犬がいびきをかく!考えられる原因って?

公開日:2024/10/11 / 最終更新日:2025/02/14
犬のいびきのメカニズム
いびきには
犬種や体形などにより、
音質・大きさなど
個体差があります。
原因は
空気の通り道である
上気道(鼻・咽頭)が狭くなることで
起こります。
狭窄した空気の通り道を通過する際に
(きょうさく(間がすぼまって狭くなっていること)
粘膜が震えることで
「グーグー」という音が発現します。

さらに、
生まれつき鼻の穴が小さい(外鼻孔狭窄)、
軟口蓋(喉の奥の柔らかい組織)が長く厚いと、
気道の抵抗が上がることで
さらに空気の通り道が狭くなり
いびきが起こりやすくなります。
いびきをする犬は
普段から鼻を「グーグー」と
音をさせることがあります。
これを
「いびき様呼吸音」といいます。
鼻の中に異物が入ったり、
鼻の中で炎症や
腫瘤ができたときにも
同じような呼吸音を
することがあるため、
注意して
聞いてみてください
(この場合はクシャミや鼻水が
同時に見られることが多いです)。

犬のいびきの原因
犬のいびきの
考えられる原因としては
大きく以下の4つが
挙げられます。
- 短頭種や肥満
- 高齢である
- 鼻や喉の炎症、鼻の中の異物混入
- 高温多湿な環境

短頭種や肥満
前述した
短頭種や肥満犬では
上気道が狭くなるため、
よりいびきが
出やすくなります。
短頭種とは
- ブルドッグ(イングリッシュ・ブルドッグ、
フレンチブルドッグ、ブル・テリア) - ペキニーズ
- パグ
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- シーズー、
- マルチーズ
など
さまざまな犬種が
短頭種に分類されています。
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高齢である
年齢も
いびきには関連してきます。
過去に
ブルドッグにおいて
睡眠時無呼吸症候群の
研究が行われました。
生後16週までに
寝ている間に
呼吸障害を起こしており、
4歳を超えると
より多くのブルドッグで
症状が見られ、
8歳を超えると
深刻な呼吸状態の悪化などが
確認されています。
高齢になるほど
呼吸状態の悪化が
見られることから、
早期に
いびきの存在を把握しておく
必要があると考えられます。
鼻や喉の炎症、鼻の中の異物混入
鼻や喉の炎症でも
起こることがあります。
- 「鼻水が多い」
- 「クシャミをよくする」
- 「急にいびきをするようになった
(散歩のあと、嘔吐したあとから)」
などのエピソードがありましたら
ご注意ください。
高温多湿な環境
6月7月は
高温多湿となるため
よりいびきが出やすくなります。
できれば体温計を
ご自宅に準備しておき、
時折体温を測定するなど
熱中症を起こしていないか
確認することもおすすめします。
呼吸回数が多くなり
(1分間に40回を超えるような場合)、
体温が
39.5度を超えるようであれば
すぐに
体を冷やし、
動物病院へご連絡ください。
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元気だけど犬がいびきをかく場合の理由
「起きているときは元気だけど、
寝るといびきがうるさい」
ということもあるかと思います。
その場合は
病気である可能性と
病気ではない可能性が
どちらもあるので
動物病院での診療を
おすすめします。
幼齢期から
ずっとそうであるという場合は
病気の可能性は低いですが、
加齢に伴い
いびきが増えた場合は
注意が必要です。
いずれにせよ
「いびきがうるさい」状態になってしまうと
身体に負担をかけていますので
獣医師に相談するに
越したことはないでしょう。

犬のいびきの重症度
いびきが見られる犬では
「どれくらい悪いのか」を
考える必要があり、
スコアを
0から4で分けることができます。

- スコア0
症状なし - スコア1
軽度のいびきや時折努力呼吸を示します - スコア2
中程度のいびき、息が苦しそう、運動や暑さなどの
ストレスに対して症状がみられるようになります - スコア3
絶え間ないいびき、呼吸が苦しそう、運動が嫌いになります - スコア4
チアノーゼ(舌や歯ぐきの色が紫色になる)を起こし、
呼吸停止を引き起こします
いびきがみられる場合は、
どの程度悪いのかを
把握しておくことが
非常に重要であり、
スコアが2を超える場合は
かかりつけの動物病院で
ご相談いただきたいと思います。
また、
肥満がある場合、
症状がより悪化してくる
可能性があり、
長期でみると
徐々に症状が進行してきますので
体重管理も合わせて行いましょう。

犬のいびきの治療
治療は
適正体重の維持や
手術などさまざまです。
炎症を抑える
お薬を使うこともあります。
適正体重を超えると
喉や首回りの脂肪量が多くなるため
気道がさらに
狭くなります。
もし、
肥満が見られる場合は
ダイエットも治療一環となり
非常に大きな効果が
期待できます。
手術による治療は
鼻の穴を大きくし、
喉の奥の軟口蓋を短くするなど
気道を広げてあげることが
目的となります。
いびき音が小さくなったり、
いびき自体が消失してくれる
効果が期待できますが、
スコアが高い犬では
治療が困難になることがありますので
早めに
動物病院にご相談ください。
犬が肥満でいびきをかく場合はダイエット
犬が肥満の場合は、
散歩などの回数を増やし、
運動量を増やすか、
カロリーの管理、
どちらも重要です。
よく
フード自体が肥満の原因だと
思われる方も多いですが、
おやつの食べ過ぎであったり、
個体差があるため、
最適なカロリーでない
可能性があります。
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まとめ
愛犬のいびきが気になったら病院へ
いびきはよく見られますが、
「当たり前」な
呼吸音ではありません。
- 「いびきの音が大きい」
- 「頻繁にいびきをする」
- 「睡眠時無呼吸症候群が見られる」
などの場合は
早めに
動物病院にご相談ください。

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