犬がお腹を痛がる!腹痛の対処法って?
公開日:2024/04/10 / 最終更新日:2024/04/10
犬の腹痛とは
みなさんは、
ついついたくさん食べてしまったり
急に寒くなったりして
腹痛に見舞われた経験が
あると思います。
同じように、
犬もお腹が痛くなることがあります。
犬も原因はさまざまで、
食べ過ぎや
食べなれないものを食べた場合もあれば、
季節の変わり目に
体がついていかず、
お腹が冷えて
下痢や嘔吐の症状に伴って
お腹が痛くなる場合があります。
食べ過ぎや
食べ慣れないものを食べたときなど、
お腹がびっくりしたことで起こる
腹痛であれば
食事を制限したり
体を休ませたりすることで
自然に回復します。
ただし、
同じ胃腸炎でも
ステロイドなど
一歩進んだ治療が
必要になるような重症な状態や、
膵炎など
内臓の病気が
原因であることもありますので
注意が必要です。
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犬が腹痛のときの症状(サイン)
お腹の痛みは
胃腸の動きの不調や
どこかの内臓の炎症など、
何かの異常に伴って起こります。
そのため
腹痛以外にも
症状が見られることがほとんどです。
犬は自ら
「お腹が痛い」と
訴えることはできませんので、
愛犬の腹痛サインを
見逃さないようにしてあげてください。
動物病院で獣医師は
お腹を触ることで
痛みがあるかを判断します(触診)。
しかし、
無理に触ったり
荒っぽく触ったりすると、
当然犬は嫌がり、
お腹が痛くなくても
痛いときと同じような
反応を示します。
そのため、
おうちで触って
判断することは
あまりお勧めしません。
吐き気のサイン
- 口の周りを舐める
- つばを飲み込む
- 喉を鳴らす
- 嘔吐
- 口臭(酸っぱい臭い)
- ゲップ
お腹が痛いと
腹圧が上がるため、
それだけでも犬は
吐くことがあります。
物が出る嘔吐がなくても、
やたらと
口周りをぺろぺろしたり、
よだれが多く出たりするのは、
気持ちが悪い
サインかもしれません。
「ウェッ」となっても出ずに
飲み込むえづきや、
ゲップが出ているのも
吐き気のサインかもしれません。
ゲップは
胃がうまく動かず、
飲み込んだ空気が
胃に溜まってしまうことで
起こります。
犬は腹痛があると
ハァハァと呼吸が荒くなることが
しばしばあり、
これにより
空気をいつもよりたくさん
飲みこんでしまって、
ゲップが多くなることもあります。
口臭が強くなるのも
気持ちが悪いサインの
可能性があり、
酸っぱい臭いは
過剰に分泌されている
胃酸が原因です。
黄色い液体を
吐くこともありますが、
消化酵素である胆汁が
腸内から逆流している状態で、
これらも
口臭の原因となります。
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痛みのサイン
- 食欲不振
- 飲水量の低下
- 無気力、疲労感、ずっと寝て元気がない
- 前足を伸ばして胸を床につけ、
お尻を突き上げる「お祈りポーズ」 - 背中を丸める(背湾姿勢)
- 触られるのを嫌がる
- いつもと違う鳴き方をする
- 理由もなくウロウロ動き回る
- 震える
- 下痢、お腹がキュルキュル鳴る
妙にウロウロして
一か所に留まれなかったり、
お腹をしきりに
なめたり気にしたりする行動は、
痛みのサインかもしれません。
人もお腹が痛いとき、
お腹を抱え込むような
姿勢をとりますよね。
これは
痛みに対する反射行動です。
同様に、
犬も背中を丸めて
お腹を守る姿勢を取ります。
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また、
いわゆる「お祈りのポーズ」は
膵炎のときに見られる
症状の一つで、
お腹の痛みが強い証拠です。
下痢による
腸の過活動で
腹痛があるときは、
お腹がキュルキュル鳴る音が
聞こえることが多いです。
この他、
触られるのを
嫌がることもありますが、
お腹に限らず
手足や腰が痛いときでも
同じ反応をとることがあります。
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緊急性の高いサイン
- 嘔吐・下痢を繰り返す
- 血便
- 発熱
- お腹を触ると鳴いて嫌がるor暴れる
- お腹が膨れている
- ぐったりしている
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短時間で頻繁に
嘔吐や下痢を繰り返す場合や
未消化な食事を吐く場合は、
