ペットロスの乗り越え方!症状や克服方法は?

公開日:2025/01/17 / 最終更新日:2025/01/17
ペットロスとは
ペットロスとは、
ペットとの別れに伴う
悲しみの過程です。
ペットロスになるタイミングは、
大きく分けて
以下の3つが挙げられます。
- ペットの余命を宣告された時
- ペットが亡くなった時
- ペットと生き別れになった時
このように、
ペットロスとは、
ペットが亡くなった時のみに起こる
ものではありません。
最愛のペットの
余命が宣告された時に、
大きな絶望や恐怖、
不安感を抱きます。
これも
ペットロスの反応なのです。
そして、
災害や事故などの
やむを得ない理由で
生き別れた場合、
多くの方が
後悔や罪悪感に苛まれます。
これも
ペットロスの反応の
一つなのです。
ペットロス=病気ではない
ペットロスで、
何よりも知って頂きたいことは
「ペットロス=病気ではない」
ということです。
最愛のペットを失った時、
あまりの悲しさに、
経験したことがないほどの反応が
心身に現れます。
その反応の大きさに、
「私は病気・うつになったのかもしれない」と
不安を覚える方が
多いです。
しかし
ペットロスとは、
心と体の正常な反応です。
決して
病気ではありません。
「ペットロス症候群」の誤解
ペットロスが
「病気」と勘違いされている
一因として、
「ペットロス症候群」という言葉が
独り歩きしていることが
挙げられるでしょう。
ペットロス症候群とは
本来
「ペットロスにおける心身への反応が長期化し、
生活に大きな支障が認められるようになった時」に
使われる言葉です。
その意味が
十分に理解されないままに、
あたかも
病気のような
「症候群」という言葉が
使われることで
「ペットロス=病気」と
間違った解釈が加わってしまうことは、
非常に
危険なことです。
なぜなら、
喪失の悲しみだけでも
大きな衝撃であるのに、
「自分が病気になってしまった」
という不安まで
上乗せすることになるためです。
間違った解釈は、
ペットロスを
複雑化してしまうために
注意が必要です。

ペットロスの症状
心の反応
ペットロスになった場合、
以下のような
心の反応が起こります。
- 深い落ち込み
- 後悔
- 罪悪感
- 喪失感
- 絶望感
- 孤独感
- 不安感
- 怒り
- 憎しみ
- 感覚鈍麻
- 無気力
- 希死願望
体の反応
ペットロスになった場合、
以下のような
体の反応が起こります。
- 号泣
- 頭痛
- めまい
- 眼精疲労
- 関節痛
- 胸の痛み
- 胃の痛み
- 過呼吸
- パニック
- 倦怠感
- 脱力感
- 記憶力の低下
- 持病の悪化
- 睡眠障害
- 摂食障害
- 幻聴・幻覚
どんな反応があっても異常と判断しない
ペットロスにおける反応も、
また
回復までに要する時間も、
誰一人として
同じではありません。
回復には、
- 「飼い主さんが育った環境」
- 「これまでのペット飼育歴」
- 「ペットとの関係性」
- 「生活環境」
- 「別れ方」
- 「死生観」
など、
さまざまなことが
影響するからです。
ペットロスを
回復へと導くために
大切なことは、
一時的に
どのような感情が湧き上がったとしても、
それを異常と
判断しないことです。
ペットロスは
最愛の我が子を
喪失する体験です。
だからこそ、
どのような想いを抱いたとしても、
自分を否定することなく、
責めることなく、
優しく寄り添うことが
大切です。

