日本でも「乳草」(ちちくさ)と
呼ばれることがあり、
和名「チシャ」の
語源となっています。
それらはレタスの芯をカットすると
白い液体が出てくることから
名付けられました。
白い液体は「ラクチュコピクリン」
(lactucopicrin)という
鎮静作用のある苦味成分で、
催眠効果があり、
食べると眠くなると
言われることもあります。
ワイルドレタスという種類に
多く含まれますが、
日本で流通する
一般的なレタスには
体に影響を与えるほど
含まれていません。
犬にレタスを食べさせるときの注意点
犬にレタスを食べさせる場合は
以下の点に注意してください。
- キシリトール
- アレルギー
- シュウ酸(結石)
1、キシリトールに注意
レタスにはキシリトールが含まれ、
犬が摂取すると
低血糖や肝機能低下といった
中毒症状を引き起こす可能性があります。
体重1kg当たり
100mg以上の摂取で
中毒症状が出る可能性があります。
レタスには100g当たり
5mgほど含まれるため、
犬は体重1kg当たり
約2kgのレタスを食べると
中毒症状を起こします。
玉レタスが1個500gほどですので、
体重1kgの犬はレタス4個、
体重5kgなら20個食べると
中毒症状が出るかもしれませんが、
犬はそれだけの量を
食べられないでしょう。
キシリトールは
いちごにも含まれますが、
同様に通常の食事量であれば
問題は起こりません。
2、アレルギーに注意
レタスを初めて食べてから
数回までは、
アレルギー症状が出ないか
様子を見るようにしてください。
体を痒がったり、
嘔吐・下痢が見られる場合は
アレルギーの可能性がありますので
獣医師に相談しましょう。
なお、アレルギー検査で
陽性が出た食材は
食べられないと考える
飼い主さんが少なくありませんが、
実際にアレルギー症状が出ていなければ
与えても問題ありません。
誤解から愛犬の食の選択肢を
狭めてしまわないように、
してください。
3、シュウ酸(結石)
レタスには
キャベツやブロッコリーと同程度
(100g中300mg)のシュウ酸が含まれます。
シュウ酸は
えぐみやアクの元になる成分です。
通常はカルシウムと結び付いて
シュウ酸カルシウムになって
排泄されますが、
シュウ酸の量が多くなったり
カルシウムの量が
少なくなったりすると
尿へ溢れ出し、
結石が尿管を詰まらせることがあります。
シュウ酸は
水に溶けやすいため、
茹でて水にさらすことで
減らすことができます。
レタスの部位で
シュウ酸が含まれる量は
大きく変わりませんが、
夏の露地栽培より
冬のビニールハウス栽培のほうが
ビタミンKやカルシウムなどの
ミネラルが多く、
シュウ酸が少ない可能性を指摘する
調査報告があります。
結石の不安がある子は
冬のレタスを茹でて
与えるといいでしょう。
※例えば
ほうれん草は
3分間茹でることで37~51%の
シュウ酸を除去できます。
レタスの与え方
レタスは生で与えて問題ありません。
茹でたり
水にずっとつけたりすると
水溶性のビタミンが
抜けてしまうため、
サッと水洗いをして
汚れを落とし、
食べやすいよう繊維に沿って
小さくちぎって与えるといいでしょう。
芯も食べて大丈夫
犬もレタスの芯を食べられます。
芯の硬さは
レタスによって異なり、
指で割れないほど硬い場合は
丸飲みした際に
詰まらせてしまう場合があります。
小さくしてから
食べさせてあげるといいでしょう。
与えていい量
レタスをいつものごはんにトッピングしたり、
おやつとして与えたりする場合は、
1日の最適カロリー量の
10%以内にしてください。
まとめ
- 犬はレタスを食べて大丈夫
- アレルギーに注意して少量から
- 食べすぎるとお腹を壊す場合も
レタスは
犬が食べても大丈夫な野菜です。
栄養も豊富で
水分も多いため、
夏バテ・熱中症が気になる夏場は
トッピングやおやつとして最適です。
カロリーも少なく
たくさん食べられますが、
与え過ぎれば
お腹を壊してしまいます。
愛犬にとっての適量を
与えるようにしましょう。
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