犬がサバ(鯖)を食べても大丈夫?
公開日:2022/06/08 / 最終更新日:2023/11/07
犬はサバを食べても大丈夫
サバはタンパク質や
オメガ3脂肪酸である
EPA・DHA、ビタミンD、
ビタミンB2・B12などを含み、
犬が食べても大丈夫な魚です。
EPAは血液をサラサラにする効果や
抗炎症作用、
抗がん作用も期待され(※)、
DHAは脳の働きをサポートしてくれます。
ビタミンDは
小腸や腎臓でカルシウムと
リンの吸収を促進し、
骨や歯を丈夫にするのを助けます。
ビタミンB12は
赤血球中のヘモグロビンの生成を助け、
神経機能の正常化や
睡眠リズムの正常化、
そして鉄分と共に
貧血を予防する働きがあります。
サバの適切な与え方
加熱してから
食べやすい大きさに
カットしたものを与えましょう。
与える際は、
サバの小骨が
愛犬の喉や食道を傷つけないよう
しっかりと取り除いてあげてください。
サバを与える際の注意点
アニサキスによる食中毒
アニサキスは
寄生した魚介類の鮮度が落ちると
内臓から筋肉に移動し、
胃壁や腸壁に刺入して
嘔吐や激しい痛みを伴う食中毒
(アニサキス症)を引き起こす
恐れがあります。
アニサキスは熱に弱く、
煮たり焼いたりすれば
ほぼ死滅するといわれています。
ヒスタミン食中毒の可能性
ヒスタミン食中毒は
「ヒスタミン」という物質を含有している
魚を摂取することによって
発症する中毒です。
魚がもともと持っている
「ヒスチジン」という物質が、
細菌の持つ脱炭酸酵素の働きよって
魚肉内で「ヒスタミン」を生成します。
魚を常温で放置することによって
細菌が増殖するので、
必然的にヒスタミンの
生成される量も多くなり
中毒を起こす確率が高くなります。
ヒスタミンは
熱にとても強いため
一度ヒスタミンが生成されてしまうと
熱処理によって
分解することは困難です。
予防策として
新鮮な魚を購入することを心掛け、
常温の状態で
放置しないようにしましょう。
ヒスタミン食中毒になると
摂取後2~3時間で
以下のような症状が出ると
いわれています。
- 下痢
- 嘔吐
- 舌や顔の腫れ
- 蕁麻疹
- めまい
ビタミンB1欠乏症の恐れ
生のサバは
「チアミナーゼ」という
ビタミンB1を分解する
酵素を含有しています。
少量では問題ありませんが、
日常的に大量の生の鮭
(チアミナーゼ)を摂取してしまうと
ビタミンB1が不足し、
「ビタミンB1欠乏症」になる
可能性があります。
ビタミンB1欠乏症の初期では
食欲低下や
よだれが多くなる症状が見られ、
その後けいれん発作や
神経・運動機能障害につながります。
早く治療を行えば
回復が見込めるようですが、
重症な伸筋硬直や
昏睡状態になっても
治療が行われなかった場合
48時間以内に
死に至る可能性が高いとされています。
アレルギーの可能性
食物アレルギーには、
生まれつきの体質による
先天性アレルギーと、
長い期間
同じ食材を食べることで発症する
後天性アレルギーがあります。
アレルギーの場合、
以下の症状になる可能性が挙げられます。
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
- 元気がない
- 皮膚のかゆみ
上記のような症状があれば、
すぐにかかりつけの
獣医師に相談しましょう。
与え過ぎると黄色脂肪症の原因に
黄色脂肪症とは、
主に青魚
(マグロ、カツオ、ぶり、サンマ等)
に多く含まれている
不飽和脂肪酸を
過剰に摂取することで
発症する病気です。
不飽和脂肪は少量なら、
コレステロールを下げて
血液をさらさらにしますが、
与えすぎると
脂肪を酸化させ、
以下の症状を発現させます。
毛のツヤがなくなる
お腹の下の方に、脂肪の固いしこりができる
突っ立ったような、ぎこちない歩き方をする
お腹を触られることを極度に嫌う
まとめ
- 加熱してから与えるのがオススメ
- 与える量は少量程度に
- 骨やアレルギーに注意
- 与え過ぎは黄色脂肪症の原因に
犬にとって
サバは健康的な食材です。
ただ、サバの小骨や
鮮度には注意し、
アレルギーの犬には
食べさせないようにしましょう。
基本的にサバだけだと、
栄養に偏りが出てしまうので、
ドッグフードのトッピングや
おやつとして
与えてあげることをオススメします。
人間にとって美味しい食材でも、
犬にとっては
危険な食べ物もたくさんあります。
注意点をきちんと理解した上で、
楽しいペットとの
食ライフを過ごしてください。
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