ペットロス回復までの心のプロセス
ターミナル期
余命宣告され、
不安、恐怖、絶望感を抱きます。
動物病院や獣医師に
見放されたと
怒りを感じることも
あるでしょう。
ただ、
ターミナル期は
ペットの死を受け入れるための
心の準備段階として、
非常に重要な時期です。
逆に
突然死の場合は、
心の準備を整える時間が
持てないため、
衝撃の大きさは
計り知れないものと
なるでしょう。
死・別れ
望んでいた見送り方、
別れ方ができないことが多く、
後悔や
罪悪感を抱くことが多いです。
衝撃期
死の直後は、
心身の正常な反応で
(防衛反応)
一時的に
感覚が麻痺するため、
死を現実のものとして
受け止めることができないことが
あります。
また、
感覚が麻痺していることで、
取り乱すことなく
冷静に
葬儀の準備をすることが
できるのですが、
あまりに冷静に対応する自分に
「私はあの子を愛していなかったのかもしれない」と
罪悪感を抱くことも
あります。
悲痛期
死を現実のものと
認めざるを得ない時期に来た時、
深い悲しみに
襲われます。
- 「激しい喪失感」
- 「後悔」
- 「罪悪感の念」
また周囲に対して
- 「怒り」
- 「憎しみ」
を覚えたりすることも
多くあります。
回復期
楽しかったことを
思い出せるようになります。
また、
日常生活に
徐々に戻れることで、
元気になる自分に
罪悪感を抱くことも。
「ペットロスを乗り越えたい」と
思いながらも
「元気になることは、ペットへの裏切りである」
との思いにも駆られ、
自らペットロスからの回復を
拒むことが多々あります。
再生期
亡きペットに
感謝を抱くことができます。
そして、
喪失体験を
肯定的に受け止めることが
できるようになります。
「あの子が残してくれたものはなんだったのだろう」と
考えることが
できるようになります。
つらいときは専門家へ
ペットロスの回復に
かかる時間は、
一人ひとり異なります。
回復までに
長い時間がかかるほど
「本当に回復できるだろうか」と
不安は募ります。
しかし、
どれだけ長く
悲しみの中にいたとしても、
適切なケアをすることで
悲しみは癒えるものです。
「ペットロスを乗り越えられない」と
多くの方が悩みますが、
心をケアすることで
必ず
回復できます。
つらいときは
一人で悩まず、
ペットロスの専門家を
頼りましょう。

ペットロスから回復するために大切なこと
- 涙を流すことを我慢したり、
悲しみを抑えたりしないこと - ご自身の素直な想いを、
心から分かってくれる人に語ること - 周囲の無理解に耳をかさないこと
- 専門家のサポートを頼ること
ペットを亡くした方の中には、
「私が泣いていては、あの子が成仏しない」と
思い込み、
悲しみをグッと
押し殺す方もいます。
悲しみを押し殺しては、
ペットロスから
回復はできません。
ペットロスとは、
非常にデリケートなものです。
また、
ペットロスの衝撃の大きさや、
ペットロスの
正しい知識が
普及していないために、
周囲の言葉で傷付くケースが
とても多いです。
ペットロスは
複雑化しないよう
ケアしていくことが大切です。

心療内科を受診した方が良い?
最愛のペットを
失った時の衝撃は
非常に大きく、
眠れない、
食べられないなど、
日常生活を送ることすら
困難になることが
多々あります。
心が
大きな衝撃を受けている時、
睡眠不足や
ご飯が食べられないことで
体力まで低下してしまっては、
心をケアする力も
湧き上がりません。
そのために、
一時的に心療内科等で
薬を処方してもらうことも、
体力を落とさないために
大切です。
- 「眠れない」
- 「ご飯が食べられない」
- 「パニックになることが怖い」
といった症状がある場合は、
病院で
相談するようにしてください。
ただ、
心療内科の先生は
ペットロスの専門ではありません。
ペットを
我が子として愛されている方の想いが
分かる先生に
お会いできれば良いのですが、
勇気を出して
心療内科を受診したのに、
先生の心無い言葉で
傷つく方も
多くいますので
ご注意ください。

ペットロスの方への接し方
ペットロスの方は、
ペットを
失ったのではありません。
我が子を
失ったのです。
そこを
捉え間違えて接すると、
良かれと思って言った言葉で
逆に
傷付けてしまうことがあります。
ペットロスの方に
接する時は、
まずご自身が
「我が子を失ったこと」を
イメージしてみてください。
年齢でいえば、
お世話なしには生きていけない3
歳、4歳くらいの子を
亡くしたことをイメージするのです。
「もしそのような状況になったら、
私はどんな想いを抱くだろうか」と
想像すると、
言葉ではなく、
想いに寄り添える
接し方ができるはずです。

ペットロスの予防法
ペットロスは、
誰にでも起こるものです。
愛する存在を失った時、
自然に起こる
心と体の反応です。
そのため、
ペットロスを予防する方法は
ありません。
ただ、
ペットロスを
複雑化しない方法として、
ペットロスの
正しい知識を得ることが
有効でしょう。
なぜなら、
ペットロスの
正しい知識を得ていれば、
安心して
悲しみの過程を体験することが
できるからです。

まとめ
- 「ペットロス」は病気ではない
- ペットロスから回復するためには、
悲しみを我慢しないこと - 生活に支障が出る場合は、
心療内科の受診も視野に入れて
多くの方が
「ペットロスを克服したい」と
いわれます。
しかし、
ペットロスとは
克服しようとして
できるものではありません。
大切なことは、
どのような想いを抱いたとしても、
自分の心に
優しく寄り添うことです。
適切にケアすることで、
ペットたちが残してくれた
大切なものに
気付けるはずです。
そして、
悲しみを慈しみに
変容させていくことが
できるようになります。
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