ペットと安全に避難!災害時の事前準備って?
公開日:2022/10/18 / 最終更新日:2023/05/29
災害が起こった時、ペットは?
災害によって
避難が必要になった場合は、
ペットを連れて
避難すること(=同行避難)が
国によって
推奨されています。
東日本大震災の
「揺れ」「津波」「原発事故」で
多くのペットの飼い主が
緊急避難を余儀なくされ、
ペットが
放浪状態になる例が
多数みられたため、
動物愛護や飼い主の
心のケアなどの観点から
推奨されるようになりました。
ペットは
犬や猫に限らず、
鳥やウサギなども含まれます。
避難所によっては
避難を拒否される
動物もいるため、
犬猫以外の動物を
ペットにしている方は
事前に確認が必要です。
「同行避難」と「同伴避難」の違い
「同行避難」も「同伴避難」も
ペットと一緒に
避難所に行くことまでは
同じですが、
避難所で
一緒に過ごせるかどうかが異なります。
同行避難
避難所まで
ペットと一緒に
避難できるものの、
避難所内では
人と動物エリアに分かれて
過ごす避難方法を指します。
同伴避難
避難所まで
ペットと一緒に行き、
ペットと避難所で
一緒に過ごす避難方法を指します。
ペットと避難をめぐる問題
国レベルでは
推奨されている
「ペットとの避難」ですが、
そこにはまだ
問題が多く残っているのが
現状です。
物資
人間用の物資でさえも
不足する災害時。
避難所にいたとしても、
ペット用の物資は
人間用の物資よりも
手に入りにくくなって
しまいます。
そして、水などの
人と共有できる物資に関しては、
さらに複雑な
トラブルが発生することも
考えられます。
人のための分も
足りていないときに
「ペットに分け与える」
ことをするのか。
人間もペットも、
命あるもの。
とても難しい問題です。
ペットへの
物資の配分を巡った
避難者同士のトラブルは
過去の震災でもみられ、
議論を呼びました。
そのため、
それぞれの飼い主が
ペット用の備蓄を
しておくことがとても大切です。
もしもの時に
少しでも安心できるよう、
人間と同じように
ペットにも
防災グッズの用意を
してあげましょう。
音・臭い
ペットの鳴き声や
吠える声、
そして臭いも、
トラブルの原因になることが
あります。
動物好きな人にとっては
あまり気にならない
問題かもしれませんが、
避難所には
そうでない人もいます。
トラブルにならないよう、
しつけはしっかりとして
おきましょう。
神奈川県横浜市の
公式YouTubeチャンネルでは、
災害時に備えた
しつけの方法が
紹介されています。
アレルギー
人によっては
特定の動物にアレルギーを
持っている場合もあります。
アレルギーの程度は
さまざまなものがありますが、
どの程度のアレルギーであっても、
その人と動物を
近づけないのが一番です。
重い症状になる場合も
ありますので、
避難所で
ペットと過ごす場合は
アレルギーに十分
留意しましょう。
ペットを守るために必要な防災準備
飼い主さんが取るべき
防災対策を紹介します。
自分の市区町村が同行(同伴)避難可能か確認する
日本では避難の際に
「ペットを連れて避難すること(=同行避難)」
が推奨されています。
しかし、
あくまで国レベルでの推奨で、
避難所で
実際に動物を
受け入れるかの判断は
各市区町村に
委ねられているのが現状です。
つまり、
同じ日本国内や
同じ都道府県でも
「○○区では同行避難できるけど、
△△市では同行避難できない」
といったことが
起こり得る状況です。
自分が住んでいる市区町村で
ペットとの
同行避難ができるかは、
各市区町村の
公式ホームページで
確認しましょう。
情報が見当たらない、
不明な点がある場合は、
担当の課(危機管理課、災害対策課など)に
問い合わせましょう。
災害が起きてから
このような情報を
調べている余裕があるかは
分かりません。
そして、
万が一お住まいの
市区町村が同行避難の
受け入れを行っていない場合は、
避難所とは別の
預かり先を探すなど
他の対策を考える
必要があります。
余裕を持って、
平常時のうちに
確認しておきましょう。
避難経路の確認
避難所を確認したら、
家から避難所まで
どの経路を使って
避難するかを
考える必要があります。
その際、
以下の4点を確認した上で
避難経路を検討しましょう。
- 迷わない道順であるか
- 倒れそうな建物や物はないか
- 災害時に危険な状態になることが予想される
施設(工場など)の近くを通っていないか - 海や川など、津波の影響を受ける
可能性がある場所の近くを通っていないか
可能な限り
危険や障害が少ないルートを
考えましょう。
もし可能であれば、
防災バッグやペットを入れた
キャリーなど
非常時に
持ち出す予定のものを持って
実際にその道を歩いてみましょう。
- 「こんなにたくさんの物を持ったら重すぎるかも」
- 「この道は使えないかも」
など、発見があるかもしれません。
ガイドライン・パンフレットなどの確認
多くの市区町村は、
災害に関するガイドラインや
パンフレットを発行しています。
公式ホームページに
掲載されていたり、
市区町村の施設に
置いてあることもありますので、
そちらを確認しておくと
安心です。
一例として、
東京都大田区は、
ペットのためにできる
防災対策や同行避難に関する情報を
公式ホームページに
詳しく掲載しています。
ペットとの
避難に関することを含め、
災害前にするべき備えから
災害発生時に取るべき行動、
そして避難について、
災害が起こる前に
知っておきましょう。
ペットだけでなく、
飼い主さん自身の
防災対策にも役立ちます。
避難所以外で、ペットの預かり先を検討する
お住まいの市区町村によっては
同行避難不可の
エリアもあります。
その際に別途
ペットを預けられないか
親戚や友人に
相談しておいたり、
車中泊できるよう準備しておいたり、
避難所にペットと
避難できなかった場合のことも
想定した準備をしましょう。
防災手帳を作成する
防災手帳は、
万が一ペットとはぐれてしまったときや、
避難所へ預けるときなど、
愛犬・愛猫の情報を
分かりやすく伝えるための
ツールです。
防災グッズ
ペットにも
- 「キャリー」
- 「食品」
- 「トイレ用品」
- 「ペットの写真」
など、
防災グッズの
用意をしてあげましょう。
ペット用の
防災バッグを作ったり、
人間用の
防災バッグに
加えたりするなどして、
避難用のグッズとして
いざという時に
さっと持ち出せるように
準備しておきましょう。
台風や大雨など突然襲ってくる
さまざまな災害、
いざというときに
大切なペットのための防災セット
避難訓練に参加しよう
住民が参加できる
避難訓練は、
市区町村や消防署など
さまざまな機関が実施しています。
同行避難の訓練など、
ペットが参加できる
避難訓練もあるので、
お住まいの地域に
そのような避難訓練があれば
ぜひ一度参加しておきましょう。
実際に避難するときと同じ
施設や物資などを
利用することができる場合もあり、
非常時の状況を
想像するのに役立ちます。
まとめ
- 日本はペットとの同行避難が推奨されています
- 市区町村によっては同行避難・同伴避難できない場所もあります
- 事前に自分の市区町村が同行(同伴)避難可能か確認しておきましょう
ペットと暮らしていると気になる、
非常時の避難の問題。
災害や避難を
体験したことのない方は
想像しづらいかと思いますが、
もしもの時に
自分とペットが少しでも
安心して過ごせるよう、
十分に備えをしておきましょう。
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