偏食・少食の愛犬と向き合おぅ
公開日:2021/06/11 / 最終更新日:2023/05/30
偏食・少食で悩む前に大切なこと
偏食・少食の悩みを
「食べさせ方」で改善しようとする前に、
病気が隠れていないかを調べる必要があります。
まずはかかりつけの獣医師さんに相談して、
「健康なのに食事を取ってくれない」という状況であることを
確認するようにしましょう。
大切なこと
- 体調に異常がないか定期的に確認する
- 学習中はおやつを我慢&食事をコロコロ変えない
- 学習させる場合は数カ月かけて長期で向き合う
体調に異常がないか定期的に確認しながら、
「自分のごはんを食べる」ということを
しっかり学習させてあげることが大切です。
そもそもなぜ偏食になるの?
「いろいろなごはんを試しても、どれも続かない」
「おやつやササミは食べるのにごはんは食べない」
こんな経験はありませんか?
それらの理由は、
大きく以下の6つに分けられます。
- 生まれつき食への興味が薄い
- より美味しいごはんがもらえると学習している
- ごはんを警戒している
- 運動量が少ない(足りていない)
- 老化(高齢)による嗜好の変化
- 何らかの病気・疾患によるもの
●生まれつき食への興味が薄い
遊ぶことが大好きで
食事が二の次の子もいます。
人と同じように、
犬もそれぞれ嗜好や体質が異なるためです。
この場合、
適正な体重を維持できていれば心配しすぎる必要はありません。
愛犬のペースに合わせて食事を与え、
定期的な健康診断を欠かさず、
栄養に偏りが出ていないか、
体に不調が出ていないかを
チェックしてあげましょう。
●より美味しいごはんがもらえると学習している
あまりに食べないので、
心配になっておやつを与えたり、
ササミを与えたりした経験はありませんか?
実は最も多い要因がこちらです。
愛犬を大切に想うからこそ行っていた
ごはんをコロコロ変える習慣、
もしかすると偏食の原因になっているかもしれません。
犬は、とても頭の良い動物です。
ごはんを食べないでいると
もっと美味しい食べ物がもらえると
学習している子が多く存在します。
ジャンキーな食事が好きな人が存在するように、
もしかするとワンちゃんも
良い香りのする
しこう性の高いおやつを
好んでいるのかもしれません。
しっかりと学習し直す手段として、
ごはん以外の食べ物は与えない習慣を
数カ月単位で
根気強く作ってあげることが何よりも重要です。
●ごはんを警戒している
特にカリカリに慣れている子は、
見慣れない
フレッシュタイプのごはんを警戒して
食べようとしない傾向があります。
こんなときには、
後述する手法を使って
「工夫して一口食べさせてあげる」
ことをオススメします。
●運動量が少ない(足りていない)
犬によっては、
体型を維持するために
食事量を自然とコントロールする子もいます。
一般的に適正な運動量は
立ち止まらずに歩き続ける時間を20分、
1日に2回取ることが推奨されています。
普段のお散歩と比較して
少ないと感じた場合は、
お散歩の時間を増やしてあげるといいでしょう。
●老化(高齢)による嗜好の変化
高齢になると、
油が苦手になったり、
固いものが食べにくくなったりする場合があります。
そんな場合は、
白湯をかけて柔らかくしてあげることも
手段の一つです。
●何らかの病気・疾患によるもの
体調不良により
単純に食欲が失われていることもあります。
いきなり食欲が落ちた場合や、
悩みが根強い場合は、
動物病院で診察いただくことをオススメします。
試して欲しい
「オススメの食べさせ方」!
【温めて香りを引き立たせる】
犬は人の1億倍の嗅覚があると言われており、
匂いを嗅ぐことで
食欲が刺激されて食べ始めるケースがあります。
ごはんを人肌程度に温めるか、
白湯をかけてふやかしてあげるなど、
香りを引き立たせるための
工夫をすることが効果的です。
【一口手につまみ、おやつのように与えてあげる】
おやつを与えるような仕草で、
一口与えてみてください。
小さく手につまみ、
愛犬に少し見せた上でマテをします。
「ヨシ」と声をかけると、
食べてもいいものなんだと理解して
食べ始めてくれます。
一口食べると食欲が刺激されるため、
多くの犬にとって効果的な方法です。
【上顎にごはんを少しつけてあげる】
動物病院でしばしば行われる処置として、
「強制的に一口食べさせる」という方法があります。
一口食べると食欲が刺激されて
食べてくれることが多いためです。
ご自宅で行うと
喉に詰まらせてしまう恐れがありますので、
上顎に少しごはんをつけて
舐めさせるという手段が効果的です
(上顎にごはんをつけると、ペロッと舐めてくれます)。
味覚が脳に伝わり食欲が増進され、
多くのワンちゃんが食べ始めてくれます。
【運動量を増やす】
運動は犬の食欲を刺激・増進させます。
散歩と食事を結びつけて習慣化することで
食欲をより増進させる傾向があり、
毎食前に散歩をすることが効果的です。
毎食前の実施が厳しい場合には、
散歩の時間を少し増やすだけでも大丈夫です。
立ち止まらずに歩き続ける時間を20分、
1日に2回以上とるように心がけましょう。
【おやつをはじめ、ジャンキーな食べ物を我慢する】
私たちがジャンクフードを好きなように、
香味料などで
しこう性を高めた食べ物が好きなのは
ワンちゃんも一緒です。
味や香りの強いジャンクな食べ物を食べることにより、
犬は徐々に好き嫌いが激しくなり、
食卓で人の食べ物をねだるようになります。
食事の改善に向き合う期間中は特に、
食事以外のおやつやトッピングは我慢し、
飼い主さまが与えたいと思う
ごはんを気長に与えることを心がけましょう。
【比較的食べてくれるごはんを3種類用意する】
食事の刺激が少なくなると、
食べ飽きしてしまう恐れがあります。
人も代わり映えのない食事が続くと、
食欲が失われますよね。
こんな場合には、
比較的食べてくれるごはんを
3種類用意することが重要です。
1つのごはんを3~5日前後連続で与えて、
食べ飽きる前に
他のごはんに切り替えます。
毎日メニューを変えてしまうと
逆に食べ飽きにつながるため、
数日単位で切り替えてあげることが大切です。
【鶏肉の茹で汁をかけてあげる】
どうしてもごはんのままでは食べてくれない場合、
最後の手段として
スープのトッピングを推奨します。
総合栄養食に加えて
ササミなどの食材をそのままトッピングすると
リンやミネラルなどの栄養が
過多になる恐れがあります。
極力栄養を摂取しすぎないように、
食材ではなく
美味しく香りがついた茹で汁を活用し、
しこう性を高めてあげることも効果的です。
まとめ
偏食・少食の愛犬との向き合い方
ごはんをきちんと食べてくれないと、
必要な栄養が不足しないか
不安な気持ちになりますよね。
食べない時間が続いて胃液を吐いてしまったり、
持病や疾患への影響が懸念される場合をは特別ですが、
それ以外のケースで重要なことは
飼い主として愛犬の体質を理解し、
根気強く与えたい食事と向き合うことです。
食べないからといって、
しこう性を高める添加物に頼ったごはんを与えたり、
おやつがメインになってしまっては、
健康的な食生活とは言えません。
犬は頭がとても頭の良いため
「これがあなたのごはん」ということを、
2カ月以上の期間をかけて
根気強く学習させるつもりで、
愛犬の身体にとって
良いと思う食事を与えてあげてください。
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