胃や腸で
何かが詰まっている
閉塞が疑われます。
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激しくお腹を痛がる場合は、
お腹の中の
臓器の急激な炎症が疑われます。
これらの場合は
様子を見ずに、
なるべく早く
動物病院を受診しましょう。
血便は
粘液にくるまれた鮮血が
少量便に混じる場合、
しぶりやいきみによる
肛門近くの
腸からの出血です。
血便が出る場合は、
お腹の痛みも出やすく
また
重度の大腸炎や
直腸癌などの可能性もありますので
早期に受診が必要です。
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その際、
血がついた便や
その写真を持参できると
獣医師の診断の
手助けになります。
子犬で
イチゴジャムのような
血便が出た場合は、
腸の重積や
ウイルス感染など
緊急の状態が疑われます。
なるべく早く
動物病院を受診しましょう。
大型犬で食後、
急激に
お腹が痛い様子が見られた場合は、
胃拡張や胃捻転など
緊急の状態が疑われますので、
こちらの場合も
すぐに
動物病院を受診してください。
子犬の腹痛は要注意
生後半年くらいの子犬は、
まだ
お腹の動きが未熟なため
ほんの少しの食事や
環境の変化で
調子が崩れ、
お腹が痛くなることが
しばしばあります。
下痢や嘔吐、
そして腹痛は
思った以上に体力を消耗し、
脱水や低血糖を引き起こす
引き金となります。
元気や食欲が
いつも通りであっても、
よく体調を観察し、
不安な場合は
かかりつけの動物病院を
受診するようにしましょう。
特にまだ
ワクチン接種が
2回済んでいない子犬の場合は
ウイルスなどの感染も
考えられます。
なるべく早く
受診するようにしてください。
子犬でなくとも、
緊急性が高い
サインが見られる場合は
できるだけ早く
受診するようにしてください。
犬の腹痛の原因
腹痛の原因は
さまざまありますが、
大きく
- 「病気」
- 「食事」
- 「外傷」
の3つに分けられます。
1、病気が原因
季節の変わり目で
体がついていかず、
お腹が冷えて胃腸炎となり
一過性に
お腹が痛くなることが少なくありません。
膵炎も腹痛が出る病気としては
一般的です。
膵炎の原因は
いくつか考えられますが、
高脂肪の食べ物を
急にたくさん食べることでも
炎症が引き起こされるため、
食事が原因の病気とも言えます。
腹痛の症状は、
内臓のトラブルがある場合に
出やすい症状の一つです。
膵炎も含め
多くは上腹部の腹痛以外にも
下痢や嘔吐、
発熱などの症状が認められます。
例えば、
腎盂腎炎や子宮蓄膿症、
前立腺炎などでも
腹痛が出ます。
腹痛の場所は
比較的下腹部に見られます。
これらの病気の場合は
発熱や食欲不振、
元気がなくなるなどの症状も
見られます。
胆のう破裂や
どこかの臓器の膿胞が
漏れ出たことによる
腹膜炎が起こった場合は、
発熱、元気消失、
食欲不振などの全身状態の悪化。
さらに
体がショック状態となり、
急に倒れて
動けなくなったり、
呼吸が苦しそうになったりと
強い症状が
現れることもあります。
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2、食事が原因
食べ過ぎたり、
食べ慣れないものを食べたとき、
胃腸が消化不良を起こして
お腹が痛くなることがあります。
人と同じように
腐ったものなど、
本来食べられないものを食べれば
食あたりとなり、
下痢や嘔吐が起こります。
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注意してほしいことは、
人で問題なくても
犬だと消化不良や
中毒を引き起こす
食べ物があるということです。
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例えば、牛乳は
犬が乳糖の分解が苦手なため
下痢を引き起こします。
ぶどうやチョコレート、
ネギ類も症状の一つとして
腹痛が出ます。
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食物アレルギーや
食物過敏症がある場合は、
ドッグフードが体に合わず
腹痛や下痢といった症状が
出ることもあります。
フードの切り替え時は
便が緩くなりがちですが、
慢性的に
- 「便が緩くなる」
- 「顔や手足をよくなめる」
といった症状見られる場合は、
かかりつけの動物病院に
相談しましょう。
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3、外傷が原因
家庭内で
ソファやベッドから、
あるいは散歩中に
側溝に誤って転落して
お腹を強く打った場合は、
痛みが出ることがあります。
お腹の打撲だけであれば
大事にはなりませんが、
場合によっては
肝臓や脾臓に
影響が出ることもあります。
明らかに
お腹を打った様子であれば、
念のため
動物病院の受診をお勧めします。
犬が腹痛のときの対処法
飼い主さんが
「お腹が痛そう」と感じるときは、
おそらく
元気がなかったり
なんとなく食べない、
下痢や嘔吐など、
先んじる
行動や症状があると思います。
一過性の胃腸炎であれば
様子を見ているうちに
治ってしまうこともありますが、
そうでない、
膵炎やそのほかの病気で
腹痛が出ているときは
状態が悪化することもあります。
特に
下痢や嘔吐は
思った以上に
体力を消耗します。
基本的には、
動物病院を受診することを
お勧めします。
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断食は獣医師の指示で行う
あまりに嘔吐が
激しい場合などの胃腸炎であれば
ある程度絶食をさせて、
胃腸を休める
対処法を行うこともあります。
食べれば下痢をするなど、
過敏な腸になっている場合も
同じことが言えます。
しかし、
絶食をすることで
脱水が生じ、
他の臓器への
悪影響や腸内細菌の
バランスが崩れるため
動物病院で
注射や点滴を行う必要性があります。
腹痛がある場合は
痛み止めを使用する場合もあり、
消化管への負担を
最小限に食い止めるため
注射での治療が
望ましいと言えます。
膵炎の治療の場合、
重症化しているケースは
入院を行いながら
血栓予防などの治療も必要です。
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市販の胃腸薬や整腸剤は基本NG
胃腸炎、
あるいは消化不良と
状態がわかっていれば
胃腸薬や整腸剤は有効です。
しかし、腹痛は
さまざまな原因があります。
膵炎や腸閉塞
あるいは消化器とは別の臓器から
痛みが出ている場合、
胃腸薬や整腸剤は
効果が乏しく、
場合によっては
害になることも考えられます。
安易に薬は
与えないようにしましょう。
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お腹が痛そうでも
食欲や元気があり、
症状が軟便程度の場合は、
動物病院を
受診するまでの間の対処として、
市販の整腸剤を与えるのは
悪くありません。
ただし、
ご家庭で飲ませる場合は
自己責任になりますので、
どうしてもの時の
選択にしましょう。
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マッサージ
通院や飲み薬で
治療を行う場合、
1回の注射や投薬で
劇的に
お腹の痛みが止まることは
あまりありません。
少なくとも
薬が体に効き、
体が反応するまでは
お腹の痛みが残ることが
考えられます。
そんなときは、
お腹をさすってあげたり、
逆に
お腹以外の場所を
なでてあげるようにするのも
よいですね。
人でいう
「てあて」のように、
痛い部分をさすることは
痛い気持ちを和らげ、
筋肉の緊張を
ほぐす手助けにもなります。
また、
お腹以外をさすることで
刺激が分散して、
痛みが和らぐとも
言われます。
ただし、
痛みが強い場合、
犬は触られるのを
嫌がることが多く、
場合によっては
飼い主さんが
咬まれてしまうこともありますので、
マッサージは
愛犬の様子を見ながら
無理のない範囲で
行ってください。
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まとめ
- 腹痛にはさまざまな原因があり、
消化器以外の臓器が原因の場合も - 吐き気や下痢、お祈りのポーズなど
腹痛のサインがないか確認する - 腹痛の原因は「病気」「食事」「外傷」の
3つに大きく分けられる - 愛犬に腹痛が見られるとき、
基本的には動物病院を受診する
犬は
お腹が痛くても、
自分で言葉にして
「痛い」と訴えることはできません。
腹痛は
大きな病気が
隠れていることもあります。
愛犬の腹痛が疑われる
サインを見逃さないようにし、
不安に思うときは
迷わず動物病院を受診してください。
PR
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